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勇者「すごい美人で有能な僧侶と魔法使いをお願いします」10/14

勇者「すごい美人で有能な僧侶と魔法使いをお願いします」


勇者「すごい美人で有能な僧侶と魔法使いをお願いします」



669 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/21(木) 21:47:19.17 ID:YWDj6efYo
―――幽霊船 甲板

勇者「至るところがボロボロですね」

キャプテン「……」ギュゥゥ

勇者「板が腐っています。足下には十分に気をつけてください」

僧侶「わかりました」

エルフ「うん」

勇者「ところで」

キャプテン「魔法銃は見つかったのか?」ギュゥゥ

勇者「僕にしがみ付いてくれるのはありがたいですが、せめて目ぐらいは開けていてもらわないと」

キャプテン「しっかりさがせ……こらぁ……」

僧侶「どうかしたんですか?元気が無いみたいですけど……」

キャプテン「無駄口叩く暇があった―――」

―――ドンッ!!!

キャプテン「きゃぁぁああああ!?!?!?」

勇者「なんだ?背後から音が……?」


船長「てっー!!!」

ドォン!!ドォン!!

クラーケン「ぬぅ?!なんだぁ?!」

船長「キャプテーン!!!援護砲撃は任せてください!!!」

キャプテン「よくやったぁ!!おまえらぁ!!」

船長「援軍がくるまで絶対にここをもたせろぉ!!!」

「「アイアイサー!!!」」

エルフ「これなら……!!」

クラーケン「あまいわぁ!!ぬぅぅるいわぁぁぁぁ!!!!」ドォォン

エルフ「うわぁ!?」

キャプテン「うっ……なんだい?!」

僧侶「きゃぁ?!」

キラーマジンガ「船体の損傷が999パーセントを超えました。もうやめてください」

クラーケン「ニンゲンどもがぁぁぁぁ!!!!調子にのるなぁぁぁぁ!!!!」

エルフ「熱量が圧倒的に足りない……。独りじゃ……!!」





元スレ
勇者「すごい美人で有能な僧侶と魔法使いをお願いします」
SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServise掲示板




670 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/21(木) 21:52:10.36 ID:YWDj6efYo
僧侶「魔物でしょうか?」

エルフ「……」

キャプテン「おぉ……な、なんだよ……こらぁ……」ギュゥゥ

勇者「確かめに行きますか」

キャプテン「待てよ……魔法銃を探せ……よぉ……」

勇者「しかし、海には魔物も多くいます。乗り込まれたら厄介ですよ?」

エルフ「ボクが見てくるよ。三人は待ってて」

勇者「そんな危険です。全員で―――」

エルフ「キャプテンが動きそうにないし」

勇者「……わかりました。ですがすぐに戻ってきてください」

エルフ「うん。了解」タタタッ

僧侶「……」

勇者「キラちゃんを連れてきたほうが良かったかもしれませんね」

僧侶「魔物探知機能ありますもんね」

キャプテン「まだか……よぉ……」ギュゥゥ


671 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/21(木) 21:56:14.84 ID:YWDj6efYo
勇者「―――遅い」

僧侶「見に行きましょう」

勇者「物音一つしないのが気になりますが……」

キャプテン「怨霊か!?悪霊か?!」

僧侶「禍々しい怨嗟の念が充満していることは確かですが」

キャプテン「やめろよ!!そういう脅しはよぉ!!」

勇者「どうしたんですかー!!!早く戻ってきてくださーい!!」

僧侶「船尾のほうで何かあったのでしょうか?」

勇者「急に視界も悪くなってきましたし、やはり行きましょうか」

僧侶「はい」

キャプテン「魔法銃はどうなったんだよぉ」

勇者「ちゃんと探しますから」

キャプテン「うぅ……」

勇者「何事もなければいいが……」

僧侶「……」


672 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/21(木) 22:00:05.72 ID:YWDj6efYo
勇者「どうしたんですかー!!」

僧侶「返事をしてくださーい!!」

キャプテン「おう……」

勇者「貴女が返事をしてどうするのですか」

キャプテン「わ、悪いね……」

僧侶「いませんね」

勇者「下に向かうような場所もないですし」

僧侶「勇者様、ここ穴があります」

勇者「板が腐って抜け落ちた感じですね。まさか、この穴から落ちた……?」

僧侶「それなら私たちも」

勇者「いえ。どこに繋がっているかわからない以上、正規のルートを辿っていくほうが安全です」

僧侶「それもそうですね」

勇者「行きましょう」

僧侶「はい」

キャプテン「まてよ……ゆっくりあるけよ……」ギュゥゥ


673 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/21(木) 22:05:35.66 ID:YWDj6efYo
―――幽霊船 Aフロア

勇者「ここは……」ガチャ

僧侶「お部屋ですね。無残な感じですけど」

勇者「ふむ……」

キャプテン「なんかあったか?」

勇者「いいものがありました」

キャプテン「なんだよ……」ソーッ

勇者「乗組員と思しき頭蓋骨が」

キャプテン「ぴゅっ!?」

勇者「手がかりになるようなものはありませんね」

僧侶「船尾のほうへ行きましょう」

勇者「ええ」

キャプテン「……」

勇者「どうしました?」

キャプテン「……こし……ぬけ……た……」


674 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/21(木) 22:08:28.00 ID:YWDj6efYo
勇者「ガイコツぐらいで何をいっているのですか?」

キャプテン「ばかやろう!!こういうところで見るとまた一味ちがうだろうがぁ!!」

勇者「―――どうぞ」

キャプテン「なんの真似だ……」

勇者「おんぶしてあげます」

キャプテン「ざっけんなぁ!!」

勇者「では、ここで待っていてください」

キャプテン「え?」

僧侶「勇者様」

勇者「はい」

キャプテン「まてぇ!!おいてくなぁぁ!!!」ギュゥゥ

勇者「なんですか?」

キャプテン「見張りのあたしを置いていくとかありえねえなぁ!!!」

勇者「では、おんぶで」

キャプテン「ちくしょう……」

676 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/21(木) 22:12:42.49 ID:YWDj6efYo
勇者「よっと」

