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着物商人「レアなアイテム売ります買います!」1/9


 


着物商人「レアなアイテム売ります買います!」



1 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/04/24(水) 00:20:47.60 ID:Be0AR9km0
商人「ちょっとちょっとそこのお兄さん方!」

村人1「なんだ?」

村人2「あ、コイツ最近村で変なガラクタ売りつけまわってるって奴じゃないか?」

商人「は?ガラクタとは心外ですね!」

村人3「見慣れん服着てるし異国のモンか!」

村人2「行こうぜ、変な物かわされちまうぞ」

村人1「とっとと村から出てけ!」


商人「ケッ、レアな道具の価値も分からないような連中でしたか」

商人「あーあ、この村じゃ変に噂が広まってしまってるみたいですしそろそろ場所を変えましょうかね」

SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1366730447




元スレ
着物商人「レアなアイテム売ります買います!」
SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServise掲示板







2 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/04/24(水) 00:29:16.81 ID:Be0AR9km0
商人「家を出て早2年」

商人「地道に行商の旅をしているものの採算は取れず……」

商人「やりたくは無いが騙し騙されの危険な商売を続けてなんとか生きながらえて来ましたが……」

商人「ああ!もう明日の食事のお金さえ持っていない!私はどうやって生きていけば……ヨヨヨ」チラ

金髪少女「……」

商人「オヨヨヨ……」チラッチラッ

金髪少女「……あ、あの」

商人「はい!なんでしょう!あ、私行商やっておりまして可愛い小物から竜魔をぶった切るような超スゴイ武器まで取り揃えてるんですよ!」

金髪少女「は、はぁ……」

商人「何か買っていきますか?買いますよね!」

金髪少女「み、見るだけなら……」

商人「ありがとうございまーす!」



4 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/04/24(水) 01:01:50.25 ID:Be0AR9km0
商人「お客さん可愛いですからこんな髪飾りなんていかがですか?」

商人「その綺麗な金髪に似合う真っ赤な宝石の付いたコレ!」

金髪少女「高そうですね……」

商人「そりゃもう職人の手で丹精込めて作られた一品ですからね」

商人「ざっと……こんなもんで」チンッ

金髪少女「そんなにお金持ってません!」

金髪少女「私がお金持ってるように見えますか?」

商人(あーひっかける相手間違えたかなぁ、なんかワンピース一枚だけのみすぼらしい格好だし)

商人「あははーそうですよねー、お嬢ちゃんごめんねー」

金髪少女「急に態度が……」


5 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/04/24(水) 01:18:14.77 ID:Be0AR9km0
商人(なんか変な芝居して損したな、もっと身なりのいい奴このあたりに居ないんですか?)

金髪少女「あの……」

商人「ゴメンネお嬢ちゃん、ちょっとお姉ちゃん今忙しいんだけど」

金髪少女「買い取りはやってますか?」

商人「え?買い取り?まぁ一応は」

商人(どうせ大したもの持ってないんでしょうけど)

金髪少女「じゃあこれを」ジャラジャラ

商人「うわ!なんか沢山出てきた」


6 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/04/24(水) 01:30:09.58 ID:Be0AR9km0
商人「どこにこんなもん沢山隠し持ってたんですか」

金髪少女「それは秘密です」

金髪少女「装飾品や武器が大半ですけど」

商人(冒険者だったか、軽装過ぎて分からないですよ)

商人「でも、あー……大した価値は無いですねぇ」

商人「特に魔術的効果のある物はないですし市販で売っているものばかりですね」

商人「一応買い取りますけど雀の涙程度ですよ?」

金髪少女「はい構いません、引き取っていただけるなら」

商人(困るなぁ、あんまり価値が無いと転売も怪しいですし)

商人(この国はどこかと戦争してる訳じゃないから武器とか売れないんですよねー……あ)

商人「おや?これは……」

金髪少女「どうしました?」


7 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/04/24(水) 01:39:51.71 ID:Be0AR9km0
商人「いえ!なんでもないですよー!アハハ」

金髪少女「?」

商人(この指輪、魔道核がついてる!ラッキーですね)

商人(これがいい能力を付ける核ならぼろ儲けですね、需要ありますしどこか他の冒険者にでも売りつけましょう)

商人「とりあえず全部買い取らせていただきますね!」

金髪少女「いいんですか?買い取り拒否の物もあるかと思ったんですけど……」

商人「(よし気づいてない!)いえいえ、私も善意でこのお仕事に取り組んでますので」

商人「冒険者の方は立派な金づ……お客様ですから!」

金髪少女「まぁ!ありがとうございます!」

商人(フフフ、この子チョロイですね)


8 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/04/24(水) 01:52:39.91 ID:Be0AR9km0
商人「ええっと、代金のほうはっと……」カタカタカタ チンッ

商人「ちょいと色を付けさせて貰いました、こんなところですね」

金髪少女「こんなに頂いてもいいんですか!?」

商人「勿論!なんたって善意で商売してますから!」

黒髪少女「……善意ねぇ」

眼帯少女「……」

商人「うわビックリした!?」

金髪少女「……なんだ、居たのか」

黒髪少女「単独行動するときは声をかけてくださいと言っておいたハズですが?」

金髪少女「そんなもん、いちいち報告なんてしなくてもいいだろう」

金髪少女「それに、貴様もよく一人でどこか消えるじゃないか」

黒髪少女「取り仕切ってるのは私ですので、そこは自由にさせてもらってます」

金髪少女「チッ」

眼帯少女「……どうどう」

商人(怖っ!!さっきの態度と一変してるよこの子!!)


9 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/04/24(水) 01:58:19.87 ID:Be0AR9km0
商人(ま、買うもん買ったしとっとと離れるか)

商人「それでは取引終了ということで私はこれにて……」

金髪少女「あ、はい!ありがとうございます!」

商人「それではー」

眼帯少女「……ちょっと待って」

商人「はひ!?」


10 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/04/24(水) 02:03:38.06 ID:Be0AR9km0
眼帯少女「……今あなたが買い取ったもの全部見せて」

商人「な、なんですか突然」

眼帯少女「……私は彼女とは別の客、一度売られてしまったものにケチをつける気はない」

商人(うわー、気づかれた臭いな)

商人「はい、お客様ということですので私が苦労して集めたこのアイテムの数々をお見せ……」

眼帯少女「いらないから、さっきの見せて」

商人「あー……はい」

商人(ケチ付けられそうだなー、いや、一度取引が成立してるんだ!めげるな私!)


12 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/04/24(水) 10:17:03.24 ID:aocaTEhuo
スレタイ開放倉庫?


13 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/04/24(水) 11:55:07.35 ID:Be0AR9km0
>>12
何かと思って調べたらまんまでワロタ


14 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/04/24(水) 12:01:53.72 ID:Be0AR9km0
商人「今私が買い取ったのはこちらですねー」ガチャガチャ

眼帯少女「……ふむ」

商人(まぁいい、取り上げられそうになっても実力行使で逃げ切ってしまいましょう)

商人(悪いのは価値を見いだせなかった方なんですからね!)

黒髪少女「何か目ぼしいものでもありましたか?」

眼帯少女「……うん、いくつか」

商人「いくつか?」

眼帯少女「……これとこれ、下さい」

商人「えぇっと……弾丸一つと……欠けた短剣ですね」

商人(いよっしゃ!!指輪はスルー!!)

商人「ではお会計は……こんな感じです」チンッ

商人(高めに吹っかけてやる)

眼帯少女「……はい、それで構わない」

商人「え!?」


15 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/04/24(水) 12:09:12.68 ID:Be0AR9km0
眼帯少女「……なにか?」

商人「い、いえ……なにも」

商人(相場とか知らないのか?それとも知っててこの値段で了承?)

