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女「人間やめたったwwwww」6/10


女「人間やめたったwwwww」



426 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/22(土) 23:10:49.56 ID:Q6kJeENUo
女「もらったったwwwww」



暗さに目が慣れてきた。

(そういえば、頼んでしてもらうのって初めてだな)

それに快く応じて、喜々としてくわえてくれる志乃。

(うんうん。僕は幸せ者だなぁ)

そこがぬるりと温かく包まれる。

(今日は堪能したいな)

「志乃」

「ふ?」

彼女はくわえたまま上目遣いに僕を見る。

(電気消してるから油断してるな)

「顔見えてるよ」とは言わないでおこう。

「ゆっくりして」

「んむ?」

少し不思議そうだ。

「すぐ出したくない」

「ん」

納得したようだった。





元スレ
女「人間やめたったwwwww」
SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServise掲示板




427 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/22(土) 23:14:33.48 ID:Q6kJeENUo


志乃は口を離して、舐め上げるところからやり直すことにしたらしい。
空いた手で太股をさすられるのがくすぐったい。
志乃が側面に舌を這わせると、先っぽが彼女の頬に触れて汚した。

薄暗い視界の中で、カーテンの隙間から入った灯りでそこだけなめくじが這ったようにぬらりと光った。
彼女はそれに構わないようだ。
ぞくぞくした。

(うーん、なんて恐ろしい子)

やがて、志乃から例の花の香りが漂い始めた。

(この匂い、久しぶりだな)

先を浅く唇で挟まれる。

(さすがに数日断ったら腹も減るよな)

そのまま舌先でなぶられる。
声が出そうになったけど、奥歯を噛んで堪えた。
僕が大きく息を吐くと、志乃はそのままにやりと笑った。




428 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/22(土) 23:19:29.97 ID:Q6kJeENUo


(こいつ、ツボを心得てやがる……ッ!)

彼女は深く口に含むと、手も使い始めた。

(完全に出させにかかってるな)

一気に容赦しなくなった。

(もうちょっと堪能させてよばかあああああああ)

僕はあっけなく射精に至らされた。
志乃は相変わらず美味そうに喉を鳴らして飲んでいる。

(だから出てる間に吸っちゃらめえええええええ)

指で輪を作って、根本からゆっくり絞り出している。
彼女が口を離すと、ぽっ、と湿った音がした。

「ゆっくりしてって言ったのにぃ……」

僕は布団をかぶって、わざとそっぽを向く。

「あー、うー……お腹すいたん……」

志乃に向き直る。
少しばつが悪そうに、もじもじしていた。
ちょっとおもしろかった。

「美味かったか」

「ごちそうさまでした」

彼女は頬の横で手を合わせた。



429 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/22(土) 23:59:08.44 ID:Q6kJeENUo


志乃が布団に潜り込んでくる。
下の方でごそごそしている。
下着をはき直しているらしかった。

「春海はさ」

「ん?」

「……その、したいって思う?」

「志乃は?」

「質問を質問で返すなー」

彼女は掛け布団を巻き取りながらごろごろと畳の上に転がり出ていった。

「戻ってこーい」

「やだー」

「かえってきてー」

「私が恥を忍んで聞いたんだぞ。答えてもらうまでは帰らないぞ」

彼女は簀巻き状態で抗議する。
これは新しいスタイルのストだな。

「したーい。超したーい」

「だめー、心がこもってなーい」

「真面目にしたいと思ってるから戻ってきてくれー」

「しょーがないニャーン」

ごろごろごろ。




430 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/23(日) 00:02:56.18 ID:yr2KH1iFo


「で、そういうお前はどうなんよ」

布団を直しながら聞く。

「あ、あたし?あたしは……」

志乃は布団をかぶる。

「……したい、ですけど――」

布団の中からくぐもって聞こえる。
志乃が顔だけ出す。

「でも、やっぱりちょと怖い」

「わからんでもない」

彼女が達する直前、指一本でもぎゅうぎゅう締め付けてきたのを思い出す。
自分のモノの直径はどれくらいだったか。

「考えてみてほしい。自分の尻に棒が入ったらどうだろう、と」

「ケツを比較対象に引っ張るなよ」

「穴は穴ですし」

「穴だけど伸縮性とか用途が違うだろ」

「でもそっちに使う人もいるんでしょ」

(お前は何を調べたんだ……)

エロいことに興味を持ってくれるのはいいが、そっちの世界に興味はないんだ。




431 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/23(日) 00:06:14.01 ID:yr2KH1iFo


(いかんなー、ムードがどんどん破壊されていくなー)

彼女の関心をケツから反らさないといけない。
僕に同性愛を嫌悪する気持ちはないが、そっちのケはない。
ましてや開発される気もない。
僕は志乃の胸を掴んだ。

「うわあぁあ」

「もちょっと可愛く驚けよ」

「いやあぁあん」

「リテイクはいいから」

少しあきれる。

「もっと慣れたらしような」

「じゃあ貴様、もっとエロいことをするつもりだな!えっち!」

「しなきゃ慣れないだろうが」

(少なくともそんな反応のうちはできそうにないな……)

「う」

「いやなら一人でしたまえ」

彼女はまた、よくわからないうめき声を出して布団にもぐってしまった。
先は長そうだ。



432 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/23(日) 00:50:32.24 ID:yr2KH1iFo


「恥ずかしいのはお互い様なんだから、いちいち逃げてたらできないよ」

「ごめんちゃい」

「俺は志乃がエロくてもがっかりしたり馬鹿にしたりしないだろ」

「うん」

「もっと信用していただきたい」

「うん」

志乃は急にしおらしくなって、僕に口づけると

「ごめんね」

と詫びた。

僕が志乃の頭を撫でると、彼女は身を寄せてきた。
そのまま体をまさぐってみると、小さく声を上げた。
僕は眠くなるまでそうしていた。




433 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/23(日) 00:52:13.27 ID:yr2KH1iFo