キャプテン「……おもくないかい?」

勇者「いえ。いい感じに弾力があって空中に浮いてしまいそうです」

キャプテン「はぁ?」

僧侶「勇者様。こっちも同じような部屋だけです」

勇者「そうですか。では、下に向かう階段を探しましょう」

僧侶「わかりました」

勇者「それにしても不気味なほど静かですね」

キャプテン「たいまつの灯りは大丈夫だろうね?」

勇者「問題ありません」

キャプテン「……」

僧侶「勇者様!ありました!!こっちです!!」

勇者「わかりました」

キャプテン「はぁ……」

勇者「おふぅ……吐息が耳に……ぬほほぉ」


677 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/21(木) 22:17:12.48 ID:YWDj6efYo
―――幽霊船 Bフロア

勇者「気配は感じますか?」

僧侶「いえ……。船全体から悪鬼の熱を感じるので」

勇者「幽霊の胃の中にいるようなものですか」

僧侶「そう思ってください」

キャプテン「あたしたち食べられたのかい?!」

勇者「食べられに行ったというべきでしょう」

キャプテン「帰りたい……」

ギシ……ギシ……

キャプテン「なに?!なになに!?」

僧侶「誰かがこの先にいるようです」

キャプテン「いるわけないだろう?!」

勇者「静かにお願いします」

キャプテン「う……」

ギシ……ギシ……ギィィ……バタンッ


678 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/21(木) 22:21:56.40 ID:YWDj6efYo
勇者「この部屋ですね」

僧侶「恐らく」

キャプテン「ひぃぃ……」チャカ

勇者「耳元で銃は発射しないでくださいね。鼓膜が破れますから」

キャプテン「そんな軟弱な鼓膜なのかい……」ガクガク

勇者「鼓膜は鍛えられません」

僧侶「開けます」

勇者「お願いします」

キャプテン「おぉぉ……」

僧侶「……」ガチャ

キャプテン「ひっ」

勇者「……誰もいませんね」

僧侶「違う部屋だったのでしょうか?」

キャプテン「この部屋……見た感じ、船長かなんかの部屋っぽいね」

勇者「何か分かるかもしれません。調べてましょう」


679 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/21(木) 22:31:12.83 ID:YWDj6efYo
―――船長の部屋

勇者「うーん……」ゴソゴソ

キャプテン「魔法銃はないねえ……」

僧侶「……」ペラッ

勇者「どうしました?」

僧侶「航海日誌を見つけました」

勇者「ほう」

キャプテン「いいね。他人の航海日誌ほど面白いものはないよ」

―――今日は快晴。絶好の航海日和だ。俺たちは王国の勇者を乗せ、魔王が住む孤島へ向けて出発する

先日の戦いで奴らは大きな痛手を負ったはずだ。魔物を駆逐する最大の好機が巡ってきたわけだ。

エルフ族が開発した魔法の銃さえあれば、俺たちは絶対に負けない。勇者もそう確信しているからこそ、俺たちは魔王の根城に乗り込む。

勇者は船出の際に皆に宣言した。必ず勝てる。すぐに人間たちだけの時代がくる。俺もそう信じている。

キャプテン「時代だねえ。今じゃ魔族のほうが強すぎて、人間じゃあ歯が立たないっていうのに……」

僧侶「そうですね。でも、魔法銃によって一度魔王を追い詰めているわけですし、自信があったのでしょう」

勇者「続きを見てみましょう」


680 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/21(木) 22:42:57.83 ID:YWDj6efYo
―――今日は快晴。魔王がいる孤島まではおよそ五日の航海となる。

その長旅の間に士気が落ちてはいけないと、勇者一行は色々と考えてくれていた。

魔物は海にもでやがる。そこで勇者たちは海の魔物を捕らえて、魔法の銃の威力を見せてくれた。

引き金を引くと大きな音がして魔物の顔が吹っ飛びやがった。他に捕らえた魔物の驚いた顔は傑作だった。

写真機でも積んでおけばよかった。

僧侶「……」

キャプテン「ふーん。すごい威力かと思っていたけど、大したことはないのかねえ……」

勇者「分かりません。どんなモノでも破壊する力があったのかもしれません」

―――今日は曇天。三日目にして問題が起きた。空を見る限り、大時化になる。

それだけならよかったが、魔物の軍勢が攻めてくる様が肉眼ではっきりと見えた。

ここで戦力を消耗したくはない。なるべく遠方から攻撃するべきだと勇者たちは言う。

魔王との決戦を占う大一番になりそうだぜ。

勇者「―――うーん……大したことは載っていなさそうですね」

キャプテン「じゃあ、どうするのさ」

勇者「とにかく先を急ぎましょう。今頃、逸れてしまった彼女がワンワン泣いているかもしれませんし」


681 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/21(木) 22:53:39.75 ID:YWDj6efYo
僧侶「勇者様」

勇者「どうしました?」

僧侶「もう少し、この日誌を読んでみたいのですが」

勇者「なにか気になることでも?」

僧侶「はい」

勇者「……わかりました。でも、絶対にここから動かないようにしてください」

僧侶「申し訳ありません」

キャプテン「じゃあ、あたしは……」

勇者「僕とデートしましょう」

キャプテン「こんな状況でよくそんなことが言えるね」

勇者「勇者たるもの、常に平常心を保っていないと」

キャプテン「……まあ、今は頼もしい限りだけどね」

勇者「では、行って来ます」

僧侶「はい」

キャプテン「はぁ……ここから出たくないねえ……」


682 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/21(木) 23:07:26.82 ID:YWDj6efYo
僧侶「……」ペラッ