商人(だとしたらあの二つにそれほどの価値が……ムムム、私の目利きが甘かったか)

商人「あのぅ、査定の方をもう少し……」

眼帯少女「……お金はもう出した。一度出した値段を撤回するのは物売りとしてはどうかと思う」

商人「ですよねーごめんなさいアハハハ」

商人(クソが!……まぁいい、アレが価値があるかはわかりませんしね)


16 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/04/24(水) 12:11:55.88 ID:Be0AR9km0
商人「ところで……こんなことを聞くのもなんですけど、そちらは何に使われるのですか?」

眼帯少女「……教える義理は無い」

商人「そんな連れないこと言わずに教えてくださいよー」

眼帯少女「……」

黒髪少女「教えてあげたらどうですか?私も用途は想像できませんけど」

金髪少女「私も気になりますね」

商人「ほらほらー、お連れの方もこう言ってる訳ですしー!」

眼帯少女「……わかった」


17 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/04/24(水) 14:56:50.96 ID:Be0AR9km0
眼帯少女「……まずこれ、弾丸」

金髪少女「それは何か特別な物なんですか?」

眼帯少女「……これ自体が魔道核」

商人「んな!?そんなバカな!」

黒髪少女「魔動核……よく聞きますが実際はどういうものなんですか?」

金髪少女「私もよく知らないんですが」

眼帯少女「……特定の効果を秘めた魔力を保有する魔石」

眼帯少女「……普通なら宝石のように加工して武器や防具、装飾品に付けるものだけど」

黒髪少女「弾丸ですね」

眼帯少女「……確かに核単体で機能するけど特別強度が強いわけでも無いから正直弾としては粗悪品もいいとこ」


18 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/04/24(水) 15:28:06.20 ID:Be0AR9km0
商人「私には分からなかったのに……」

眼帯少女「……分からなくて当然、こんなの知ってないと見分けがつかない」

眼帯少女「……純度は高いからその指輪のよりはマシ」

商人(やっぱりバレてたか)

黒髪少女「何の効果がついているかは分からないんですか?」

眼帯少女「……それはもっと調べなきゃ私も分からない」

眼帯少女「……どのみちこのままじゃ使えないから加工しなおす」

商人「え?あなたが直接加工するんですか?」

黒髪少女「この子、鍛冶師ですよ」

商人(しまったぁぁぁ!プロ相手に下手な取引しちまったぁぁぁ!!)



21 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 01:37:24.34 ID:rz9L01iB0
商人「お…お……」

黒髪少女「?」

商人「覚えてやがれコンチクショー!!」

……

黒髪少女「可哀そうに、あんまり苛めるから逃げていきましたね」

眼帯少女「……苛めた訳なじゃい、現実を教えただけ」

金髪少女(何が違うんだろうか)

黒髪少女「で、そっちの短剣は結局なんなんですか?欠けてますけど」

眼帯少女「ん……これは単なる趣味」

金髪少女「趣味?価値は無いんですか?」

眼帯少女「……この世界で100年くらい前に実在した殺人鬼の使ってた短剣と同じモデルのもの」

眼帯少女「……コアなマニアには人気。レプリカだとは思うけど、価値は私が決める」

黒髪少女「私がって……あぁ、それも治すんですか」


22 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 01:45:40.61 ID:rz9L01iB0
眼帯少女「うん……この手の物を買い取ってくれる人を知ってるから」

眼帯少女「彼女が売るよりも価値を知ってる人の手に渡ってほしい……同じ物売りとしての感想だけど」

金髪少女「利益重視そうでしたからね、あの娘」

黒髪少女「個人の差ですよ、そんなのは」

黒髪少女「で、あなたがあんなに沢山の物品を持っていたことの方が気になるのですが、私は」

金髪少女「アレは貰いものだ、使わないから持っているよりも売って旅の資金にした方がいいだろう」

黒髪少女「お金の心配はあなたたちが心配する必要はありません、私が付き合わせてるんですから」

黒髪少女「そ・れ・に、物を売るときは私を通してくださいな。もっと高く売りますので」

金髪少女「……チッ、嫌味か」

眼帯少女「……心配してくれてるんだと思う」

黒髪少女「ま、あの娘にはまた会えそうですし、その時に売ったものの仕返しはしましょうか」

金髪少女「これ以上は死体蹴りにしかならないからもう許してやれ」

――――――
―――



23 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 01:58:17.24 ID:rz9L01iB0
商人「あ゛ー、物売れなくて村出る羽目になるわ変な客捕まえちゃうわ捕まっちゃうわでいい事なしですねー」

商人「ま、旅商人やってる以上は損失は覚悟してます、気を取り直していきますかねぇ」

商人「あんまり近い村だとか町だと私の事が噂になってるかもしれないですし、なるべく離れた場所がいいですね」

商人「ふむ……ここからだと……お、魔導都市が近いですね」

商人(魔導都市、ここ数十年の間に起こった次元歪曲で他の世界から得た技術によって急発展した都市)

商人(魔導核はもちろん、機械類も盛んでしたね)

商人(薬草の類はよっぽど珍しいものでなければ需要は無さそう)

商人(近くに鉱脈が無いからひょっとしたら機械に使う銅とかが案外高く買い取ってくれるかもしれませんね)

商人「鉱石のストック……よし!これくらいあればまとまったお金になりそうですね」

商人「さて、近いといっても数日かかりそうですし、どこか人里で移動手段確保して……」

ガサ

商人「ぬ?」

ガサガサ

商人「何者ですか!姿を現しなさい!」

商人(言ってみたいセリフの一つですね、ホントにそんなこと言っても恥ずかしいだけですが)

剣士「……」ヌッ

商人「」


24 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 02:04:57.10 ID:rz9L01iB0
剣士「……」

商人(うわぁ、さすがにこれは恥ずかしい)

剣士「……」

商人(じっと見てるよ……どう切り返そう)

剣士「……フッ……」

商人「?」

剣士「フッ……ハハハハハハハハ!!」

商人(笑われたぁーー!?)

剣士「ちょうどいい……お前でいい」

商人「へ?」

剣士「……出せ」

商人「え?な……」

剣士「私は腹が減っている、食糧を出せ、あるだけ全部だ」

剣士「出さなきゃ斬る、身ぐるみ剥いで斬り殺す」

商人(あぁ……なんて日だ……)


26 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 02:15:18.25 ID:rz9L01iB0
商人「あ、あ……その……」

剣士「出せ」

商人「お金さえ出していただければお出しいたしますよ?」

剣士「……」

商人「……」

商人(あ、何言ってんだ私)

剣士「……おい、貴様。その身なり、東洋人の……耳からして獣人か」

商人「ふぇ!?あ、はい」

剣士「……そうか」

商人「そ、それが何か?」

剣士「クッヒヒ……私は東洋人も獣人も両方嫌いだ」

剣士「弱いくせに自分の立場を弁えないわ強いものにはへーこらするわでいいとこなしの無能だからなぁ!」

商人(イヤァーーー!この人ちょっと目がイってるーー!?)