―――――日曜の朝・ナオミの部屋―――――

お義姉さんはいつの間にか帰ってきていたらしい。

「おはよう。よく眠れたようね」

「おはようございます。おかえりなさい」

どっちを言ったらいいのかわからなかったので、両方言った。
志乃はまだ眠っている。
昨日の疲れのせいかもしれない。
僕だって自室で寝てたら昼まで寝ていそうだ。

「妹は寝てるのね。ちょうどいいわ」

彼女は僕を事務所に呼んだ。
僕を来客用のソファに座らせると、お義姉さんは神妙な顔で切り出した。

「あの子が起きてこないうちに話を済ませましょう」

僕は半分寝ている頭をたたき起こそうと息を止めた。

「あなた、あのとき見えてたでしょ」

「あのときって――」

「始めに依頼人の部屋に行ったとき、それから、術者の女の部屋に行ったとき」

「ああ、なんか黒いのがわさわさうごうご……」

「あのときはあなた達の安全を確保するのに気をとられてたから聞かなかったんだけど」

「はぁ」

「それに、気のせいだと思ってた」

「…………」

「君、何者なの?」

「は?」




434 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/23(日) 00:53:02.18 ID:yr2KH1iFo


「いや、ちょっと話の筋がわかりません」

「私があの子を車に残したのは、呪いを見せたくなかったからよ」

「それは、そうでしょうね」

不快な虫の形をした影を、ゲル状の黒いナメクジのようなものを思い出す。

「君、依頼人の部屋を見て、こう言ったのよ」



――なんだよ、これ――



「言った……ような気がします」

あのときは混乱していたからはっきりとは思い出せない。
でも、それくらい言っててもおかしくない。

「どうして見えるの?」

「どうしてって、俺にもわかりませんよ」

むしろ、見えるものだと思っていた。

「君、実は妖怪?」

「えー、俺は人間ですよ」




435 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/23(日) 00:53:54.96 ID:yr2KH1iFo
10

「おかしいわね……」

「俺だってわけがわかりません。こういうもんだと思ってましたから」

「昔からってわけじゃないのね」

「ええ。呪いを見たのは昨日が初めてです」

「何なのかしらねぇ……」

お義姉さんは考えこんでしまった。
僕だってわけがわからない。

「あの、見えると何かまずいんですか?」

「まずいっていうか、心を病みやすくはなるわね。
 ほら、俗にいうみえる人って、不健康そうじゃない?」

「俺、このままだとどうなるんですか」

「どうもしないわよ。見えるだけだもの。相手をしなければいいわ」

「うーん……」

それは「ごもっとも」だけど、見えることが普通でないと言われると、恐ろしくなってしまった。

「ま、何か考えておくわ。今日は帰っていいわよ。私は寝るから」

お義姉さんはそう言うと、休憩室に行ってしまった。



439 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/23(日) 23:38:44.48 ID:l7KMRo52o
11

―――――春海の家―――――

「ただいま……」

「おかえり。ごはんは?」

一晩帰らなかっただけなのに、久しぶりに母に会った気がした。

(俺、呪いが見えるんだけど、ウチの家系ってこうなの?)

そんなこと聞けるわけがない。

「いい。眠い……」

もう眠くなかった。
何か調べられないものかとパソコンを起動させてみた。
それらしいワードで検索しても、オカルトにかぶれたうさんくさいサイトばかりヒットして参った。

「俺じゃどうにもならんか……」

パソコンの電源を落として、ベッドに寝ころんだ。
お義姉さんが何か考えてくれるらしいが、一人になるとどうにも不安だ。
(独りじゃないのが救いか)

お義姉さんが言うには、志乃にも見えるらしい。

(あの人、何なんだろうな)



――地獄の門番が、門前払いに来てあげたのよ――



いやいや、地獄って。




440 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/23(日) 23:39:41.87 ID:l7KMRo52o
12

疲れは残っているが、疲れきっているわけでもない。
本来ならここで適当に抜いて、そのまま寝るところだけど、そういう気にもなれなかった。
僕は宙ぶらりんな気分で、特に空いてもいない腹に朝食を詰めることにした。

「あれ、やっぱり食べるの?」

「うん」

「疲れとるねぇ。大丈夫?」

「うーん。……父さんは?」

「釣りよ」

「あ、そう」

(父さん、釣りなんかやってたかな)

調味料の入った引き出しを開ける。

「母さん、鰹節きれてる」

僕は納豆に鰹節を1パック全部入れて食べるのが好きだ。

「あらら。買い物行ったら買ってくるわ」

「うん」

やっぱり、どうでもいい内容の会話をすると、思考が普段どおりに引っ張られるせいか落ち着く。




441 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/23(日) 23:40:52.70 ID:l7KMRo52o
13

「母さん、うちのご先祖様って何してた人か知ってる?」

茄子は好きだけど、味噌汁に入ってるのはいただけない。

「なに?急に」

「いや、お彼岸近いじゃん。9月だし」

僕は沢庵を噛む。

「お父さんとこは農家で、お母さんとこは、ご先祖様はお侍だったみたい」

「フッ」

なぜか笑ってしまった。
どうしても日本史のビッグネームしか頭に浮かばない。

「まあ、武士もピンキリだからね。うちはキリの方」

「ああ、うん」

(なんだ、イタコや陰陽師じゃないのか)

農家と武士。どちらも現実的に生きてそうだ。
「血筋説」はなくなった。

食事を終えて部屋に戻ると、いよいよすることがなくなった。
学校から簡単な課題は出てるけど、今する気にはなれない。

(志乃、まだ寝てるかな)

志乃にメールでもしようかと思ったけど、やめた。




442 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/23(日) 23:42:05.05 ID:l7KMRo52o
14

―――――春海の家・昼前―――――

「義弟、起きなさい」

「うー、んー」

結局、何もできず悩むだけ悩んで眠っていたらしかった。

「起きなさい」

お義姉さんの声がする。
薄く目を開けると、彼女が部屋に立っていた。

「また事件ですか……」

僕は布団をかぶって背中を向けた。
あのときは神経が昂っていた。怖くなかった。

「違うわ。あなたの為に来たんだから反抗期な振る舞いはやめなさい」

「俺は、怖いですよ」

「妹だって怖がるわよ」

「そこで志乃を引き合いに出さないでくださいよ」

彼女の名前を出されると、僕は動かざるをえない。
亡霊を殺した志乃の暴走を思い出す。

(いや、あれは理性の上で殺してた)

あんなことはさせたくない。

「志乃を戦わせるのは嫌です」

「私もそう思うわ」




443 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/23(日) 23:42:57.27 ID:l7KMRo52o
15