―――今日は快晴。酒が旨い。勇者の指示通りに動くだけで魔物はあっという間に退散した。ざまーみろ。

生き残りが居たので生け捕りにしてやった。こいつらで魔法の銃の試射をしようって話になったからだ。

明日が楽しみだ。

―――今日は濃霧。魔王の孤島が見えた。だが、たどり着けない。

引き返しても同じ場所に来てしまう。どうなってんだ、これは。勇者は近くに幻術使いがいると主張する。

勇者がそういうならそうするしかない。幻術使い探しは勇者たちに任せて、俺たちは昨日捕まえた魔物で魔法の銃の練習をした。

気持ちいいほどに魔物が死ぬ。今まで1匹倒すのも相当な労力だったのに、これはいい。最高だ。俺が独りで10匹殺したら他のやつに怒られた。

魔物なんだから何匹殺してもいいだろうが。

―――今日は濃霧。魔王の孤島はまだ見えている。しかし、たどり着けない。

幻術使いはまだ見つからないようだ。海で捕まえた魔物を魔法の銃で殺していると、勇者がそろそろやめろという。

魔法の銃も使いすぎるとダメになるらしい。孤島に着くまでおあずけだ。

―――今日は濃霧。魔王の孤島はまだ見えている。進展なし。勇者に疑問を持つ奴もチラホラ現れ出した。

食料も無限じゃない。早くなんとかしてほしいもんだ。

僧侶「……」ペラッ


683 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/21(木) 23:17:20.89 ID:YWDj6efYo
―――今日も濃霧。魔王の孤島は見えている。今日はこの部屋から出ていない。

勇者は何をやっているのか。

―――今日も濃霧。魔王の孤島は見えている。進展なし。

腹が減ったと喚く奴が現れた。誰かの一喝で静かになったが。

―――今日も濃霧。魔王の孤島が小さくなる。他に陸は確認できない。

地図はあるので現在位置ぐらいは分かる。そろそろ食料が底を尽きる頃だ。

―――今日も濃霧。魔法の孤島は確認できなくなった。今、どこなのかも分からない。

食料はまだある。まだなんとなる。

―――今日も濃霧。魔王の孤島は見えない。食料はまだある。

―――今日も濃霧。食料はある。

―――今日も濃霧。食料が尽きたといって勇者が部屋に入ってくる。可笑しなことをいう。こんなにあるのに。

―――今日も濃霧。食料が増えた。それと同時に魔法の銃も解禁になった。今まで捌くのが大変だったから助かる。

―――今日も濃霧。肉ばかりで流石に飽きてきた。でも文句は言えない。

―――きょ うは お れがにく にな る。うで が うま そ うだ。

僧侶「……これで最後……これって……もしかして……」


684 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/21(木) 23:20:57.59 ID:YWDj6efYo
僧侶「濃霧……まさか……!!」

ガチャ

僧侶「勇者さ―――」

少女「……」

僧侶「貴女は……」

キラーマジンガ「どうもお久しぶりです」

僧侶「船に残っていたのでは?」

少女「うん……でも、少し気になって……」

僧侶「気になる?」

少女「魔法銃のこと」

僧侶「ああ。でも、私たちがもって帰る予定だったので」

少女「それは困る」

僧侶「え?」

少女「あれはニンゲンの手に渡ってはいけないものだ」

僧侶「貴女……もしかして……」



689 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 21:16:04.86 ID:gXYU/Mgoo
―――幽霊船 Aフロア

魔法使い「ちょっと待って」

勇者「なんですか?」

魔法使い「アンタ、いきなり何を言い出すのよ。私は二人を追ってきて―――」

勇者「そんなのどうでもいい」

魔法使い「はぁ?」

勇者「僕、やっと気づいたんです。一番好きなのは貴女だって」

魔法使い「な……!?」

勇者「僕と結婚してください」

魔法使い「こ、こんなときになにいってるのよ?!バカじゃないの!?」

勇者「側室なんて要りません。貴女が傍にいるだけでいいのです」

魔法使い「え……」

勇者「僕の……僕だけのお嫁さんになってもらえますか?」

魔法使い「だ、だから……あの……」

勇者「貴女を愛している」


690 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 21:20:35.28 ID:gXYU/Mgoo
―――幽霊船 Cフロア

勇者「む……」

キャプテン「ど、どうしたんだい?」

勇者「目の前に裸の女性がいっぱいいるんですが」

キャプテン「な、なにいってんだい!?」

勇者「いや、ほら、目を開けてみてください」

キャプテン「ど、どうせまたガイコツを見せ付ける気だろ!?もう騙されないよ!!」

勇者「本当なのですが」

キャプテン「いいから魔法銃を探しな!!」ギュゥゥ

勇者「といっても、皆さんが側室にして欲しいと懇願してくるのですが」

キャプテン「あたしにはそんな声、一つも聞こえないよ!!」

勇者「なるほど。ということは……」

キャプテン「幽霊とかいわないでおくれよ!!!」

勇者「それ以上に厄介ですね」

キャプテン「早くすすみなぁ!!!」


691 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 21:29:25.44 ID:gXYU/Mgoo
―――幽霊船 船長室

僧侶「貴女は……貴女は……」ガクガク

少女「しばらく眠っていてもらおうか」

キラーマジンガ「申し訳ありません」

僧侶「勇者さまぁ!!!」ダダダッ

少女「え?」

僧侶「勇者様!!ありがとうございます!!私、嬉しいです!!」

少女「何を壁に向かって……」

僧侶「勇者さまぁ……」スリスリ

少女「そうか、これは……」

キラーマジンガ「マスター。恐らく、この幽霊船を包み込んでいる魔法の影響かと思われます」

少女「幻覚の魔法か。船そのものにそれを掛けてたと聞いたことはあったが……」

キラーマジンガ「外の濃霧は魔法の副次的な効果によるものです」

少女「最も恐れるモノを見えなくし、最も好むモノを見せる……。人間にしか効果はないようで助かるな」

キラーマジンガ「はい」


692 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 21:38:14.91 ID:gXYU/Mgoo
少女「この状態であれば殺すのも容易いな」

