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女「ねぇ、アドレス教えてよ」5/6


女「ねぇ、アドレス教えてよ」




304 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 01:09:50 ID:KLDuHySU

男「いきなり呼び出されて、なんだと思ったら……」

先輩「……」スースー

友彼女「……」スースー

男「車運転させるためかよ」

女「まさかあなたが免許を持っていたなんてね」

男「運転する機会もあんまりないんだけどね」

女「こうやって、先輩さんの車に乗るくらい?」

男「うん。体の良いドライバー扱いだよ」

女「信頼されてるのよ、きっと」


305 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 01:10:41 ID:KLDuHySU

男「どうだろうね……」

女「……ねぇ」

男「うん?」

女「あなた、わたしと初めて話したときのこと、覚えてる?」

男「うん。ゴールデンウイークの前だろ?」

女「……」

男「あれ、違った?」

女「ううん、正解」パチン

男「じゃあなんで叩くんだよ……」



元スレ
女「ねぇ、アドレス教えてよ」





306 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 01:11:40 ID:KLDuHySU

女「ご褒美よ」

男「ありがたくないから!」

女「これくらいなら、いつでもしてあげる」

男「いらないって!」

女「残念ね。……ここでいいわ」

男「うん。……はい」

女「それじゃあ、またね」ヒラヒラ

男「うん、またね」ヒラヒラ



女「……バカ」ボソ


307 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 03:24:42 ID:KLDuHySU

男「……忘れるわけ、ないだろ」

男「小動物のように縮こまっていた姿が、震えているように見えたから」

男「少しだけ、手を差しのべてみたくなったんだ」

男「きっとあの日から、俺は――」

先輩「……んがっ!」

男「……」ビク

先輩「……ん」スースー

男「……はぁ」


311 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 17:51:53 ID:KLDuHySU

先輩「あんなののどこがいいのか、全くわかんねーな」

友「ですから、どこがいいとかじゃなくて……」

男「あはは、なんでそんなに必死なの?」

友「バカヤロ―、同じ男ならわかれよ!」

男「男ならみんな好きってわけじゃないだろ……」

先輩「そうだぜー?」

女「最近は女性でもジャニーズ嫌いって人は多いし、ね」

友「味方はいねーのか」


312 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 17:52:45 ID:KLDuHySU

女「だって、何万円もかけてるんでしょ?」

先輩「たかが握手のためにさ」

男「不健全だよ」

友「お、俺をそんなやつらと一緒にすんじゃねぇ!」

女「あら、どう違うのよ」

友「純粋なファンなのさ、俺は。強いて言うなら、父性ってやつかな」

先輩「子供がだしたCDを買ってあげる親、みたいな?」

友「イエス! さすが姉御」


313 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 17:54:34 ID:KLDuHySU

男「子供の水着姿で興奮する親って……」

女「父性というより、不純ね」

先輩「不純というより、不潔だな」

友「ああ言えばこう言いやがって……!」

女「そもそも、あれって何の略なの?」

男「アッカンベーとかじゃない?」

先輩「ぶっ。48人からアッカンベーされるのかよ」


314 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 17:55:52 ID:KLDuHySU

女「殺意が芽生えるわね」

男「それを快感に変えなきゃ」

友「だから、違うって。お前ら何にもわかってねぇ!」

――「じゃあ、教えてくれる?」

友「いいか、AKBっていうのはな……えっ?」

友彼女「……」ニコッ

友「……」


315 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 17:57:07 ID:KLDuHySU

友彼女「……続きはあっちで話そっか?」ゴゴゴゴ

友「……はぃ」



先輩「死んだな、あれは」

女「知ってる? 般若の面って、女性の顔なのよ」

男「……うん。今、実物を見たからね」

先輩「あっはっは! 化けてでてこないように、心経でも唱えといてやるか!」


316 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 23:48:55 ID:KLDuHySU

友「……やぁ、マイハニー。待った?」

友彼女「やりなおし」

友「もう許してくれよ……。謝るからさ」

友彼女「なにに謝るの?」

友「なにに、って。そりゃあ」

友彼女「うち、怒ってないよ」

友「じゃあなんでそんな顔してんだよ」

友彼女「ちょっと、悲しかっただけ」

友「……う」


317 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 23:49:49 ID:KLDuHySU

友彼女「友は、悲しんでいる人に謝るの?」

友「……今日は、めいっぱい楽しもう。……や、違うな。楽しませてみせるよ」

友彼女「えへへ。よくできました」ニコッ

友(……あー、やっぱこの笑顔だよな)

友彼女「久しぶりの遊園地だからねー」ワクワク

友(作り物の笑顔より、こっちだよな!)