僕とお義姉さんでは、志乃が可愛い、極力危険な目に遭わせたくないという点で一致している。
それなら、わかってもらえる。
体を彼女に向けた。

「だけど対抗する術は持っていたほうがいい」

お義姉さんが目を大きく開いた。
驚いたらしかった。

「怖いんじゃなかったの?」

「怖いですよ。だからこそ逃げることもできなくなったときのことを考えると、もっと怖い」

窮鼠猫を噛むというが、今の僕には猫を噛む前歯もない。

「いざとなったら志乃が戦えない、こともないのはわかってますけど――
 でもやっぱり、あいつにあんなことはさせたくないです」

「過保護ね」

「お義姉さんだって同じことを考えると思いますよ」




444 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/23(日) 23:43:58.03 ID:l7KMRo52o
16

お義姉さんは椅子を引いて座った。

「それで、義弟はどうしたいの」

彼女も半分はわかっていると思う。

「俺に盾をください」

「盾」

「盾っていうのは喩えですけど――ただの人間にも、結界は張れるのはわかりましたから」

「ああ、昨日の」

「そういったものが、瞬間的に出せるようになればいいんですけど」

「妹の――盾になるつもり?」

「そんな大それたもんじゃないです。俺たちが安心できる材料を少しでも増やしたいだけです」

「やけに謙遜するわね」

「長いこと人間やってるとこうなるんですよ。
 ――それで、できそうですか?」

「できるけど、練習が超地味よ。ほんと嫌になるくらい」

「平気です。もう十分面倒は被ってますから」




445 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/23(日) 23:44:53.56 ID:l7KMRo52o
16

お義姉さんはポケットを探ると、指輪を出した。
見たところ、フラットなデザインの銀でできたもののようだ。

「これをはめて。右手の中指ね」

僕は受け取って、つまんで観察する。
輪の内側には何か石が埋めてあった。

「それ自体があなたを守ってくれるわけじゃない。
 力を増幅させたり調整してくれる、補助的なものね」

言われたように、はめてみる。
確かになんともなかった。

「それで、どうすればいいんですか」

「地味よ。もんのすごい地味よ。覚悟なさい」

「えらく引っ張るなぁ……何なんですか」

お義姉さんは立ち上がって頭を掻いた。

「地味すぎて命じる方もちょっと嫌なのよねぇ」

(命令に地味も派手もあるんだろうか。この人にはあるのか)

彼女は少し間をおいて、

「きれいな円を、フリーハンドで描けるようになりなさい」

と言った。




446 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/23(日) 23:46:13.86 ID:l7KMRo52o
18

「……はぁ」

意味はあるのだろうが、確かに地味で少しの間呆然とした。

「なによ、リアクション薄いわね」

「ああ、ほんとに地味だったので」

「これだから言いたくなかったのよ」

「俺、漫画描きたいわけじゃないですよ」

(手塚治虫はできるんだったっけな)

「いいからやりなさい。ほんとに役に立つんだから」

少しむきになってきたようだ。

「わかりました。やります。やりますって」

やるべきことができて、少し気分に張りがでてきた。

「それじゃ、がんばってね」

そう言って、お義姉さんは消えた。



450 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県):2011/10/24(月) 04:13:33.79 ID:EFofUAono
フリーハンドで円は地味だなwww


451 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/10/24(月) 09:51:05.34 ID:kdT8JvLNo

フリーハンドで円が書ける人は心がけ綺麗らしい

454 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/25(火) 00:11:26.96 ID:5a9u01gIo
19

他にしたいこともないので、父の書斎からコピー用紙を適当に束でもらってきた。

(円ねぇ……)

久々にコンパスを出して、いくつか大きさを変えて描いてみた。

(まあ、これなぞってれば癖が付くんじゃないかな)

まずは模倣から。
コンパスで描いた円を何度もなぞってみるが、30分もしないうちに飽きた。

(いやいや、飽きるまでやったってことは、案外描けるようになってるかも)

白紙を出して描いてみる。

(だめだ。タテに長い……)

やり直し。

(だめだ。ヨコに長い……)

(だめだ。ココでっぱってる……)

(だめだ。ココひっこんでる……)

(これは……地味だけど、いや、地味であるが故にキツイぞ……)




455 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/25(火) 00:12:25.50 ID:5a9u01gIo
20

「フリーハンド、円、コツ……っと」

困ったらグーグルに相談だ。

「教えてグーグル先生ー」

(ああ……漫画の神様とか紙を回せばいいとか、Shift押しながらドラッグばっかりだ)

(これは詰んだな)

(地道にやれということか)

急激にやる気がなくなっていく。
ベッドに入ろうとしたところで、インターホンが鳴った。
階下からやりとりが聞こえる。

――ママさんこんにちはー。

――あらぁ、志乃ちゃん。どうしたの?

――春海君がバイト先に携帯忘れたから届けにきますた。

(そういえば、まだ帰ってから携帯使ってなかったな)

足音が階段を上ってくる。
僕は机とベッドの間で、どっちつかずの中途半端な姿勢で志乃を迎えた。




456 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/25(火) 00:13:58.32 ID:5a9u01gIo
21

「春海ー、はよーん」

と、志乃は手を挙げる。

「おはよーの時間じゃないだろ。昼。今アフタヌーン」

「さっき起きたんだもーん」

「はい、携帯」と、僕に手渡す。

「ありがとな」

開いてみると、志乃からの着信が残っていた。

「悪い。何か用だった?」

「用は特にない。お話したかった」

「そうか」

かわいい奴め。
志乃の目が机の上で留まった。

「あ、丸がいっぱい」

「ああ、それは――」

説明しようと体を向けた瞬間、志乃が飛び込んできた。

「おおぅ……どうした志乃……」

「春海ががんばるっておねーさんから聞いた」

「あの人と喋ると筒抜けだな」

「ちょっと感動した」

(ちょっとか……やっぱり修行が地味なせいか……)




457 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/25(火) 00:15:02.20 ID:5a9u01gIo
22

志乃は僕の首に腕を回して、唇を合わせてきた。

(いつもより長いな)

息苦しくなったところで離す。

「――ぷは。じゃ、私は帰るね」

「お、おう……」

「がんばってね」

部屋を出るとき、彼女は振り返って微笑んだ。
僕は鼻の下を伸ばしながら見送った。

(ぃよっしゃあああああがんばる!もうね、俺超がんばっちゃう!)

(シモ・ヘイヘだって秘訣は練習だって言ってるしな!)