剣士「金を持ってい無さそうな私が弱者に見えたか!?くたばれ犬畜生が!!」

商人「ヒィィ」

剣士「チッ、避けたか。大人しく出すもの出しておけばこんなことにはならなかったのにな」

商人「ふ、ふっざけんなぁー!」

剣士「!?」


28 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 02:25:04.53 ID:rz9L01iB0
商人「わ、私だって武器くらい持ってんだコンチクショー!」

商人「お腹減らしたケモノ一匹追い払えなくて何が旅商人だ!」

商人「この刀で返り討ちにしてくれる!!」

剣士(がたがた震えて何を言うか……へっぴり腰、素人か。だが……)

剣士「いい剣だな。名はなんという」

商人「え?私の名前ですか?私は……」

剣士「貴様の名など聞いていない。その片刃の剣だ」

商人「ひゃい!こ、この刀は名だたる鍛冶師、ヴォーグが唯一認めたという刀!聞いて驚けその名も!」

剣士「早く言え」

商人「あ、はい、名刀・斬姫と申します」

剣士「斬姫……あぁ、見た目にそぐわぬ美しい名だ」

剣士「……欲しい、寄越せ」

商人「やっぱりそうなりますよねー」


29 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 02:34:59.41 ID:rz9L01iB0
剣士「その剣を見て私も気が変わった」

剣士「命は助けてやる、だから持ち物全部置いて消えろ」

商人「さっきより酷くなってるじゃないですか!?そんな条件飲めませんよ!だったらこの荷物全部燃やして命を絶つことを選んだ方がまだマシです、商人として!」

商人「でも出来れば荷物全部無事なまま生き残りたい!」

剣士「ならいい、力づくで奪い取ってやる。それから自害しろ」

商人(取りつく島もない……)

商人(あ、いや、来た道戻ればさっきの人たちが居るかも!)

商人(冒険者っぽい人たちだったから助けを求めりゃなんとかしてくれる……ハズ!)

商人(見返り求めて来たらさっさと逃げちゃえばいいですしー)

商人「と、言うわけでさよならー!!」

剣士「っ!逃がすか!」

商人「あーっはは!!狼獣人の脚力舐めんなー!!」



30 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 02:42:44.22 ID:rz9L01iB0
剣士「……調子に乗るなよ犬畜生」

商人「なっ!足に氷が!」

剣士「ズッコケたな。残り少ない魔力を振り絞って出した魔法だ、普段なら全身氷漬けだ」

剣士「その程度で済ませてやったんだ、それじゃあ……」

商人(その程度で済ませてやった?今出せるそれが限界なんでしょ?)

商人(こうなったら……来い、もっと近くに!手製の爆弾に巻き込んでやる!)

剣士「荷物を……」

?「ちょいと待ちな、そこな可愛い御嬢さん方!」

商人「ここで助け舟!?」

剣士「ん?」


31 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 03:02:37.87 ID:rz9L01iB0
騎士「ご期待通りの助け舟だ、犬耳の人」

商人「助けてください!見て分かる通り襲われているんです!あとこの耳は狼です!」

剣士「……邪魔が入ったか」

騎士「疲れ切ってて美人な顔が台無しだぞ?」

剣士「抜かせ……今起こっていることは貴様には関係ないだろう」

剣士「邪魔をするのなら貴様も斬る」

騎士「俺は人助けに理由はいらないと思ってるんだけどな……別に、お前がその気なら」

騎士「……試してみるか?俺を斬れるか」

剣士「……チッ……その剣、諦めんぞ」

商人「へっ!ざまーみろコンチクショー!私にちょっかいかけるからこうなるんだ!二度と私の前に現れんなー!」

騎士(あれ?この人助けてよかったのかな)


32 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 03:07:21.92 ID:rz9L01iB0
商人「いやー、おかげで助かりました。死ぬかと思いましたよ、いっそ死のうかと思いましたよ」

騎士「いいよ、こっちも好きでやってるんだ。礼はいらない」

商人「あ、ホントですね?今の言葉聞きましたよ。お礼、いらないんですね」

商人「わかりました、感謝の気持ちだけを送ります。本当にありがとうございました」

騎士「」

――――――
―――



33 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 03:28:59.89 ID:rz9L01iB0
騎士「行ったみたいだな」

商人「用心深いですね」

騎士「その剣にご執着みたいだったからな、油断した隙をついて……なんてこともあり得る」

商人「ふふ、でもまた守ってくれるんですよね?」

騎士「そういうことがあればな。氷溶かすからちょっと待ってろ」

商人「あ、火種ならこちらで用意できますよ」

騎士「ん?魔法使えるのか?」

商人「いえいえ、世の中便利なのは魔法だけじゃないんですよ」

商人「私は商人ですからね、そういう便利なものも持ち歩いてるんですよ」

騎士「へぇ、どんなのだ?」

商人「フッフッフ、どんな場所でもどんな時でもすぐに火が付く!その名も!」

騎士「その名も?」






商人「ライター」

騎士「思った以上にショボかった」


34 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 03:48:00.63 ID:rz9L01iB0
商人「バカにしないでくださいよ、このライターに使われているオイルはまだ発見されたばかりの新しいエネルギーで出来てるんです」

商人「水中でも普通に火が付く優れものですよ」

騎士「水中で火を付ける事なんてまずないだろ……まぁいい、早く貸せ」

商人「はい、お願いします。いきなり足に向かって出したりしないでくださいよ?少しずつですよ」

騎士「分かってるよ。えーっと、普通のライターと付け方は変わらないよな?ほいっと」

商人「あ、先に調節しとかないと物凄い勢いで火が噴出されますので気を付けてください」

騎士「っ――――――!?!?」

商人「大丈夫ですか?」

騎士「クソッ!火は苦手なんだ、先に言ってくれ!!」



35 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 03:59:46.67 ID:rz9L01iB0
商人「でも今のが思いのほか強かったのか地面から足が離れました」

騎士「ふぅ……ともかくこれで解決だな、立てるか?」

商人「あはは、ちょっと手を貸してください。怖くて腰を抜かしてしまいまして……」

騎士「ああ、命が狙われてたんだったな。仕方ない、誰だってそうなる」

商人「よいしょ、ありがとうございます……あっ」

商人「すみません、こんな寄りかかるような姿勢で」

騎士「寄りかかるくらいだったら別にいいよ、少し休んだ方がいいんじゃないか?」

商人「そうですね、そうしたいんですけど……」

騎士「どうした?」

商人「お連れの方、いらっしゃいます?」

騎士「?ああ、ここら辺で野宿してたしそいつはさっきまで寝てたけど」

商人「あの……後ろ……お連れの方ですか?」



竜「……」


騎士「oh...」


36 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 04:10:47.24 ID:rz9L01iB0
商人「な、何かの間違いですよね?竜と一緒に野宿してたなんて」

竜「のう、お主。何故お主は女子を抱いておるのじゃ?」

竜「この状況を説明してくれんか?」

商人(キャァァァァァシャベッタァァァァァ)

騎士「いや、まて違う!誤解だ!」

商人「!?」

竜「ワシが寝ている隙に浮気とは……お主も随分と大胆になったのぅ」

騎士「違う訳があるんだ!とりあえず元の姿に戻れ!」

商人(浮気!?元の姿!?)