キラーマジンガ「マスター。私が殺害いたします」

少女「ほう?」

僧侶「勇者さまぁ……私を犬と扱ってくれても構いません……」スリスリ

キラーマジンガ「では……」シャキン

少女(これで……魔王様に朗報をお伝えできるな……)

僧侶「はふぅん……」スリスリ

キラーマジンガ「……」

少女「……」

キラーマジンガ「それでは―――マスター!!!魔物が!!」

少女「なに?!」

エルフ「―――そこまでにしてくれる?」

少女「な……」

エルフ「ガーちゃんも剣を降ろして。でないと、大事なマスターを撃つよ?」

キラーマジンガ「状況把握しました。無駄な抵抗はやめてください。貴女独りでは私には勝てません」


693 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 21:46:14.80 ID:gXYU/Mgoo
少女「お前……」

エルフ「君のことはずっと疑っていたよ」

少女「……」

エルフ「魔道士は捕らえた人は独り残らず生命力を吸い取っていたのに、君だけが元気だった」

エルフ「ボクたちの中で一番優れたポテンシャルを持っていたのにも関わらず。魔道士はエルフでさ垂涎していたのに、君を放置なんてありえない」

少女「木偶人形が余計な分析をしたからか」

エルフ「甲板で君たちを見て、きっと何かあると思った」

キラーマジンガ「いい読みです」

エルフ「君は誰?何の目的でボクたちについてきたの?」

少女「ふん……裏切り者の分際で……」

エルフ「え……?」

少女「俺がこうして正体を晒すリスクを負ってまでこの幽霊船に乗ったのは、お前の所為だ」

エルフ「なにを……」

少女「魔法銃。かつて、魔王様を追いつめた武具。それを作ったのはお前らだろうが」

エルフ「君は……魔族……なの?」


694 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 21:57:15.41 ID:gXYU/Mgoo
少女「ここでは俺の崇高なる姿を見せられないのが残念だ。船が沈むからなぁ」

エルフ「殺すつもりなら沈ませれば」

少女「併走する海賊船がある。あれを沈めるのは俺でも無傷では済まない。―――まあ、仲間が来たら、一気に決着をつけてやるさ」

エルフ「仲間?!」

少女「本来ならそいつらと勇者一行を戦わせるだけのつもりだったが、状況が変わったな。ここでお前たちを必ず消す」

エルフ「やめて……」

キラーマジンガ「無駄な抵抗です。やめてください」

エルフ「くっ……」

少女「抵抗しても構わん。今のニンゲンどもはどうせ戦えない」

僧侶「ゆうしゃさぁまぁ……」スリスリ

エルフ「……」

キラーマジンガ「大人しくしていれば苦しまずに死ねます」

エルフ「ボクは魔王を倒すって決めた。同胞を食い物にするような王なんて、ボクは許せない!!!」

少女「過去のことを棚に上げるのか!!?」

エルフ「ボクたちだってニンゲンがあんなことをするなんて思わなかった!!ご先祖様たちはみんな嘆いていたよ!!」


695 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 22:02:18.76 ID:gXYU/Mgoo
少女「黙れ!!」

エルフ「本当だ!!」

キラーマジンガ「マスター、どうされますか?」

少女「……まずはこの裏切りモノから始末しろ」

キラーマジンガ「了解しました」

エルフ「来るな!!撃つよ!?」

少女「撃てば分かる。無駄な行為だ」

エルフ「……っ」

キラーマジンガ「お覚悟を」

エルフ「きゃっ―――」

ギィィィン!!!

少女「な……」

キラーマジンガ「……!」

エルフ「……え?」

勇者「―――そんな乱暴な子に育てた覚えはないぞ!!!娘ぇ!!!」


696 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 22:06:26.93 ID:gXYU/Mgoo
少女「何……?!」

キラーマジンガ「パパ……これは……違うの……」オロオロ

勇者「母さんに手を上げるとは何事だぁ!!けしからん!!!喝っ!!!」

キラーマジンガ「ひっ」ビクッ

勇者「お前の小遣いを減らすからなぁ!!」

キラーマジンガ「やめてよぉ!来週は大好きな先輩とデートするから新しい洋服がいるっていったじゃん!!」

勇者「だまれ!!お前みたいな不良娘など家にはいらん!!でてけぇ!!!」

キラーマジンガ「ざけんなよ!!クソオヤジがぁ!!!」ダダダッ

勇者「ふんっ……」

キラーマジンガ「……パパ?」

勇者「……なんだ?」

キラーマジンガ「反省したから……抱いて?」

勇者「ふっ……淫乱娘が……」

キラーマジンガ「パパがそういう体にしたくせに……」

少女「おい、やめろ」


697 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 22:12:19.70 ID:gXYU/Mgoo
キラーマジンガ「今のは確実に90点でしょう?」

勇者「いや、87点だな」

キラーマジンガ「どこがですか?完璧だったはず」

勇者「最後の一言が余計だ。あれでは完全に娼婦だ。バカヤロウ」

キラーマジンガ「くっ……道のりは険しい……!!」

少女「いい加減にしろ」

勇者「そうですね。―――大丈夫ですか?」

エルフ「う……うん……」

キャプテン「おーい……どこだぁ……」オロオロ

キャプテン「―――てっ?!」ゴンッ

勇者「目を開けてあるかないと危ないですよー」

少女「貴様……幻覚が見えているはずでは……」

エルフ「そうだよ!!大丈夫なの?!」

勇者「問題はありません。僕は今、ヌーディストビーチの真っ只中にいるだけですから」

エルフ「……」 



699 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 22:17:12.45 ID:gXYU/Mgoo
少女「どういうことだ……?」

勇者「僕が真に求めているのは側室。裸婦ではありません」

少女「意味が分からん」

キラーマジンガ「パパ。ここはお互いのために退きましょう」

勇者「君のマスターがそれを許さないんじゃない?」

少女「……」

キラーマジンガ「マスター……」

少女「ここで殺す。やれ」

キラーマジンガ「……了解しました」

勇者「いつかはこうなるんじゃないかと思っていましたよ」

キラーマジンガ「はぁぁぁ!!!」

―――バァァン!!