あー、俺って単純。

お義姉さんだって言い出すのを嫌がってたし、地味ーで成果がわからないけど、意味はあるのだろう。
そうでなければ、あの人がやれと言うはずがない。

志乃の容態がまだ安定しなかったとき、志乃の口に指を突っ込めと言われたときは面食らった。
だけど、それもちゃんと意味があった。

やる気が失せないうちに、僕はまた机に向かった。




458 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/25(火) 00:16:09.08 ID:5a9u01gIo
23

―――――月曜・学校―――――

僕は授業中も丸を描いていた。
ノートの余白がランダムな水玉模様になって、草間弥生リスペクトみたいになった。

「春海、ノートがキモいぞ」

長野に見つかった。
没頭していて隠す間もなかった。
動揺を悟られたくない。

「ああ……きれいな円を描こうとがんばってたらこんなことに……」

「なんでまた」

「最近、絵が上手くなりたくてなー。
 直線とか丸描いて線の描き方練習したらいいって聞かない?」

「そうなん?」

「いや、よくわからんけど」

「なんだよー、もー」

「俺もちょっと調べただけだもんよー」




459 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/25(火) 00:17:15.20 ID:5a9u01gIo
24

「あー、でも俺、むきになるのちょっとわかるわ」

長野が僕のノートに目を落としながら言う。

「おお、わかってくれるか」

シャーペンを置いて手首を回す。
仮に腱鞘炎になったとして、原因が「マルの描きすぎ」なんて恥ずかしい。

「貸して貸して。俺、結構得意なんだよねー」

「ん」

シャーペンを渡す。
長野は適当な余白を見つけると、迷いなく、シャッとペン先を走らせた。

「どうよ、これ」

粗を探せないこともないけど、ぱっと見た感じ、円だった。

「なん……だと……」

僕の昨日からの丸一日の苦労はなんだったんだ。

「お前、なんか練習した?」

「まあ、たまに描いてたけど、そんな必死にはやってないかな」

「はあぁあああ?なんだよこの美しさは。一朝一夕で身に付くもんじゃねーぞ!」

「そんな必死にならなくても……」

そうだ。たかがマルだ。
だけど今回ばかりは身を守りうるマルなのだ。




460 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/25(火) 00:18:13.73 ID:5a9u01gIo
25

「で、コツあるの?」

「コツっていうか……まあ、コツか。
 紙の上に線が見えるくらい、円をイメージして、線が見えた瞬間に迷わずなぞる」

思いがけず、有用そうな答えだった。

「イメージか」

「そう。俺のイメージ力はアスリート並!」

妙な喩えだ。

「イメージねぇ……」

「そう!俺は今まで一度もインターネットやエロ本を頼らなかった男!すべては想像!」

「お前、かっこいいようでやっぱりかっこ悪いわ」

「そこは誉めたたえて!」

こいつ、図に乗るとしばらくテンション高いからな……。

(素直ないい奴ではあるんだけどな……)

「うーん、ああ、でも助かったわ。サンキュー」

「え、助かったの?なんかよくわかんないけど俺ってえらいわー」

「うんうん」

闇雲に手を動かしてきたけど、ちょっと気が楽になった。




461 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/25(火) 00:19:29.74 ID:5a9u01gIo
26

―――――放課後・志乃の部屋―――――

「――というわけで、きれいな円を描くにはイマジネーションが大事らしい」

「ほう」

「だから俺は、まるいものをイメージするところから始めようと思う」

「ほうほほう」

「そこで印象に残りやすい丸いものを頭に叩き込みます」

「いやな予感しかしない」

「志乃、おっぱい見せてく――ぶっ」

枕が顔に飛んできた。
志乃はベッドに飛び移って避難している。

「ヘンタイだー!」

布団をかぶって、胸の前でかき合わせている。

「なんだよ、解禁してくれただろうが」

「まだ見られるの恥ずかしいんだもんバカバカー!」

「羞恥心と命どっちが大切なんだ」

「どっちも!ていうか丸いのなら他のがあるじゃん!ボールとか!」

「あれは直接的すぎて俺を円という枠にはめにかかるんだ!」

「じゃあそれでいいじゃん!なに自称・大器晩成型のダメ人間みたいなこと言ってんの!」

「俺はダメ人間じゃない!ちょっとばかりエロで釣ってくれた方がやる気が出るだけだ!」

「あんた十分ダメだよ!」





462 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/25(火) 00:20:59.37 ID:5a9u01gIo
27

煩悩と羞恥心の応酬の後、二人で大きく息を吐いた。

「おっぱいは円じゃない」

「知ってる」

「じゃあ見せろとか言うなよぅ……」

志乃は布団をかぶったままいやんいやんと身をよじる。
布団の固まりが揺れている。

「だけど乳輪は円かもしれない」

「いやいやいやいや」

「俺はその可能性に賭けてみたい」

「あんたって人はー!もう!もう何?なんなの?」

身構えたが、投げるものがないせいか何も飛んでこなかった。

「もー!私真剣に聞いたのに!ファック!まじファック!」

「志乃、俺たちの為だ」

「おっぱいで救える命などあるものか」

「あるよ。少なくとも二つは」

「真顔で言うなもうやだああああああああ」

志乃は布団をかぶったままうつぶせになって、足をばたばたさせる。

(志乃、ケツ出てるぞ)

ああ、尻も丸いな、そういえば。
僕は存分に注視する。




465 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/26(水) 00:11:16.94 ID:XAIwNI1no
28

身の置き場に困ったので、ベッドに腰掛けた。

「頭隠して尻丸出しだぞ。今日はピンクか」

志乃は止まった。
一旦布団に全身を隠してもぞもぞすると、頭だけこっちに向けて出した。

(かたつむり……しのつむり……)

志乃から布団を奪ったら、携帯を忘れた現代っ子くらいオロオロしそうだ。
彼女にとって、布団は羞恥心を守ってくれる殻のようなものなんだろう。

「そんなに見たい?」

「見たいとも」

「なんでよ」

「おっぱいを求めるのに理由が要るかい?」

「…………」

志乃は頭が痛いときみたいに、眉間にしわを寄せて、ぎゅっと目をつぶった。

「おかしいと言われてもいい。
 俺はお前の裸をちゃんと見るまでは死ねない」

「どっかで聞いたフレーズだな……」

志乃は布団にくるまったまま傍にきて、頭を僕の膝にのせた。




466 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/26(水) 00:12:30.60 ID:XAIwNI1no
29