竜「これが元の姿じゃ馬鹿者が!!」

竜「……裏切りおって……ワシを……私を……捨てて……」

騎士「捨ててなんてない、俺がお前を裏切るなんてことは無い!」

竜「う……グス、でもあなたは……」

騎士「あぁ口調がブレ始めた!お前はいつだって思い込みが激しいんだから」ダキッ

騎士「俺が好きなのはお前だけだ……」

竜「うぐぅ……その手を離さないでください……グス」

騎士「あぁ、離すかよ……絶対に」







商人「え、なにこれ異種恋愛?」


37 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 04:22:45.62 ID:rz9L01iB0
――――――
―――


竜少女「すまぬ、変な誤解をしてしまっていたみたいじゃの」

商人「そんなものすっ飛ばすくらいすごいことが目の前で起こったのでそれはもういいです」

騎士「目の前に竜が現れればまぁ驚くよな」

商人「それもありますが、その竜がメキメキ音を立てながら人の姿になったことに驚いてるんですけどね」

騎士「竜の貴重な擬人化シーンだ、滅多にお目にかかれないぞ?」

商人「何度もお目にかかったら逆にスゴイですよ」

竜少女「してお主、襲われておったみたいだが大丈夫じゃったか?」

商人「おかげさまで。あなたの立派な騎士様に助けていただいたので」

竜少女「うむ、ワシの自慢の旦那じゃ!」

騎士「……照れるからやめろよ」

商人「仲がよろしいことで、それより……」

騎士「まだ何か?」

商人「先ほどあなたが使い切ったライターの御代を頂きたいと思うのですが」

騎士「……はい?」

竜少女「?」


38 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 04:32:05.72 ID:rz9L01iB0
騎士「いや、あれでもあんたの足の氷溶かすために使って……」

商人「余計に火を使い切った事は事実です!あそこまで使う予定はなかったんですよ?」

騎士「分かったよ、そんな言い寄るな……ライターだからどうせ大した値段じゃないだろ?払うよ、いくらだ?」

商人「そうですね、ざっと……こんな感じです」チンッ

騎士「……え、高。嘘、高い!?なにこれマジで言ってんの!?」

商人「大マジです。さっきも言った通り発見されたばかりの新しいエネルギーを使われていますので」

商人「手に入れるの凄く苦労しました……それは語るのも途方のない文章量になるくらいの出来事でした」

騎士「ちょっ!流石にふざけんなよ!いくらなんでも吹っかけ過ぎだろ」

騎士「大体、こういうことあんまり言いたか無いが、さっき助けたじゃないか!それでチャラってことでダメなのか?」

商人「ハッキリとお礼はいいって言ったじゃないですかー!嘘つき!」

騎士「こんな……バカな……」

竜少女「悪い癖出しおって馬鹿者が」


39 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 04:54:21.19 ID:rz9L01iB0
竜少女「おい、犬っ娘」

商人「狼です。なんでしょうか?」

竜少女「竜相手にそんな商売吹っかけるとはいい度胸しておるの」

竜少女「金額は……ふむ、今すぐに払える額ではないな」

竜少女「ワシらはこの通り旅の者、冒険者じゃ。こんな貧乏そうな見た目の男では金はすぐに用意は出来ないのは分かるじゃろ」

騎士「び、貧乏そうに見えるのか?」

竜少女「担保に何か渡そうにも金目のものは……そこの男の馬鹿でかい剣かワシが腰に掛けている2本の剣しかない」

商人「でしょうねぇ、ですが……」

竜少女「冒険者が自分の商売道具を易々と渡すわけがない、渡せるわけがない」

竜少女「目的はなんじゃ?返答によってはちょいと痛い目にあってもらうぞ?」

商人「そんな計算高くはありませんよ」

商人「さっきみたいに誰かに狙われたくないので、目的地まで護衛を頼みたいと思いまして」

竜少女「ワシやコイツがお主を襲わない保証はないぞ?」

騎士「俺?んなことしねーよ」

竜少女「お主は黙っとれぃ」

商人「あなた方は自分が助けた人をその場で襲うんですか?」

商人「私はあなた方がそんな酷い人には見えません!」

商人(ちゃんと人を見て選んでるつもりですよ)

竜少女(狡賢い……)

竜少女「いいじゃろう、それでチャラになるのであれば引き受けよう」

竜少女「だが、これ以上吹っかけるようであればこちらも打って出る。それでよいな?」

商人「交渉成立ですね!その条件で私も飲みましょう!」

商人「あ、でも道中何かご入り用でしたら言ってくださいね!お売りしますから、別途で!」

竜少女「現金な奴じゃのぅ。お主もそれでよいな?」

騎士「ごめん、話の内容半分も理解できなかった」



41 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 15:04:48.91 ID:rz9L01iB0
商人「そうと決まれば出発です!」

騎士「それはいいが場所は?あんまり俺たちの目的地から離れてても厄介だ」

商人「魔導都市へ向かおうと思います」

商人(本当はもっと離れた場所に行きたかったんですけどこっちの方が取引しやすそうですしね)

竜少女「交易が盛んな場所じゃの。……ふむ、ワシらも行こうと思っていた場所の通り道じゃから都合もよい」

騎士「少し距離があるな、中継点で何か足になるもんあるか?」

商人「近場に汽車が通ってたはずですのでそれで向かおうと思います」

商人「あ、交通費は護衛費用に含まれませんので各自でお願いしますねー」

騎士「ここで出してくれるって言うなら逆に裏がありそうって疑うけどな」

竜少女「この犬、喋ってて疲れる相手じゃ……」


42 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/24(金) 15:19:38.00 ID:rz9L01iB0
――――――
―――


竜少女「と、言うわけでさっそく汽車に乗り込んだが」

竜少女「お主が追い払った女子も現れなかったようじゃし、もう大丈夫なんじゃないかの?」

騎士「襲ってこなかったとしても目的地まで連れて行くってのは約束しちまったからな」

騎士「それでチャラにしてくれるんだ、安いもんだ」

竜少女「そのお主の尻拭いをしたのはワシだということを忘れんでくれ」

騎士「分かってるって……しかし、遅いな。もうすぐ出発の時間だぞ」

竜少女「いろいろ店を物色しておったのぅ、そういえば」

商人「いやーすみません遅くなりましたー」ドスドスドス

騎士「お?噂をすれば……っておい!?」

竜少女「うお!大荷物じゃの」

騎士「そんな両手いっぱいに何を抱えてんだよ!?」

商人「ここいらの名産品と珍しいものがチラホラあったので買い漁ってきちゃいました」

騎士「椅子に乗り切らなくて普通に邪魔だよ!廊下に飛び出してるよ!」

竜少女「旅をする上でそんな荷物明らかに重量過多じゃろうに」

商人「フッフッフ、旅商人を甘く見ちゃあいけませんよ!」

竜少女「?」


45 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/25(土) 00:42:15.02 ID:EIZ0b0rK0
商人「パンパカパーン!異次元ポケットー!」

竜少女「なんじゃそりゃ」

騎士「妙に聞いたことのあるようなフレーズだな」

商人「このポケットの中身は異次元になっていて、こことは別の世界に繋がってるんです」

商人「そこで!その世界を倉庫代わりにして手に入れた道具を全部ぶち込んでるんですよ!」

商人「このポケット無くしたら私はもう生きていけませんね、うん」

竜少女「……それ普通に凄くないか?」

騎士「この世の覇権取れそうなアイテムじゃねーか、そんなもん世に出回ってるのか」

商人「あ、これ偶然手に入ったものですから現品限りだと思いますよ?」

商人「それにこのポケットの口より大きいものは入らないですし、実際中がどうなっているのか私も知りません」

商人「オーパーツですね、完全に」

竜少女(そんな凄いものをこんな奴が持っていていいのじゃろうか)


46 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/25(土) 00:50:32.13 ID:EIZ0b0rK0
騎士「それなら物買った時点で入れてこればよかったじゃないか。なんでわざわざ手で持ってきた?」

商人「そりゃだって、こっちの方が目立つじゃないですか」

商人「ただでさえ着物+獣人+可愛い女の子で目立ちまくってる上にこんなにいっぱい抱え込んでたら話しかけてくる人は沢山いますよ?」

商人「そこでカm……お客さんを捕まえるんですよ!」

騎士「おい今なんて言いかけた!?カモ!?」

竜少女「どうでもいいがお主ら大人しく座っとれぃ。そろそろ汽車が動くぞ」


47 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/25(土) 01:34:49.71 ID:EIZ0b0rK0
商人「あ、そうだ。2、3日かかりますけどなりますけど、お二人とも食糧やら飲み物やらは買っておかなくてよかったんですか?」

騎士「トラブルが無けりゃそのくらいで着くか……飯は乗り継ぎの町で買えばいいだろ」

商人「次の乗り換えは明日の昼ごろですよー。夜通し走り続けますので」

騎士「え゛、マジか。今昼だぞ……」

竜少女「ワシらを先に乗せておいたのは食事をさせん為か……」

商人「そんなこと事して私に何の得があるんですかー?」

商人「あ、お腹が減ったらいつでも言ってくださいね?たっぷり蓄えはありますから!」

商人「勿論売り物ですけど!」

騎士(このやり場のない怒りはどうすればいいんだ……!)