キラーマジンガ「つっ……!?」

キャプテン「馬鹿でかい声だねえ。目を閉じてても的が分かるよ」

勇者「今だっ!!」バッ


700 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 22:22:28.99 ID:gXYU/Mgoo
少女「貴様……!!」

勇者「こっちだ!!」グイッ

僧侶「あれ?勇者様がいっぱいいる?!」

勇者「逆ハーレムですね」

僧侶「はい……」ウットリ

少女「逃がすかぁ!!!」ゴォォォ

エルフ「させない!!」キュィィン

少女「おのれぇ!!!」

キラーマジンガ「逃がしません!!」

勇者「おねえさまぁ!!!」

キャプテン「はいよ!!」バァァン

少女「くっ……!こざかしい!!」

キラーマジンガ「ここは海の上、逃げ場はありません」

勇者「逃げるつもりなんてない。魔法銃の回収が済んでいないしね」

キャプテン「おい!はやくしてくれ!!こっちは不安でしょうがないんだよぉ!!」


701 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 22:27:52.31 ID:gXYU/Mgoo
エルフ「ボクが誘導します」ギュッ

キャプテン「あ、ありがとう」

僧侶「ここにも勇者様……ああ、天井にも……壁にも……ああ……どうしたらぁ……私の腕も勇者様!?」

少女「あれだけは渡すわけにはいかない……」

勇者「なら船を沈めればいいだけの話でしょう?」

少女「……」

キラーマジンガ「マ゛ズダァァ!!それだげはぁぁぁ!!」ギュゥゥ

少女「錆びるのが嫌なら早く魔法銃を見つけろ!!!」

キラーマジンガ「はい!!」

勇者「それなら他の三人と協力したほうが効率的だよ」

キラーマジンガ「流石です。そうさせて頂きます」ダダダッ

少女「馬鹿かきさ―――」

勇者「ここからは僕たちだけの時間にしましょうか?」

少女「勇者……」ギリッ

勇者「君には色々と聞きたいことがある」


702 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 22:34:34.46 ID:gXYU/Mgoo
少女「ふん……」

勇者「黄金の国で会ったことがあるよね?」

少女「……ああ」

勇者「やはりか」

少女「どこで分かった?」

勇者「匂いかな」

少女「ほう?ニンゲンの嗅覚でも俺の正体が分かると?」

勇者「馥郁たる花の香りが君の脇から匂ってきたよ」

少女「……え?」

勇者「あの鼻腔を通るときの甘酸っぱさ。一度嗅げば忘れたくとも忘れられないね」

少女「き、きさま……!!!どこで判断している?!」バッ

勇者「そんなに恥ずかしがらずともいいですよ。僕は女性が10日間風呂に入っていなくても抱ける派ですから」

少女「不潔なだけだろうが!!!」

勇者「君の垢なら喜んで舐めとりましょう」

少女「汚いんだよ!!」

706 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 22:38:59.97 ID:gXYU/Mgoo
―――幽霊船 Cフロア 宝物庫

エルフ「ここが怪しいけど……鍵が掛かってるね」ガチャガチャ

キラーマジンガ「どいてください」

エルフ「な、なにする気……?」

キラーマジンガ「はぁっ!!」バコンッ

キラーマジンガ「開錠しました」

エルフ「壊したっていうんじゃないの?」

キラーマジンガ「訂正いたします。壊錠しました」

エルフ「……君は味方なの?」

キラーマジンガ「私はマスターの味方です」

エルフ「じゃあ……敵だね」

キラーマジンガ「残念ですがそうなります」

キャプテン「どうでもいいじゃないか。早く探しな」

エルフ「貴女も目を開けて探してよ……」

キャプテン「無理だね!!」


708 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 22:48:30.22 ID:gXYU/Mgoo
僧侶「あ~勇者様がこんなとところにも~♪」テテテッ

キャプテン「まだ見つからないのかい?!こっちはさっきから首筋が寒くて仕方ないんだよ!!」

キラーマジンガ「現在の室温は24度。寒いと感じるような温度ではありません」

キャプテン「いいからはやくさがしておくれよぉ!!」

キラーマジンガ「了解しました」

エルフ「幽霊が怖くてよく魔物と戦えるね」

キャプテン「正体がよくわかんないとか怖いじゃないかい!!なにいってるのですか!?」

エルフ「ごめん。とりあえず黙ってて」

キャプテン「し、知らない間にどっかいかないでおくれよ……」

エルフ「行かないから」

キラーマジンガ「魔法銃……検索中……検索中……」ゴソゴソ

エルフ「探索中」

キラーマジンガ「訂正します。魔法銃……探索中……探索中……」ゴソゴソ

エルフ「……捜索中」

キラーマジンガ「訂正します。魔法銃……捜索中……捜索中……」ゴソゴソ


709 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 22:53:09.06 ID:gXYU/Mgoo
僧侶「勇者様……キス……ですか……?私は……構いませんが……んー……」