「まあ……あんたもココ、見せてくれてるしねぇ……」

手を出して、平常心な棒をつついてくる。

「おお、柔らかい」

「それが普通なの」

「おもしろい……」

「その気がないならツラいからやめて……」

僕はおっぱいを見せてほしいと頼みに来たのであって、生殺しにされに来たんじゃない。

「じゃあさ、イメージだとか練習がどうとか変な理屈こねないで素直に見たいって言って」

「さっきから言ってるよ」

「ちーがうー。最初に見たい理由がどうとか言ってた」

志乃は僕の膝をぺちぺち叩いて抗議する。

「こだわるなぁ……」

「そりゃこだわるよ。敬意を払いたまえ」

「俺みたいなこと言うなぁ」

「あんたが言ったんじゃん。もー」

(お前こそ見せたいのか見せたくないのかどっちなんだ)

(ああ、理屈抜きで単純に求められたいのね)

僕の頭の中のお義姉さんが「女ってめんどくさー」と、ぼやいた。




467 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/26(水) 00:13:21.79 ID:XAIwNI1no
30

「あー……見たいから見せてくれ」

「う」

「なんだよ、お前が言ったんだろ」

「わ、わかったよぅ……」

了解したくせに、志乃はまた布団にもぐってしまった。

「テ、テンションが素だと恥ずかしい……」

弱々しい声がくぐもって聞こえた。

(そっちの問題かよ)

志乃が布団から赤くなった顔を出す。

「恥ずかしいの、気にならないようにして」

「暗くすると見えないんだが」

「……そうじゃなくて、恥ずかしいの、考える余裕がないようにして」

「ほう」

「うう……やだ。もう言わない」

「よしよし、任せんしゃい」

僕はベッドに仰向けに寝ころんだ。




468 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/26(水) 00:14:28.06 ID:XAIwNI1no
31

「志乃、来い」

「えええ」

「俺をまたぐか、俺に座るかしたまえ」

「う、重くても知らないぞ」

「あー、平気平気」

志乃はもじもじしながら僕の体をまたぐと、遠慮がちに腰を下ろした。

「あああ、あのさ、この体勢って」

彼女は両手で顔を覆う。

「言わなくていいことは言わないでおけー」

「おk?」

困った顔で首をかしげる。

「うんうん」

志乃は硬直してしまっているので、ネクタイを緩く引っ張って顔を寄せた。
彼女は倒れ込みそうになると、僕の胸に手をついた。

「うう、何?」

「緊張しすぎ」

「そ、そんなことはない」

「そう?」

「そうだよ」

「そうか。じゃあいつも通りにして」

志乃は「あうぅ」とか「えうぅ」とかよくわからない声でうめくと、そろそろと顔を近づけて頬にキスした。




469 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/26(水) 00:16:53.68 ID:XAIwNI1no
>>464
乙ありがとうです。

少ないけど、今日はここまで。


473 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2011/10/26(水) 01:02:15.38 ID:OOqztE7jo


真円描くコツは肩や肘も使うことな、指や手首だけじゃがたつく
恐れず勢い良く描き始めに戻ることに集中して描く、案外すんなり描けたりする

肩は大事だよ肩


474 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/27(木) 00:26:16.25 ID:BtaEddmyo
32

志乃が顔を離そうとするのを、両手でがっちり捕まえる。

「な、なによぅ……」

「まだ遠慮してるな。体重かけていいよ」

「どうすればいいんだ……」

「まずはその、突っ張ってる手をよけるんだ」

志乃が手をどかすと、僕の上に倒れ込むようになった。
僕の胸で、志乃の胸がつぶれる。

「ね、ねえ……これエロくない?」

(わざわざ申告してくるあたり照れてるな)

「なんなら動いてもいいぞー」

「そんなことしないもん」

肩が震えている。

「うんうん。ほら、固まってないでちゅーしよ」

「ぬううう……が、がんばる……」

志乃は軽く首を振って、僕の唇を軽く噛んだ。
僕は少しだけ舌を出して唇を舐めて、だんだん絡ませていく。
顔を捕まえている両手で、そのまま志乃の耳をふさいだ。




475 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/27(木) 00:27:02.75 ID:BtaEddmyo
33

しばらくすると、吐息に甘えた声が混じってきた。

「はっ……うぅ、ん……なんかっ、それだめ……だめっ」

「だめ」とは言うものの、「やめて」とは言わない。

(ああ、これがいいのね)

などと、冷静に分析しているつもりで僕の頭も結構トロトロになっている。
たぶんこのまま続けたら、溶けた脳が耳から流れる。

(それでもいいやぁーあはははは)

「あっ、う。やだあぁ頭ん中でぐちゃぐちゃいってるぅ」

(僕はすでに頭が液状化現象です)

志乃も、僕の耳をふさぐ。
口内で粘膜がぺちゃぺちゃ接する音が、頭骸に響く。

「う……確かにこれはやばいな」

「だからだめって……ん、言ったのにぃ……」

(あ、でもやめないのね)




476 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/27(木) 00:28:20.18 ID:BtaEddmyo
34

苦しくなったのか、志乃は顔を離した。
僕の上で、乱れた呼吸を整えている。

僕は片手で背中をさすりながら、もう片方の手で尻から脚を撫でる。
たまにびくっと体が跳ねるのがいい。

「いい?」

志乃は曲げた指の関節で唇を押さえながらうなずく。

(うーん、可愛い奴め)

肌の出ている部分が汗ばんできている。
シャツの裾から手を差し入れる。
怒られるかと思ったが、彼女はされるがままになっている。

そのまま手を肩甲骨のあたりまで滑らせる。
汗でシャツが張り付いて、服の中は思ったより自由がきかない。

(あれ、サラシじゃなくなってる)

ホックを外そうとがんばってみるが、片手じゃうまくいかない。

(誰だ、指パッチンの要領でいけるとか言った奴は)

「……ん、手こずってるな?」

志乃がとろんとした目のままでからかってくる。

「ちょっと黙ってなさい」

両手を使って、やっと外せた。
ゆるくなったワイヤーの下から指で下乳をつついてみる。
重力の影響を受けているせいか、仰向けになっているのを触るより量感があった。




477 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/27(木) 00:29:08.79 ID:BtaEddmyo
35

(脱がすって言ったほうがいいのか黙ってるほうがいいのか……)

僕はそんなことを考えながら、志乃のネクタイの結び目に指を差し込んでゆるめた。
元々、結び目をきつく作らないせいか、思ったより簡単にほどけた。

(黙ってネクタイ取って、文句言われないってことは、いいんだよな……?)