竜少女(時刻表を見なかったワシらも悪い、買わなければいい話じゃ)

――――――
―――



48 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/25(土) 01:46:42.89 ID:EIZ0b0rK0
竜少女「うー……」

騎士「……」

商人「~♪」

竜少女「うー……うー……」

商人「~♪」

竜少女「むぅぅ……」

騎士(うるさいぞさっきから)

竜少女(もう夜なのじゃ……おなかすいたのじゃ……我慢できそうないんじゃ……)

騎士(だからって……ああもう、生野菜しかもってねぇ!そのまま食え!)

竜少女(嫌じゃ!うぅ……もう最終手段じゃ……)

騎士(財布に手を入れるな!あぁ、あいつがすっげぇ憎たらしい顔で笑ってやがる!)

商人「どうやら限界が来たようですねぇ」

騎士「くっ、コイツの腹具合がちょっと悪いだけだ。ほら、トイレ行ってこい」

竜少女「違う!腹が減っているのじゃ!えぇいもういい!ほら金じゃ!!さっさと飯を寄越せ!!」

商人「毎度ありがとうございます!ご一緒にオレンジジュースはいかがですか?」

竜少女「勿論貰おう!」

商人「どうも~♪」

騎士「あーあ……」


49 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/25(土) 02:01:48.54 ID:EIZ0b0rK0
商人「お手製の愛情弁当です、保存方法は秘密です!」

竜少女「ハムッ ハフハフ、ハフッ」

騎士「うわ、すっげぇ美味そうに食うなお前。ちょっとキモい」

商人「ほら、相乗効果で食べたくなってきましたよね?どうですかご一緒に?」

騎士「俺はいらん。こいつほど我慢できないわけでもないし言うほど腹も減ってはいない」

商人「あら残念。他にもお酒なんかありますよ?大人の嗜みでパイプなんかも……」

騎士「酒は飲まないしタバコも吸わん。どっちもコイツが嫌うからな」

商人「ありゃりゃ、何を楽しみに生きてるんですか」

騎士「余計なお世話だよ!?大体さっきからやけに進めてくるけど一体なんなんだよ!」

商人「黙ってても品物は売れませんよ。店に置いておけば勝手に売れる、なんて物なんて極僅かです」

商人「こっちからセールストークしなきゃ普段目につかない、気にも留めない商品なんて沢山あるんですから」

騎士「俺からしてみりゃ過剰接客だよ。何言われても俺は買わないからな」

商人(こういう客を堕としてみたい、と思うのは私の商人としての性だろうか)

竜少女「よからぬ事を考えておるような表情をしておるな」ハムッ ハフハフ、ハフッ


50 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/25(土) 02:15:36.66 ID:EIZ0b0rK0
商人「ま、確かにあんまり言いすぎたりしてるとお客さんに怒られたりしますけどね」

商人「接客の難しいところですよ」

騎士「それは自分で難易度上げてないか?」

竜少女「あー食った食った、グェー」

騎士「そっちはそっちで汚いからそういう事はやめなさい」

商人「あ、飴ちゃん食べます?これはサービス品ですのでタダで差し上げますよ?」

竜少女「わーい!ありがとう!」

騎士「おい!餌付けされんな!」


51 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/25(土) 02:28:41.55 ID:EIZ0b0rK0
竜少女「むお?何じゃ?この棒にぶっ刺さった……リンゴか?」

商人「はい!私の実家のお菓子屋で作ってる特製のリンゴ飴です!見るのは初めてですか?」

竜少女「うむ、見たことも聞いたこともないのじゃ」

商人「まぁここら辺じゃまず見ないですよね、そういう意味ではレアものだったりしますよ?」

竜少女「でもどうやって食べるんじゃ?随分食べにくそうじゃが」

商人「もうお好きなように!ガブっと行くかペロペロじっくり行くかお好みで」

竜少女「」ガシュ ジャリジャリ

商人「お、いきなりかぶりつきましたね。というか本当に美味しそうに食べますね」

騎士「なぁ、リンゴ飴って確か中のリンゴはカッスカスの粗悪品じゃなかったか?」

商人「おや?食べたことあるんですか?」

騎士「小さいころにな。アレは不味かった記憶しかないんだが」

商人「私はそんなもの取り扱ってませんよ!自信を持って出せるものを提供してますので!」フフン

竜少女「甘い味の中にジューシーな果肉が広がっているのじゃ!」

騎士「へぇ、美味そうだな。タダなんだろ?俺にもくれないか?」

商人「ダメですよー、私の商品買って頂いた方に対してのサービスなんですから!」

騎士「ぬ、そっちが駄目なら……なぁ、一口くれないか?」

竜少女「嫌じゃ」

騎士「」


52 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/25(土) 02:40:09.42 ID:EIZ0b0rK0
商人「でも、あなた方とこうやって喋っているだけで十分に利益が出そうですね」

騎士「騒いでるだけで迷惑だよ、なんでそうなるんだ」

商人「私が商人であることと、あなたたちに何かを売ったこと、サービス品を提供している事を口に出しているんです」

商人「宣伝はバッチリです。しかもこんな狭い場所で、次の駅まで何も手に入らない不自由な状況が続けばそのうち……」

竜少女「そのうち?」

乗客1「おーい、そこの着物の嬢ちゃん!俺にも何か売ってくれねぇか?」

騎士「なぬ!?」

竜少女「おお!」

商人「ほら引っかかった……はーいただいま参りまーす!」

乗客2「こっちも頼むよ犬耳のお嬢ちゃん!」

商人「狼です。はーいお待ちくださーい」



騎士「なぁ、確かこの汽車に会社から派遣されてる売り子居たよな」

竜少女「うむ、長旅じゃからの。よく考えたらワシもそっちを待っていればよかった」

竜少女「そもそも、ワシらはともかく汽車内での売り買いは許可されているのじゃろうか」



商人(定期的に汽車の売り子が回ってくるハズですからそれまでには終わらせますか)



 
60 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 15:54:01.18 ID:f2FITqEr0
商人「はいはいーい、みなさん順番におねがいしますねー。あ、ちょっと!勝手に商品触らないでくださいねー、それ貴重なんですよー」

商人「はい、毎度ありがとうございます!あ、どうぞこれが噂のリンゴ飴です」

商人「どうもー!はーいそこのお子様ー、勝手に私の商品に振れないでくださいねー。あ、それ買い取らせてください」

商人「え?買い取りのときはサービスしてくれないかって?しょうがないですね、どうぞリンゴ飴です」

商人「まいどー!おい、そこのクソガキ!汚い手で触るな!お前が一生掛かっても払いきれない程の貴重なモンなんだぞ!?」

商人「ああもう!リンゴ飴あげるからあっち行ってろ!」



騎士「俺たちに吹っかけたとは思えないほど普通に商売してるなぁ」

竜少女「腐っても商人というわけか」


61 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 16:10:17.17 ID:f2FITqEr0
商人(いやぁ、サクラが居ると助かりますね)