エルフ「ちょっと、いつまで……あ!」

キラーマジンガ「どうされましたか?」

エルフ「貴女が抱いてるの……魔法銃じゃあ……」

僧侶「勇者様ぁ……うふふふ……」

キャプテン「見つかったのかい?!」

エルフ「うん。見つけたよ」

キラーマジンガ「やりましたね」

エルフ「よし。ここにはもう用はない。出よう」

キャプテン「勇者様はどうするんだい?」

エルフ「早く甲板に出たほうがいい」

キャプテン「どうして?」

キラーマジンガ「マスターが増援を呼びました。間もなくこの海域にクラーケンがやってきます」

キャプテン「海の王者じゃないか!?なんでそんなことに!?」

エルフ「ここにいたら戦えない。とにかく外に出よう」


710 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府):2012/06/22(金) 22:54:14.16 ID:bLoGRnnUo
キラちゃんが訳分からない(´・ω・`)


711 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/06/22(金) 22:57:58.13 ID:+gLdkUn7o
サビの恐怖>マスター
だからさっさと魔法銃を見つけようとしてるんじゃない?



712 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 23:01:48.97 ID:gXYU/Mgoo
―――幽霊船 船長室

勇者「黄金の国ではお世話になりましたね。ドラゴンさん」

少女「ふん。あれはただの小手調べだ」

勇者「でも、今の姿のほうが何億倍も良いですよ。そのままで居るべきです。というかいなさい。これはお願いじゃない。命令だ」

少女「俺に命令できるのは魔王様だけだ」

勇者「なら、その魔王を僕が倒せば貴女を独占する権利が生まれるわけですね。ひゃっほーい!!」ピョーン

少女「……それはできないな」

勇者「何故ですか?」

少女「お前は、ここで―――死ぬからだ!!!」ゴォォォ

勇者「あぶないっ」バッ

少女「独りでは魔物一匹満足に倒せないことは知っている!!貴様だけの力でここまで来たわけじゃないんだろ?」

勇者「その通り。僕には将来の側室候補生がいる。あの子たちの身を削るほどの献身によって―――」

少女「しねえ!!!」ゴォォォ

勇者「熱っ!くそ!!燃え上がるのはベッドの上だけで十分だこらぁ!!―――丁度、そこにベッドがあるな、寝るかい?」

少女「俺はまだ眠くない!!」


713 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 23:08:19.81 ID:gXYU/Mgoo
勇者「あははは!!君はやはり処女か!?」

少女「ニンゲンの杓子定規で測るなぁ!!!」

勇者「でも、その反応は―――」

エルフ『みつけたよー!!!!』

勇者「おぉ!意外と早い。幻覚が効かないのはいいですね」

少女「しまった……!!」

勇者「ところで、僕の股間を見てください」

少女「は?―――おぉ!?なんでそんなに張っているんだ!?」

勇者「だって、僕の下半身に数十人の裸婦が群がっていて……欲しい欲しいと先ほどから……」

少女「汚らわしい……!!死ねぇぇぇ!!!!」ゴォォォ

勇者「ふっ―――」

少女「はぁ……はぁ……はっ?!」

少女「逃げたか……!!」

ゴゴゴゴゴ……!!!

少女「この揺れは……来たか……!!勇者ども……深海で眠ってもらうぞ……魔法銃と共にな……!!」


714 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県):2012/06/22(金) 23:10:06.59 ID:ABmPeZnno
ところでじゃねーよwwwwww


715 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 23:13:06.87 ID:gXYU/Mgoo
―――幽霊船 甲板

ゴゴゴゴ……!!!

僧侶「きゃ?!」

エルフ「海に大きな影……あれがクラーケン……?」

キラーマジンガ「ゆれる……しずむ……錆びる……」ガクガク

キャプテン「外かい?!目は開けてもいい?!」

エルフ「ん?」

魔法使い「だめ……私たち……そんな関係じゃあ……」

エルフ「あっちもダメか……となると、戦えるのは……」

キャプテン「ねえ?!もう目をあけてもいいかい?!」

エルフ「まだだめ!!開けたらきっと気絶すると思う!!」

キャプテン「そうかい!!そうだと思ってたんだよ!!!」

僧侶「勇者様……助けてくださぃぃ……」ギュゥゥ

エルフ「戦えそうなのはボクと……ギリギリでキャプテンだけ……か……」

ゴゴゴゴ……!!


716 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 23:20:55.05 ID:gXYU/Mgoo
クラーケン「ぬぁっはっはっはっはっは!!!!!」ザパーン

エルフ「でかい……?!」

クラーケン「ドラゴン様に言われてきてみればぁぁ!!!矮小な生き物がたったすぅぅひきとはぁぁ!!!」

キャプテン「……なんか威圧感を感じるねえ」

クラーケン「このままぁぁ海の底へ船ごと引き摺りこんでくれるぅぅわぁぁぁぁ!!!!」シュルルル

メキ……メキメキ……!!

エルフ「うぁ……?!」

キラーマジンガ「船体に損傷発生。沈みます。エマージェンシー!!メーデー!!メーデー!!」オロオロ

エルフ「―――くらえぇ!!」ゴォォォ

クラーケン「ぬぅ?!」

エルフ「焼きイカになりたくなかったら、その汚い触手を船から離せ」

クラーケン「ぬぁっはっはっはっは!!!吼えるぁ吼えるなぁ!!!多少の魔法では私に傷などつけられぇぇぇん!!!」

―――バァァン!!