せっかくとろけていた脳が、要らん方向で思考力を取り戻してきた。

(やりにくいな……女は服の合わせが逆だったか)

苦戦しながらボタンを外していく。
志乃はどうしていいかわからないらしく、きつく目を閉じて僕の服をつかんでいた。

(ボタン全部外せたけど、スカートだけ残すのも間抜けだしなぁ……)

僕はまた要らぬことに気を遣いながら、志乃の肩を露わにしていく。
蛍光灯の明かりの下だと、肌が妙に生々しい。
シャツの生地が、肘のあたりで下着と一緒に下りなくなってしまった。




478 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/27(木) 00:30:38.85 ID:BtaEddmyo
36

「志乃、腕抜いて」

「……あっ、ご、ごめっ」

彼女は何も考えていなかったようで、素直にそうしてくれた。
ブラジャーのカップの上辺が、胸の先にひっかかっている。
なんとも頼りない最後の砦である。
指をかけて少し引っ張ると、志乃は完全に上半身裸になった。

盛り上がった白い肉のてっぺんに、ピンクがかったベージュの乳輪と上を向いた乳首がついている。
さんざんつついたせいか、硬くとがっている。
ただでさえ生意気おっぱいなのに、ローアングルからの眺めは絶景で、僕は息を飲んだ。

「……うぅ……な、なんか言って」

絶句していたらしく、志乃が気まずそうに口を開く。

「いや、その、感動していた」

「うー、ばかばかエッチー……」

志乃は顔を覆ってうつむく。
その腕で乳房が両側から圧迫されて、ぎゅっと寄せられた。

(あー、俺はその右おっぱいと左おっぱいの間に挟まりたい)

もう円とかイメージとかどうでもよかった。
僕の頭はおっぱい一色だった。
脳の皺一本一本が「おっぱい」の単語でパテ埋めされてツルンツルンになるくらいおっぱいだった。




482 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/28(金) 00:52:55.79 ID:UbqrMevYo
37

志乃の体を無理矢理抱き寄せて、胸の先に口を付けた。
口の中にこりこりしたものがある。
どうしていいか迷う余裕もなくて、ひたすら吸った。
志乃が小さく悲鳴をあげて、僕の頭をかき抱く。

「春海っ、痛い、ちょっと痛い」

我に返って口を離した。
志乃のおっぱいが僕の唾液で塗れている。
僕はそれを見て、妙に満足感を覚えた。

「ああ、すまん」

「もー、赤ちゃんじゃないんだから」

「そのおっぱいで育ちたかった」

「その願いは来世に持ち越しだな」

志乃は僕のシャツをつんつん引っ張る。

「なんだよ」

「あんたも」

「何?」

「……あたしにも触らせろよぅ」

あの、彼女の「空腹時」特有の花の香りはしない。

「はい、喜んでー」

「居酒屋か」と、つっこみながら、彼女は僕のボタンに手をかけた。

「やりにくい……」

もどかしそうにしているので、結局僕が自分で脱いだ。




483 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/28(金) 00:53:42.32 ID:UbqrMevYo
38

志乃はどうしていいかわからない様子だったけど、僕の真似をすることにしたらしい。
志乃が僕の体に唇を当てるたびに、既に限界近くまで膨張している箇所が自己主張するように脈打つ。
僕が呼吸を荒くすると、志乃は「ふふん」と笑って頬ずりしてきた。

「気持ちいい?」

「多幸感がすげえ」

「タコ缶……?」

(あー、絶対勘違いしてる)

「脳汁がドバドバ出る」

「しる…………」

志乃が僕の股間に目をやる。
そこに座ってるから見えはしないんだけど。

「要る?」

「要るー」

即答である。
これに限ってはあんまり恥じらわないのね。




484 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/28(金) 00:54:28.45 ID:UbqrMevYo
39

「その前に志乃をいじり倒さないとなー」

「うぅ……あたしはいいよぅ……」

「ほぉーら、恥ずかしいと思う余裕もなくなるぞー」

志乃の首をつかんで、首から耳へ舐めあげる。
しょっぱかった。

「ひゃ、あああぁ、っはぁ…………もう!」

涙目でにらまれても怖くないです。
手をスカートの中に滑らせる。

「パンツ脱がなくていいの?」

「うぅ……いい。もう悲惨なことになってそうだし」

一通りお尻の丸みを楽しんでから、肝心な所へ移る。
そこから分泌された液は、すっかり生地に染みこんでいる。
確かにもう手遅れだった。

「うーん、時すでに遅し……」

「だから言うなぁ……っ」

クロッチの部分をずらして、指を侵入させる。




485 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/28(金) 00:55:41.64 ID:UbqrMevYo
40

志乃が喘ぐと、指を包む粘膜が奥へ引っ張ろうとしたり外へ押し出そうとしたりする。
中身をこね回したり側面に指の腹をこすりつける。

「ふ……春海、もっと」

「大丈夫か」

「うんん……たぶん」

かと言って、あまり激しくして傷をつけてもよくない。
迷った挙げ句、もう一本指を入れてみることにした。
一旦中指を抜いて、薬指と重ねてねじ込むようにゆっくり挿入する。

「痛くない?」

「ん、ちょときついけど、痛くない」

(これに慣れたら、俺の入れても大丈夫かな)

志乃は恥ずかしさの上限を振り切ったようで、自分から腰をくねらせて勝手に気持ちよくなっている。
僕はその様を眺める。

「ああああぁ、ん、は……っ。み、見るなぁっ」

「見ないほうがムリだわ」

「やだあぁ」

上の口では「いやいや」と言うが、下の口がなんとかかんとか。

「大丈夫、可愛い可愛い」

本心である。

「ううう、もう、ばかばかぁっ。気休めには騙されないんだからなっ」

それがまともに口も閉じれない人間の言うことか。

(これはある種の才能だな……)

(どこがいいかわかりやすくて助かるけど)




486 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/28(金) 00:56:59.86 ID:UbqrMevYo
41

途中から志乃の声は言葉じゃなくなった。
やがて、短く叫ぶと体を反らせていってしまった。
脱力しきって、僕の上に倒れている。
指を抜くと、彼女は短く痙攣して、少し声をあげた。