商人(やっぱり一人旅はやめて腕の立つ冒険者に寄生しながら商売の方がいいですね、無論タダで)

商人(あの二人は多分私からとっとと離れたいだろうから駄目だろうなぁ、強いかどうか分からないですし)

商人(ま、そこらへんは魔導都市あたりで探しますかね)

「お嬢さん、ちょっといいかな?」

商人「はいただいまー……あ」

黒服「汽車内での物品売買は禁止されてるよね、ちょっと我々の車両まで来てもらえるかな?」

商人「……大変です!暴漢です!護衛の先生方カモーン!!」



騎士「この生野菜どうする?早く処理しないと腐っちまうぞ」

竜少女「さっきご飯食べてしまったからのぅ、こんなところで調理するわけにもいかんし」



黒服「それじゃあ行こうか」

商人「NOおおおおおおおおおおおおお!!」


1時間弱こってり絞られました

――――――
―――



62 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 16:21:06.77 ID:f2FITqEr0
商人「なんでさっき無視してんですか!?」

竜少女「アレはどう見ても暴漢ではないし自業自得じゃろ」

騎士「護衛対象外だ、怒られただけで済んだからよかっただろ」

商人「むぅ、薄情者ですね二人とも」

騎士(出来れば関わりたくないんだよ)

竜少女(同行者と思われたくないだけじゃ)

商人「あ、そういえば。この汽車になんか不正乗車した人がいるらしいですよ?」

商人「そこらへんも問い詰められました。乗車券持ってるのに失礼ですよね!」

騎士「疑われるようなことやる方が悪いだろう」

商人「まさかとは思いますがあなた方ではないですよね?後々面倒なので」

竜少女「お主の方が失礼大爆発じゃな。ほれ、乗車券はちゃんと持っておる」ピラ

騎士「俺は失くしそうだからコイツに預けてある」ドヤァ

商人「ならいいですけど……まさかあの剣士じゃないかなー、とか思ったり」

騎士「そんな都合よく乗り合わせるわけないだろうHAHAHA」

商人「それもそうですねー、狼であるの私の鼻が奴の臭いを覚えてますからねーHAHAHA」

竜少女「お主ら、それは前振りか何かか?」


63 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 16:51:12.28 ID:f2FITqEr0

商人「そろそろいい時間ですね、お二人ともお休みですか?」

竜少女「うむ、昼まで暇じゃしそれまで寝れるな。用がない限り起こすでないぞ」

騎士「同じく、おやすみ」

竜少女「なんか精神的に疲れたのぅ、おやすみ」



商人(フッフッフ、さて私は他の車両を回って何か売ってきましょうかねぇ)

商人(今度は見つからないようにしないと)

商人(黒服の人は前の車両から来てたんで後ろの車両を回りましょうか)

商人「では、未知なる道へいざゆかん!」

「おい、犬」

商人「狼です!なんですか?商品買いたいなら他の車両に回ってから売らせていただきますよ」

剣士「剣が欲しい、斬姫が欲しい」

商人「ハハッ」

剣士「……」


商人「フラグ回収はえぇよチクショオォォォォォォォ!!!」


64 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 16:57:48.12 ID:f2FITqEr0
商人「大体なんでこんなところに!?お腹が減って力が出ないんじゃなかったの!?不正乗車したのお前か!?お前なのか!!?」

剣士「行き倒れていたところを親切なおばあさんに助けられて飯をご馳走になった、その後お前を追ってたら汽車に乗ったから慌てて汽車に乗ろうとしたらおばあさんが乗車券を買ってくれた」

商人「1日で過密なスケジュールだなおい!おばあさんに感謝しろよ!?」

剣士「そのうち礼はするつもりだ、さぁ渡せ」

商人「何故この刀を狙うんですか!?もっと強そうなの持ってる人いるでしょ!?私の後ろの人たちの剣見てくださいよ!相当な業物っぽいですよ!」

剣士「その斬姫の方が美しい、私はそれが欲しいんだ」

商人「ああ話通じねぇなもう!!」


65 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 17:04:03.41 ID:f2FITqEr0
竜少女「ウルサイのぅ、起こすなと言ったであろう」

騎士「ん……ん?てめぇは!懲りてなかったか!」

剣士「懲りるも何も貴様とは一戦も交えていないぞ?」

騎士「……だったら今分からせてやるよ」

商人「そうだ!こっちには高い金出して雇った護衛が居るんだ!さっさとやっちまってくだせぇ!」

騎士(金なんて一銭も出してないだろ)

竜少女「この者か……なぜここまで接近を許した!お主の鼻は飾りか!?」

商人「いやぁ、なんかこの人始め嗅いだ臭いと全然違ってたので……」

剣士「おばあさんの作ってくれたニンニクたっぷり餃子は美味かった」

商人「そういうことかコンチクショウ!!」

竜少女「お主ポンコツじゃのう」

商人「ウルサイ!さっさと追い払ってください!!」


66 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 17:15:15.99 ID:f2FITqEr0
騎士「あんまり騒ぐとまた黒服のにーちゃんが来るぞ?」

商人「構いません!やましいことは無いですから正義は私たちにあります!」


乗客「なんだ、喧嘩か?」

乗客2「さっきの商人か」

乗客3「冒険者同士のイザコザか?余所でやってくれよ」


竜少女(こういうことをするからワシらの職業がよく誤解されるんじゃの)

剣士「剣を差し出せば私も何もしない、出せ」

商人「嫌だからこうして対峙してるんですよ!」

商人(って、あれ?あの娘の剣、よく見たらボロボロじゃないですか)

騎士「どけ、俺がやる」

剣士「こんな狭い場所でそんなデカい獲物を振り回すのか?他の客に被害が出そうだな?」

騎士「女相手に本気なんてださねぇよ!拳で勝負だ!」

剣士「女だからと……舐めるな!!」

竜少女「うつけものめ!男女差別じゃ!」

商人「女性だって強い人は強いんですよ!?」

騎士「はい!?お前らまで何言って……ギャァァアァァァァ!!」カチコチ


竜少女「馬鹿者!敵の言葉に惑わされおって!」

商人「敵の術中に嵌って何氷漬けにされてるんですか!!」

剣士(こいつらはギャグでやっているのか……?)


67 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 17:24:16.90 ID:f2FITqEr0
竜少女「ま、どうせ拳一つで勝てる相手ではないというのは分かっておったわ」

竜少女「そこのバカはほかっておいて……ワシが相手じゃ」

剣士「子供が……怪我をしたくなければどけ」

竜少女「子ども扱いするなよ?お主の数千倍は生きておる」

竜少女「ほれ、ワシは足止めしておくからお主はさっさと逃げんか。黒服でも呼んで来い」

商人「分かりました!じゃあこの場はお任せします!」

剣士「そう易々と逃げられると思うなよ?」

竜少女「挑発的じゃの?もうワシに勝ったつもりか?」

剣士「戦う以前の問題だ……クッヒヒ」

竜少女「……気味の悪い笑い方をしおって……ん?」

ガタンガタン

竜少女「どうした?早く他の車両に行け!」

商人「扉が凍っていてピクリとも動かないんですよぉぉぉぉぉ!!」

竜少女「oh...」

剣士「隙だらけだぞ!」

竜少女「ぬ!?ぬかった!」

剣士「手足だけ氷漬けにした、これでもう身動きは取れまい」

商人「何やってんですか!?」


68 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 17:31:29.60 ID:f2FITqEr0
竜少女(詠唱無しでこの威力、中々の魔法の使い手じゃ)