クラーケン「ぬぁった?!―――なんだ?!」

キャプテン「どうやらどこに撃ち込んでもど真ん中に当たるボーナスステージみたいだねえ!!それなら派手にやるよぉ!!!」


718 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 23:25:44.42 ID:gXYU/Mgoo
―――海賊船 会議室

船長「キャプテン!!まさかあの幽霊船から帰還するとは!!俺たちは信じていま―――」

キャプテン「お前ら、一週間飯抜きだ」

船長「えぇぇ?!」

キャプテン「それはさておき、ようやく手に入れられたね、念願の魔法銃」

エルフ「―――どうして?」

キャプテン「どうしてって、あたしたちが―――」

エルフ「どうしてあそこでドラゴンを見逃したの?」

勇者「……」

魔法使い「ちょっと」

エルフ「ドラゴンはボクたちのことを色々知っていた。逃がしたら魔王にボクたちのことが筒抜けになるよ?!」

勇者「連絡手段を持っていなかったとは考えられません。共に行動した時点で情報の漏洩はしているでしょう」

エルフ「でも、魔法銃があれば!」

勇者「……実は幽霊船の日誌に気になる記述を見まして」

僧侶「あの日誌ですか?」



720 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 23:30:35.40 ID:gXYU/Mgoo
船長「よくねらえ!!お前らぁ!!!」

海賊「波が荒れて狙いが定まりません!!」

キャプテン「おらおらぁ!!!」ドォン!ドォン!

クラーケン「いてぇぇんだよ!!!」ベシンッ

キャプテン「ぐぁ?!―――しまった、目を瞑っているから攻撃をよけられないじゃないか」

エルフ「よく大艦隊を率いてるね」

キャプテン「目をあけたら気絶するんだろ?!」

エルフ「そうだけど……」

クラーケン「今、破壊させてやるぅぅぅ!!!!」メキメキメキ

エルフ「まずい!!」

キャプテン「やめないか!!このゲソやろう!!」ドォン!!

クラーケン「いてえつってんだろ!!!」ブゥン!!

エルフ「危ない!!」

キャプテン「え?!どっちから来るの?!」

勇者「―――今お助けしますよぉ!!お姉様ぁ!!!」ダダダッ


722 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 23:34:43.05 ID:gXYU/Mgoo
キャプテン「あ……」

勇者「大丈夫ですか?」

キャプテン「た、たすかったよ……」

勇者「ふっ。なんのこれしき」

クラーケン「なんだぁ……?」

勇者「目を開けても大丈夫ですよ」

キャプテン「ほ、本当だろね……」

勇者「今、一瞬あけたじゃないですか。何が見えましたか?」

キャプテン「……アンタの顔だね」

勇者「守ると言ったでしょう。―――どんな危険からでも」

キャプテン「あんた……」

クラーケン「ニンゲンがぁぁぁ!!!一匹増えたところでぇぇぇ!!!なぁぁになぁぁる!!!」

勇者「ちゃんと見ていて欲しい。僕が貴女だけのナイトになるところを」

キャプテン「……はい」

勇者「いくぞ!!!!イカ野郎ぉぉぉ!!!!」

726 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 23:39:52.48 ID:gXYU/Mgoo
クラーケン「ぬんっ!!!」ブゥン

勇者「せいやぁ!!!」ズバッ

クラーケン「いてぇぇんだよぉ!!!」ベシィ!!

勇者「ぐぁ?!」

エルフ「大丈夫?!」

キャプテン「よくも!!―――化け物がぁ!!!」ドォン!!ドォン!!

勇者「でかすぎる……。クラーケンってこんな手も足も出ないほど大きかったのですか……?」

エルフ「ううん。これは明らかに異常なでかさ。きっと……」

勇者「キラちゃんにも使われている生命エネルギーですか」

エルフ「うん」

勇者「とりあえず、回復を」

エルフ「ああ、ごめん」パァァ

勇者「……はぁ……情緒がないなぁ……抱きついてくれないと……」

エルフ「できないよ!!文句いうなぁ!!」

勇者「冗談ですよ、マイハニー」キリッ


727 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 23:46:44.04 ID:gXYU/Mgoo
魔法使い「やぁん……だめぇ……」

僧侶「勇者様……もっと抱きしめてください……」

勇者「全く。二人は空気と浮気ですか。なんて難易度の高いネトラレ」

エルフ「どうでもいいけど、早く手を打たないと船が……!!」

勇者「分かっていますが、こんな怪獣を相手にできるのはそれこそ怪獣だけですよ」

キャプテン「ちょっと、あんた!!大丈夫なのかい?!」

勇者「心配ありませんよ、マイディアー」

キャプテン「そ、それならいいんだよ……うん……」

勇者「キラちゃんは?」

エルフ「あそこ」

キラーマジンガ「マスター……たすけて……」ガタガタ

勇者「海の上ではただの可愛い女の子型ロボットですか」

クラーケン「おわりだぁぁぁぁ!!!」メキメキ

勇者「―――そうだ!魔法銃を使ってみましょうか」

少女「―――今、奴らの手には魔法銃がある。あれを使われては状況が一変するな。ここでなんとしても奴らを消しておかなくては!!」メキメキ


728 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 23:51:29.15 ID:gXYU/Mgoo
エルフ「確か……魔法銃は……」

ドラゴン「―――オォォォォォォ!!!!」バサッバサッ

勇者「なに……?!」

エルフ「ドラゴン?!」

キャプテン「おいおい!!今日の海は荒れてるねえ!!!」

キラーマジンガ「こわいこわい……」ガタガタ

クラーケン「ドラゴン様!!ここは私だけでも十分ですが?」

ドラゴン「魔王様がいつもいっているだろう。勝つまで油断はするな、とな」

クラーケン「分かりました」

勇者「万事休す」

エルフ「魔法銃……かえして……!!」ググッ

僧侶「やめろぉ!!私から勇者様をとるなぁぁ!!!」ギュゥゥ

エルフ「そんなこと言ってる場合じゃないって!!」

僧侶「ガルルル……!!!」

勇者「幻覚の作用が強すぎる……どうしたら……ああ、そうか……」


729 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/22(金) 23:56:11.35 ID:gXYU/Mgoo
勇者「おらぁぁ!!!」バキィ!!