「うう……またいかされた……」

「うんうん。いいことだ」

志乃は体を起こそうとするが、だめだったようだ。

「……んっ。ごめん、力が入らない」

「いいよ。そうしとけって」

「あー、うー……後でがんばる」

「期待してるー」

「ねえ」

「ん?」

「その、入れたいって思う?こっち」

と言いながら、すまなそうに僕の性器を服ごしに撫でる。

「そりゃもう」

「そか」

「焦ってはないから、気にするなよ」

「うん。……いや、そうじゃなくて、してみたいなって」

「早まるなー!」

「そんなんじゃないよぅ。案外痛くなさそうなんだもん」

「うーん、それなら歓迎するけど、俺にはコンドーム的なものがない」

「あたしにもない」

「薬局に行く度胸もない」

「あたしにもない」

「先は長いな」

「ああ」

(そう悪くない気もするけどねー)

志乃の髪に顔をうずめる。
熱気と湿気が、僕の鼻をくすぐった。
妙に有機的な感覚で、志乃がとても生き物らしく思えて、ほんの少し切なくなった。


492 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/30(日) 23:29:30.99 ID:CmeA+eYXo
42

―――――志乃の家からの帰り道・夕方過ぎ―――――

僕はあの後、志乃に口で二発抜かれて恍惚とした感じを引きずりながら歩いていた。

(今日は電車使っちゃうぞー)

志乃の家と僕の家は、電車で一駅。
歩けない距離ではないので、僕はあまり電車を使わない。

日中はまだ暑いのに、日が落ちるのだけは早い。
文化祭前で、駅で見かける同じ学校の生徒も多い。

(そういえばうちのクラス、何するんだったかな)

まだ出し物は決まってなかったはずだ。
何かしら、クラブに入ってる奴は準備で忙しそうにしてるけど、僕は帰宅部なので関係ない。
駅前のバス停に、いつもは見かけない顔がいた。

(あ、あれは文芸部の……)

どこにでも、男女問わずアウトローな、いや、アウトサイダーな人物はいる。

メガネをかけた、いつも不機嫌そうな女子。
志乃とは中学が同じだったらしく、たまに話しているのを見かけるけど僕は彼女が苦手だ。
どう接していいかわからない。

成績は常に上位だけど、誰も彼女に教えてもらったりノートを借りようとしたりしない。
一目置かれながら、ついでに距離も置かれている人物だ。





493 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/30(日) 23:30:43.85 ID:CmeA+eYXo
43

(うわ、目があっちゃったよ)

無視するわけにもいかず、会釈した。
向こうもそうする。

(うう……なんだよ、この牽制しあってる感じ……)

お互い悪意はないが、積極的に関わりたいとも思っていないという点は一致しているだろう。

通り過ぎる瞬間、すごく嫌な感じがした。
背中に毛虫が入ったような、悪口の書いてある紙を貼られているような――
とにかく不愉快だった。

「えっと、私に何か?」

僕は彼女を見ていたらしい。
しかも、顔を露骨に歪めて。

「いや、ごめん。背中痛くて」

「そんな顔しないでくれる。私何かしたみたい」

彼女も同様に顔を歪める。
そのひきつらせた頬に、虫が這っているように見えた。

「あっ」

「え?」

「虫が――」

「は?」

彼女は、ますます不可解そうに、機嫌悪そうになる。

「いや、虫かと思ったら葉っぱだった」

「……はぁ」

ちょうど、バスが来た。
彼女は納得したようなしていないような顔で乗り込んだ。

(助かった……)




494 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/30(日) 23:31:29.88 ID:CmeA+eYXo
44

―――――火曜・学校―――――

志乃は頭の後ろで、丸く髪をまとめていた。

「なに、メイド長?」

「これで髪が伸びても、しばらくは大丈夫」

「賢いな」

「ふふふん」

彼女は得意そうに鼻を鳴らした。
ふと、先週から空いている席に目を移す。

「どうした」

「いや、今日も来てないなって」

「あー」

昨日の彼女と、唯一親しそうにしている女子だ。

(志乃に、虫っぽいの見えたって言わないほうがいいのかな)

(でも、あれが呪いだったら?)

(彼女は呪われてるのか、呪ってるのかもわからない)

彼女の席も空いている。

(彼女は、どっちだ?)

事情を聞ければいいのだろうが、僕から話しかけるのは不自然だ。
かといって志乃に接触させるのも嫌だ。

(呪ったり呪われたりなんて、やっぱり嫌だな)

そんなことを考えながら、僕は手を動かしていた。



495 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/30(日) 23:48:56.84 ID:CmeA+eYXo
45

「おーう、春海、いい感じじゃーん」

長野が様子を見に来た。

「おう、お前のおかげだ。恩に着るぞ」

「しかしそこまで必死にやる必要があるもんかねぇ」

(あるからやってるんだよ)

「何かにハマるのに理由が要るかい?」

矛先をずらしたくて、なるべくおどけた。
手首を回す。さすがに疲れた。

(昨日は志乃をいじり倒したしなー。うへへへへ)

志乃は「昨日は別にエロいイベントなどありませんでしたが?」
といった感じで小テストの予習をしている。
僕は、この単元は得意なので何もしない。
ひたすらマルを書く。
長野はいつも何もしない。

手首を回して休ませる。




496 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/30(日) 23:49:47.16 ID:CmeA+eYXo
46

「あ、そうそう。手で書くんじゃなくて、肩や肘を使うといいよ」

「早く言えよー」

「普通そこまで本気だと思わないじゃーん」

「肩を使えとか、お前はカントクか」

「何のだよ」

「ま、やってみてよ。やってるうちにわかるから」

「あー、カントクが言うならやってみようかな」

「うんうん。早くきれいに書けるようになって、春海は俺が育てたって言わせてね」

僕は適当に相づちを打ちながら、早速手首を紙から浮かせて、肩から動かすように鉛筆を走らせる。

(思ったよりやりやすいな)

「そうそう。それで、頭としっぽをつなげることを意識して、なるべく迷わないように」

(お、これは結構いい感じなんじゃないか?)