友「絶叫系は勘弁してくれな!」

友彼女「うん! いっぱい乗ろうね!」

友「……」


318 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 23:51:22 ID:KLDuHySU

友彼女「うわー、高ーい」ガタンゴトン

友「は、ははは。全然高くねーよ、このくらい。と、東京タワーの方が数倍高いね」ガクガク

友彼女「来るよ来るよ来るよ……」

友「だ、黙ってろ! スカイツリーの高さにはかなわ――」ビュン

友彼女「きたー!」ビュン

友「ちょっ、ぷ、風ががが! 助けべべー!」ビュー

友彼女「いやっほー!」ビュー



友彼女「もう一回乗ろうね?」

友「いや、だからな、あんなのより富士山の方が高いんだって」


319 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 23:54:46 ID:KLDuHySU

友「……メリーゴーランドに乗りませんか」

友彼女「えぇー、落ちるやつがいいよー」

友「ちゃんと落馬させてやっから! な?」

友彼女「必死だね……。いつものことだけど」ハァ

友「とりあえず休憩させてくれ……」

友彼女「そうだね。じゃあメリーゴーランドの次はゴーカートで!」

友「その次はお化け屋敷でいいよな?」

友彼女「……」


320 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 23:55:45 ID:KLDuHySU

友「な?」ニヤリ

友彼女「ま、まだうちらには早いんじゃないかな。そういう関係じゃないっていうか……」アセアセ

友「どういう関係だよ。いいから行くぞ」

友彼女「えぇー……」



友「最後は観覧車。定番だな」

友彼女「定番が一番だよ」

友「ま、こんなのよりエベレストの方が高いわけだが」

友彼女「それはもういいから。落ちないなら怖くないでしょー?」


321 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 23:56:56 ID:KLDuHySU

友「こ、怖いとか言ってねーよ。高さの問題だ、高さの」

友彼女「もうっ。……えへへ」ピト

友「……」

友彼女「あとどれくらいだろーね、こうやって会えるの」

友「さぁな」

友彼女「数えるほどしかないかもしれないよ?」

友「数え切れねーほどあるんだよ」

友彼女「……断言しちゃっていいの?」


322 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 23:57:51 ID:KLDuHySU

友「未来はわからねーことだらけだけどさ」

友彼女「うん」

友「……今がずっと続けば、きっと未来も同じだ」

友彼女「うん」

友「お前を思い続けるよ。未来が今になってもな」

友彼女「……先輩さんが言ってた」

友「なんて?」

友彼女「未来とか将来とか言って、二年後三年後を想像するやつはバカだ、って」


323 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/27(金) 23:58:57 ID:KLDuHySU

友「……」

友彼女「友の言う未来は、いつの話?」

友「いつか、だよ」

友彼女「……うん」

友「いつか、時間に置いていかれても。俺はお前を想ってるから」

友彼女「……えへへ。くっさぁい!」

友「二人しかいねーんだ。誰にも匂わないだろ」

友彼女「あーぁ。うちも、友と同じ県で就職すればよかったなー」


324 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 00:01:40 ID:Nmfb4fVU

友「俺は県外、お前は県内」

友彼女「男くんと女は大学院。先輩さんも」

友「……3ヶ月だけ、待て」

友彼女「え?」

友「会いにいくよ。指輪を持ってな」

友彼女「3ヶ月で買えるのー?」

友「うぐ、た、多分な。男によると」

友彼女「男くん?」


325 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 00:03:23 ID:Nmfb4fVU
友「あぁ。あいつの話では、俺の給料でもなんとか買えそうだと」