キャプテン「え?!」

エルフ「なにしてるの?!」

勇者「船を破壊してください!!今すぐ!!」

エルフ「ど、どうして!?」

キラーマジンガ「やめてください!!パパと雌雄を決することになりますよ!!!」ガタガタ

勇者「蹲っている君に言われても怖くないな。―――とにかく船を壊します」

キャプテン「それでどうにかなるんだね?」

勇者「もちろんだ」

キャプテン「ふっ。いいね。あんたのこと益々好きになったよ」

勇者「僕は出会ったときから運命を感じていましたけど」

キャプテン「よせやい」

エルフ「とにかく壊せばいいの?!」

勇者「一気に破壊だ!!船を沈めるぜぇ!!!」

キャプテン「―――おまえらぁぁ!!!よくきけぇ!!この幽霊船に集中砲火をかけなぁ!!!」


730 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/23(土) 00:02:12.49 ID:yWQiwylQo
ドラゴン「ははははは!!!気でも触れたか?!」

クラーケン「これは面白い!!ニンゲンどもは肉体だけでなく精神も脆弱かぁぁ!!!ぬぁっはっはっはっはっは!!!」

勇者「いやっほーい!!!」バキィ

エルフ「はぁぁぁぁ!!!!」ゴォォォォ

キャプテン「おらおらおら!!!全弾撃ち尽くすよぉ!!!」ドォン!!ドォン!!!

船長「キャプテンを信じろ!!!俺たちはいつだってそうしてきた!!!―――幽霊船を沈めろぉ!!!」

海賊「「アイアイサー!!!」」

ドォン!!ドォン!!

キラーマジンガ「やめてください!!本当にやめてください!!なんでもしますからぁ!!!!」

勇者(まだか……?!)

ドラゴン「よーし、自害の手助けをしてやるか」

クラーケン「ぬぁっはっはっはっは!!!!」メキメキ

勇者「―――来た!!さよなら!!ヌーディストビーチ!!!」

僧侶「―――ぁえ?」

魔法使い「はっ?!え……?!あ、あれ……?」キョロキョロ


731 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/23(土) 00:06:53.61 ID:yWQiwylQo
キラーマジンガ「だめです!!もう沈むぅぅ!!!」

ゴゴゴゴゴ……!!!!

ドラゴン「はははははは!!!!深海に眠れ!!!」

勇者「キャプテン!!」

キャプテン「それかしなぁ!!!」

僧侶「え?はい、どうぞ」

エルフ「そうか。船そのものに掛けられた魔法だから……」

勇者「船が全壊すれば魔法もとける。対象となるものがなくなりますから」

ドラゴン「しまっ―――」

キャプテン「終わりだよ……イカ魔人!!!」チャカ

クラーケン「はぁぁぁぁ?!そのような玩具でなぁぁぁにができるぅぅぅ?!」

キャプテン「はっしゃぁぁ!!!」グッ

―――パァン!!!

クラーケン「ごぉ……?!ぁ……?!」

エルフ「あの巨体の半身が消滅した……?!」


732 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/23(土) 00:10:33.13 ID:yWQiwylQo
キャプテン「すさまじいねえ……」

ドラゴン「まずい!!今すぐに沈めなければ!!!」

キャプテン「おっと!!」チャカ

ドラゴン「ぐっ……!?」

勇者「うつな!!!」

キャプテン「え?ど、どうして!?」

ドラゴン「貴様……?!」

勇者「……」

クラーケン「ぉぉぉ……!!バ……か……なぁ……!!!」ズズズズ

僧侶「イカさんが沈んだ……」

魔法使い「なによ……これ……え……?」

キラーマジンガ「しずむーしずむー」オロオロ

勇者「このままでは皆、溺死です。なので、お願いしますね」ポンッ

魔法使い「凍らせるの?」

勇者「余裕でしょう?海ぐらい」


733 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/23(土) 00:16:34.65 ID:yWQiwylQo
魔法使い「はぁぁぁ!!!」ピキピキピキ

勇者「やったぁ」

エルフ「すごい……こんなこと普通の魔法じゃ絶対にできない……」

キャプテン「あんたすごいじゃないかぁ!!」

魔法使い「はぁ……はぁ……似たようなことしたことあるから……」

僧侶「つめたいです」ブルブル

キラーマジンガ「大地があるのは素晴らしい」

船長「キャプテン!!ドラゴンが!!!」

キャプテン「おっと。そうだった!!」チャカ

ドラゴン「海を凍らせて足場を形成したのか……」バサッバサッ

勇者「……」

ドラゴン「撃てばいいだろう……逃げるぞ?」

勇者「逃げたければ逃げろ。可愛くないお前なんて殺す価値もないんだよ!!」

ドラゴン「きさまぁぁ……!!!」

キャプテン「やるなら撃つよ?」


734 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2012/06/23(土) 00:22:27.79 ID:yWQiwylQo
勇者「それはもう仕舞ってください」

キャプテン「でも……」

勇者「俺の言うことが聞けないのか?」

キャプテン「ご、ごめん……」

魔法使い「随分、しおらしいわね」

ドラゴン「くっ……!!」バサッバサッ

キラーマジンガ「はっ?!マスターは?!マスターはどこに!?」キョロキョロ

勇者「あのドラゴンの背に乗っていたよ」

キラーマジンガ「やはり……魔王の下にいかれるのですね……マスター……」

僧侶「へっきゅしゅん?!―――あ、あの……温かいシチューが欲しいんですけど……」ブルブル

魔法使い「そ、そうね……これからのことは船で考えましょう」

キャプテン「そうさね。―――おーい!!乗船するから梯子を!!」

船長「はい!!」

エルフ「どうして……?」

勇者「……」


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