「お前、教えるのうまいな」

「ま、がんばって~」

そこで、チャイムが鳴った。



497 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/31(月) 00:13:10.07 ID:UVA9D1qxo
47

―――――火曜・昼休み―――――

「今日も志乃ちゃん作?」

「ああ、うん」

志乃は精力に関係なさそうなものも作れるようになって、弁当の詰め方も慣れてきたようだ。

「よく続くなー。えらいと思うわ」

毎日とまではいかないが、元気のあるときは作ってくれる。

「そうだな」

言及されると、ついにやけてしまう。

「うっわ。なんだよもう」

「ああ、いや……フフッ。すまん」

「キモッ!なに!なんなのもう!結婚しろ結婚!」

ふと、避妊のことが頭をよぎった。

(やっぱり愛と責任ある性交をせねばなりません)

僕は心の中で拳を握る。

「……この年じゃ出来ん」

「なにもう!煽りにマジレス!?」

「いや、ネットじゃねえんだからさ」




498 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/31(月) 00:13:46.60 ID:UVA9D1qxo
48

空になった弁当箱を包んで席を立つと、彼女の席に汚れが見えた。
気のせいだと思いたくて、目をこすった。

「あの人、居づらそうだよね」

「あー、教室にいるのあまり見ないな」

「仲良し二人組で、友達休んでるとねー……」

「心配なら話しかけてみれば?」とは言わなかった。
彼女は同情されるのを嫌がりそうだ。
特に、「あなたを気にかけていますよ」と言いながら、特に何かをしてくれる訳でもない同情は。

(なんかこう、跳ねつけられそうなんだよな)

(ATフィールドというか、リフレクかかってるというか)

「マホカンタ……」

僕はどうしていいかわからず、頭をかきながら呟いていた。



503 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/31(月) 23:40:20.75 ID:z12brnhdo
49

―――――火曜・放課後・ナオミの部屋―――――

「――と、いうわけなんです」

「あ、そう」

お義姉さんは興味なさそうに頬杖をついている。

(あんたの仕事でしょうが……)

「いつ気づいたの?」

「ああ、昨日帰る途中でなー。俺ん家の近くの駅前で」

「珍しいね。文芸部って半分帰宅部みたいなもんだと思ってた」

志乃が唇をとがらせる。

「俺もそう思ってたから、あそこで神田さん見たときはびびった」

バス停に佇む、彼女の姿を思い出す。

「でさ、こう、目が合っちゃったから頭下げてったんだよ。無視するのも変だし。
そしたら、神田さんの顔に黒いものが――」

「義弟よ、それは呪いだったの?」

「うーん……だと思いますけどねぇ。だってほっぺたを虫がうぞうぞ這ってたら気づくでしょ」

「見間違い説浮上!」

志乃が横やりを入れる。
自分の身近なところで、こんなジメジメした事件は嫌なんだろう。
僕だって嫌だ。




504 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/31(月) 23:41:50.53 ID:z12brnhdo
50

「志乃、お前見てないのか」

志乃は神田さんの友人・上木さんの席に目を留めていた。

「え、呪いって虫なの?」

そういえば、前回は呪いを見ずに済んだな。

「虫っつーかゲルっぽいっつーか……とにかく黒くて気持ち悪いな」

「……あー、じゃああれ、呪いかもしんない」

「これじゃ、どっちがどうなのかわからないな」

「二人ともしっかりしてよ」

お義姉さんが呆れて、大きく息を吐いた。
気を取り直すためか、テーブルの茶菓子に手を伸ばす。
志乃もそうした。

「……で、どう見えてるの?」

「俺が確認できたのは、神田さんの頬をムカデみたいなのが這ってるのを――」

「私は、上木さんの机に、カビみたいなのがびっしりついえるの」

(どっちを見てても、気分のいいもんじゃないな)

「少なくとも、その二人に呪いが見えた、と」

志乃が事務所の隅からホワイトボードをカラカラと転がしてきた。

「それ、要るか?」

「ミーティングを演出しようと思って」

志乃はマーカーのキャップを外した。




505 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/31(月) 23:43:16.79 ID:z12brnhdo
51

「さ、義弟。現状で何が想定できる?」

「えっと、じゃあ現時点で考えられるのは……
 神田さんが上木さんに呪われてるケース、
 上木さんが神田さんに呪われてるケース、
 二人そろって第三者に呪われてるケース、
 お互いが呪いあってるケース……ってことですか」

僕が言ったことを、志乃がホワイトボードに書いていく。

(おお、確かに作戦会議っぽいな)

不謹慎にもわくわくしてしまう。

「で、その二人は誰かに恨まれるようなことしてる?」

「俺の知る限りでは、何も」

「特に嫌われてはないけど、いつも二人でいるし、あんまり愛想ないから近寄りがたいかも」

マイペースに見えて、志乃の方が人間関係を把握している。
僕はもう少し、周りに目を向けたほうがいいのもしれない。

「確かに、これと言って嫌われることはしないんですけど、どことなく浮いてはいますね」

「なるほどねぇ……」

「私は二人と中学一緒だったから、ちょっとは話すけど……
 でも、長くは続かないなぁ。会話」

志乃は少し後ろめたそうに言った。




506 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/10/31(月) 23:44:01.14 ID:z12brnhdo
52

「それで、その上木さんっていう子は先週の半ばから来てない、と」

「そう……ですね」

「となると、接触しやすいのはそのメガネの――」

「神田さんです」

「じゃ、その神田って子にコンタクトを取ってみましょ」

(うーん、毎度のことながら簡単に言ってくれるなぁ)

どうしたらあのATフィールドを中和できるんだ。

「彼女に言うことを聞かせやすい立場の教師はいるかしら」

「関わることが多い先生ってこと?」

「そんなとこね」

「それじゃ、文芸部の顧問の先生かなぁ。
 今、文化祭の準備で盛り上がってるみたいだし」

(文芸部にも盛り上がることあるんだ)

(そもそも文芸部って何してんの?読書?)

ここにきて、やっぱり僕は何も知らないんだな、と自信が揺らいだ。



507 名前:1です。 ◆CIZA6sfEUc:2011/11/01(火) 00:00:48.29 ID:j/jfGtUIo
53

「わかったわ。私が手を回しておくから安心しなさい」

(嫌な予感しかしない)

安心どころか不安である。

「あの、手を回すっていうのはどうやって……」

「ああ、その顧問の先生っていうの?
ちょっと操ってあなた達があの子と話しやすい状況をつくるだけよ」

それなら失敗しなさそうだけど、後ろめたさが残る。

「志乃は、他に神田さんのこと知ってる?上木さんのことでもいいけど」

志乃はマーカーを指揮するように振る。

「うーん、めっちゃ頭いいー」

「それは俺も知ってるよ」

「あ、でも上木さんはフツー」

志乃の言う「フツー」がどの程度か知らないが、それはちょっと無礼じゃないか。

(接点ゼロだった佐伯さんの件よりマシか……)

僕はお義姉さんの根回しにビビりながら、ナオミの部屋を後にした。

別れ際、志乃が人目を忍んで一瞬だけキスしてくれたので、ちょっとがんばろうという気になった。



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