竜少女(剣士かどうかは怪しいが……しかしマズイの)

商人「いやぁぁぁ!こっちに来るなケダモノォォォ!」

剣士「獣は貴様だ犬が。さて、私の剣はどこだ?」

商人「狼だ!あとこの刀お前のじゃねぇから!」

竜少女(元の姿に戻る……却下、車両が吹き飛ぶわ)

竜少女(ハウリングもブレスも確実に他の乗客を巻き込むことになる……ぬぅ、人間社会というのは実に不便じゃ)

竜少女(奴は……)

騎士「」カチンコチン

竜少女「えぇい、クソの役にも立たん!!」

騎士(誰のせいだよ……)カチンコチン


商人(仕方ない、かくなるうえは……)

商人「……」スッ

剣士「ん?なんだその球体は?」


69 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 17:38:59.64 ID:f2FITqEr0
商人「おいつの名はFBR-2!お手製の爆弾です!」

乗客「ば、爆弾!?」

乗客2「嘘だろ!?」

乗客3「テロか!!」


ガヤガヤガヤ


剣士「ハッタリを……」

竜少女「ば、馬鹿者!何を考えておる!」

商人「ハッタリでも何でもないですよ!モノホンの爆弾です!近づいたら即爆破させますよ!」

竜少女「気でも触れたか!規模は知らんが周りを巻き込むことになるぞ!」

商人「知ったことかぁぁ!私の商品取られるくらいだったら心中してやる!!」

剣士「ならば爆破前に叩く!」

商人「もう遅い!起爆!!」

竜少女「光が……このッ……!?」

剣士「クッ!!」

ギャー!!
テロダー!!
カーサーン!!

……


竜少女「……?」


70 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 17:49:20.13 ID:f2FITqEr0
剣士「クソっ!!閃光弾か!!」

竜少女「……なるほど、やはりハッタリか」

竜少女「ワシは平気だったが……」


ギャー!
メガー!


竜少女「ま、そこまで強いものではなかったようじゃし、すぐに皆回復するじゃろう」

剣士「チィ!どこへ行った犬畜生!!」

竜少女(あの一瞬で上手く逃げ切れたか……)



商人(フッフッフ、狼獣人の運動能力を甘く見ちゃあいけませんよ!)

商人(あの一瞬であればこんな大きいリュック背負ったままでも窓を開けて車両の上に上ることくらい造作もないんですから!)

商人(さて、なるべく音を立てないように移動しましょうかね。できれば黒服さんの居る車両の上まで移動できれば安全なんですけど)

商人「……ん?」


眼帯少女「……」

金髪少女「……」

黒髪少女「あら……」


商人「……」




商人「不正乗車だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


71 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 17:51:12.97 ID:f2FITqEr0
>>69
商人「おいつの名はFBR-2!お手製の爆弾です!」

新単語 おいつ


72 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 17:59:23.41 ID:f2FITqEr0
黒髪少女「下が騒がしいと思ったら、何か催し物でもなさっていたんですか?」

眼帯少女「……そんなことより、無賃乗車がバレた」

金髪少女「屋根の上ならばれないと思ったんですけど……浅はかでしたね」

商人「図星かよ!何やってんだあんたら!普通に犯罪だよ!?」

黒髪少女「詐欺まがいな事をしていたあなたに言われたくありませんね」

商人「詐欺じゃねぇよ!商売だよ!一緒にスンナ!」

金髪少女「だからやめようって言ったじゃないか……」

黒髪少女「あら?割と乗り気だったじゃないですか。子供が陰でパイプを蒸かすのと同じくらいの……ちょっとした悪ふざけのつもりですよ」

眼帯少女「……ただ単に旅費を浮かせたいだけって言ってた」

黒髪少女「こーら!そういうことは分かってても他の人の前では言わないでくださいね?」

ハハハハハハ


商人「どうでもいいよもう!!」


剣士『声……屋根の上か!!』

竜少女『馬鹿者ーー!!何をしておる!!』

商人「しまったーー!!」


73 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 18:17:14.20 ID:f2FITqEr0
商人「あなたたちのせいで居所がばれてしまったじゃないですか!」

黒髪少女「?誰かに追われているんですか?」

眼帯少女「……騒いだのはそっち」

商人「ヘイヘイ、私が悪ぅございましたよ!ってことで足止めよろしく!!」スタコラサッサ

金髪少女「あ、ちょっと……行ってしまいました」

黒髪少女「勝手に足止めを任されてしまいましたが……来ましたね」


剣士「……」


黒髪少女「あなたは、私たちと一戦交える気はありますか?」

剣士「……必要ならば」

眼帯少女(……!)

黒髪少女「そう、なら……」

眼帯少女「……私がやる」

黒髪少女「あら珍しい、どうしたんですか急に?」

眼帯少女「……その剣、ボロボロ。……酷い使い方をしない限りそんな事にはならない」

剣士「ん?これか?私に合わなかっただけだ。どんな使い方をしようがこれは私の物だ、私の勝手だ」

眼帯少女「……武器はただ使えればいいものじゃない、武器は使い手を守るためにある」

剣士「守っては意味がない!相手を倒すことに意味がある!」

眼帯少女「……あなたに、使われる武器の心は分からない」

剣士「武器に心などない!武器は武器だ!」

眼帯少女「……その通り。でも、許せない」

剣士「安い感情だな……蹴散らしてくれる!!」


黒髪少女「ふぅ、手出しはしませんので好き勝手やってくださいな」

――――――
―――



74 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 18:41:21.57 ID:f2FITqEr0

商人(貨物車の中に隠れるのよ!)

商人(といった感じで隠れちゃいましたが……)

商人(今あのお二方と合流したら他のお客さんたちに迷惑がかかってしまいますしねぇ)

商人(どのくらい足止めしてくれるかはわかりませんがしばらくここで様子を見ましょう)

商人(あ、全然足止めとかしてくれないかも……それも考えて罠でも張っておきましょうか)

ガラガラ

剣士「ここか」

商人(早ッ!!)




眼帯少女「……うぐゅ」

金髪少女「瞬殺でしたね……」

黒髪少女「あなた、そんなに強くないんですから無理しなくてもよかったじゃないですか」

眼帯少女「……しかも手加減された。悔しい」

黒髪少女「にしても、なんであなたから突っかかったりしたんですか?珍しい」

眼帯少女「……彼女の剣が気になった」

金髪少女「?普通の剣みたいでしたけど」

眼帯少女「……ボロボロだった理由を知りたかっただけ」

眼帯少女「……始めは酷い使われ方をしていただけだと思ってたけど」

眼帯少女「……彼女の剣技は素晴らしかった。しかし、剣が彼女に合わずにひどく消耗していた。それだけ確かめたかった」

眼帯少女「……いつか彼女に合った剣と巡り合えることを切に願う」

黒髪少女「何がしたいのかさっぱりわかりませんが……とりあえず、あの犬耳の娘のために足止めした訳ではないってことですか?」

眼帯少女「……うん、そんな義理は無い」

黒髪少女「ですよね、私は戦う気、サラサラなかったですし」

金髪少女「右に同じく。流石に生死にかかわるなら助けようとも思うが、あの様子を見ると命を奪おうとまではしてないからな」

黒髪少女「それは分かりませんが……ま、ほかっておいても大丈夫でしょう」

眼帯少女「……私の手当をしてくれるとありがたい」

黒髪少女「剣の腹で殴られただけでしょうに、我慢なさいな」





剣士「痛い目にあいたくなければ早く出てこい」

商人(ヘルプ!!助け舟!ヘルプ!!)



78 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 22:14:40.15 ID:f2FITqEr0
剣士「今ならまだ拳一発で許してやる、出ろ」

商人(若干ランクダウン!?いや、ちょっと待ってて!罠が、罠がもう少しで完成するから!)

剣士「どうやら私は犬の貴様より鼻が利くらしいな……近くにいるのは分かっているぞ」



剣士(……犬と言えば反応すると思ったが、さすがにそこまでバカではないか)




剣士「……」




商人「狼です!!」

剣士「そこか!!」


79 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 22:23:11.21 ID:f2FITqEr0
剣士(木箱ごと殴ってやった……手応え……無し!?)

商人「フッフッフ!こっちですよヘッポコ剣士さん!」

剣士「フン、どうやら貴様の運動神経を侮っていたようだ。全力で行かせてもらう!ウラァ!!」

商人「当たりませんよ~」

剣士(後ろに回り込んだ!?どうなっている!?)

剣士「クソ!この!!」



商人(フッフッフ、そうやって私の幻とずっと追いかけっこでもしていてください)

商人(取扱い危険薬、幻ハーブを焚かせてもらいました、そしてこの威力!!)

商人(ふざけたほど安直な名前ですけどこれ、取扱いに免許いるんですよねー。取っておいてよかった)

商人(まぁ、私はこうしてガスマスクしてなきゃいけないんですけどね)

商人(さて、暴れまわっている今のうちに……)


剣士「この貨物車ごと氷付けぇ!!!」

商人「」


80 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 22:50:23.93 ID:f2FITqEr0
剣士「フ……クヒヒヒ……これで私のホームだ……」

商人(やっべぇ!今のでこの車両の至る所に穴が開きやがった!これじゃあハーブの効果が)

剣士「そらそら!!手も足も出ないだろう!!踊れ踊れ!!」

商人(でももうなんか幻覚が次のステップに進んでる!?)

剣士「そこだぁぁぁぁぁ!!!」

商人(!!ああっと!!そっちは!)


剣士「な!?壁を突き抜けた……!?そんな……」

商人「だめぇ!!!」


81 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/30(木) 23:36:04.02 ID:f2FITqEr0
……

剣士「……」

商人「ふんぬぅー!諦めるな!自分を信じろ!この手を離すな!」

剣士「今の今まで襲われていたのに、なぜ私を助ける」

商人「人助けに理由は無い!ってカッコイイこと言いたいですけど今はそんな場合じゃないです!早く這いあがてこいコンチクショー!!」

剣士「解せん……何故だ」

商人「早 く し ろ っ て 言 っ て ん の が 聞 こ え ね ぇ の か お 前 は !?」

商人「足引きずってる!!汽車の速度ですごい勢いで足引きずってる!!」

剣士「慌てるな、すぐに上る」シュタッ

商人「出来るなら早くしてくださいよ……」


82 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/31(金) 00:31:26.33 ID:HhyReeOk0
商人「だぁ!冷や汗かきまくりですよ!まったく……」

剣士「……では聞きたい、何故私を助けた」

商人「私は人殺しをやっているわけではありませんので」

商人「あなたには単に私を諦めてほしかっただけです」

剣士「お前のことなどどうでもいい、私はお前の剣が欲しいだけだ」

商人「だーかーらーぁぁぁぁぁぁ!!そういうことじゃなくてだなもう!!」

商人「私は!いいですか?私ですよ!?あなたに!この刀の事を!諦めてほしかっただけなので!」

剣士「私は諦めんぞ」

商人「話の腰を折るな!!」

スパーン!!

剣士「何をする、痛いじゃないか……」

商人「何をする!?お前散々私に殴り掛かっておいてそりゃねぇだろ!?」


83 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/31(金) 00:37:15.17 ID:HhyReeOk0
商人「ダメだ、普通に説明しても疲れるだけだ……」

剣士「だが……」

商人「ん?何?まだ何か?」

剣士「お前は私を助けた。今までの事は謝る、すまない」

商人「あぁ……そんな感謝の言葉なんて要りませんよ、何の得にもなりゃしませんし」

剣士「それについてだが、礼はしたい」

商人「お?言いましたね?お礼がしたいって言いましたね?何か私に壌土してくださるのですか?出せ!金目のモン出せ!」

剣士「突然人が変わったな……これならくれてやる」スッ

商人「わぁい!さっきまであなたが腰に掛けてた剣だぁ!って、てめぇの持ってたボロクソの剣なんざいるか!!」

剣士「中々の年代物なんだがな……斬姫と交換してくれ」

商人「お礼じゃねぇのかよ!?明らかに釣り合わない交渉だよ!?」


84 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/31(金) 00:44:09.06 ID:HhyReeOk0
剣士「じゃあどうすれば譲ってくれる。恩人に手は上げたくない」

商人「渡さなかったら手ぇ上げる事前提かよ!?いい加減にしろよこのド腐れ女ぁ!!」

商人「あ゛ー疲れる!!もういい!金持って来い!こんだけ払えば買い取らせてあげるから!」カタカタカタ チンッ

剣士「……金は持ってない」

商人「じゃあ無理です!はいダメー!没収ー!諦めてお帰りくださーい!」

剣士「その剣が私を呼んでいるんだ……諦められない」

商人(呼んでる?また訳のわからないことを)

商人「だったら稼いできてください、まとまったお金があるならお売りいたします」

剣士「そうか……」トボトボ

商人「やっと諦めたか……初めからそうしてくださいよ」

剣士「……この汽車に乗っている連中の財布全部で足るか」

商人「ちょっと待てゴルァ!!」


85 名前: ◆cZ/h8axXSU:2013/05/31(金) 01:03:41.96 ID:HhyReeOk0
剣士「ウルサイな、弱い犬はよく吠える」

商人「狼だ!そんな汚い方法で金集めんな!」

剣士「私は今まで奪って生きてきた。だから他に金を手に入れる方法なんて知らない」

商人「知ったことか!!それ以外の方法でどうにかしろ!!」

剣士「注文が多い……じゃあ仕事をくれ」

商人「甘えんなぁ!!魔導都市辺りで討伐でもしてろ!!」

剣士「……!」



竜少女「お主らいつまでそうしておるつもりじゃ!」

騎士「黒服がこっちに来てるぞ」

商人「来たな役立たず共め!お前らのせいで私がどれだけ悲惨な目に合ったかわかるかコンチクショウが!!」

竜少女(み、妙に過激になっておる)

騎士「そんな事はどうでもいい、ここから逃げるから俺につかまれ!」

商人「に、逃げる?どこへ!?」

竜少女「急げ!そこの穴から飛び出せ!!」

騎士「はいよ!」ガシッ

商人「ちょ!あなたたち死にたいんですかうおッギャァァァァアアァァァ――――――」



剣士(あの犬……)

黒服1『こっちだ』

黒服2『貨物車の方だ!どうなっている!』

剣士(獣人は嫌い……だが……礼はしたい)




黒服1「こ、これは……」

黒服2「貨物車が……」

黒服1「どこの賊にやられたらこうなるんだ……」

黒服2「こちらセキュリティ、至急応援を。あと汽車を止めてくれ、やむを得ん。ああ、酷いぞ。貨物車の連結部分が綺麗に切り落とされている……」


……

金髪少女「なんだ、足取りが付かないようにしたのか?」

黒髪少女「ま、見てて面白かったのでこれくらいはしてあげますよ。軽いサービスです」

眼帯少女「……着物の彼女、いい刀を持っていた。私も見てみたい」

――――――
―――





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