友彼女「なんで知ってるんだろうね?」

友「知らね。まぁそれはいいとして、どうだ?」

友彼女「……えへへ。3ヶ月と言わず、いつまでだって待ってるから!」




友「つー感じで、思いがけずプロポーズになったわけだが」

男「あー、あっついなぁ」

女「おまけにくさいわ。火事かしら」


326 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 00:06:45 ID:Nmfb4fVU

友「お前らに話すんじゃなかったよ!」

男「じょーだんだよ」

女「結婚式には呼んでね?」

友「や、そうは言っても、俺も不安なんだよなぁ」

男「何かあったら、いつでも相談にのるよ」

友「……頼もしいぜ」

女「……」



女「びっくりしたわ」

男「なにが?」

女「あなたが、あんなこと言うなんて」


327 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 00:08:27 ID:Nmfb4fVU

男「……」

女「なにか思うところでもあるの?」

男「いや、別に。幸せになってほしいだけさ」

女「友達だから?」

男「……親友だから、かな」

女「……ふふ。じゃあ、またね」ヒラヒラ

男「うん、またね」ヒラヒラ




女「……すごく嬉しい」

女「あの人のちょっとした変化が、こんなにも愛しい」

女「……今すぐ、あふれてしまいそうなくらい」


328 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 11:36:53 ID:Nmfb4fVU

先輩「ちっと買い出し行ってくるから、大人しく待ってろよ?」

女「はーい」

友彼女「はーい!」

先輩「……絶対なにかする気だろ、お前ら」

女「そんな、いくらなんでも先輩さんの家を荒らすようなことはしないわ」

友彼女「そうだよ!」

先輩「……じゃあ、行ってくる」

女「行ってらっしゃい」


329 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 11:37:41 ID:Nmfb4fVU

友彼女「ベッドイーン!」ボフッ

女「お邪魔します」モソ

友彼女「いやー、他人の布団って気持ちいいねー」

女「そうね、なぜかしら」

友彼女「先輩さんの部屋ってさー」

女「うん」

友彼女「けっこうかわいいよね。少女趣味、っていうか」

女「シーツもカーテンもピンクだしね」


330 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 11:38:31 ID:Nmfb4fVU

友彼女「クマのぬいぐるみもいっぱいあるし」

女「もしかして、クマさんパンツとかもあったりして」

友彼女「……」

女「……」

友彼女「ま、まっさかー」

女「ま、まさかね」

友彼女「……ぬいぐるみとかプレゼントしたら、喜んでくれるかなー」

女「誕生日はまだ先よ?」


331 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 11:39:38 ID:Nmfb4fVU

友彼女「そうじゃなくって。……日ごろの感謝の気持ちをこめて」

女「サプライズ?」

友彼女「驚かせるんじゃなくて、喜ばせないと」

女「そうね。わたしも協力するわ」

友彼女「えへへ。もちろん、女にもあげるねー」

女「あなたにも、ね」

友彼女「プレゼントでいっぱいになりそうだね」

女「嬉しさで、胸がいっぱいになりそうね」


332 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 11:40:30 ID:Nmfb4fVU

友彼女「……いつか離れても、忘れないよね?」ダキッ

女「……ちゃんと覚えてるわ。形なんてなくても」ギュウ

友彼女「でも、形に残さないと不安なの。とっても、不安なの」

女「心には残るわ。嬉しかったこと、楽しかったこと。そしていつでも、あなたがいること」

友彼女「……うん」

女「あなたとの物語は、きっとありふれたものだけど」

友彼女「えへへ、そうだね」

女「全米が泣かなくてもいいの。二人の笑顔があれば、ね」


333 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 11:41:15 ID:Nmfb4fVU

友彼女「じゃあうち、笑ってる。ときどき挫けちゃうかもしれないけど」

女「まだまだ時間はあるわ」

友彼女「うん」

女「振り返ればいつでも笑顔になれるような。そんな素敵な思い出を作りましょう」

友彼女「えへへ。女、大好き!」

女「ふふ。……わたしも」

先輩「ただいまー、ってお前ら、人のベッドで何やってんだ?」

女「先輩さんもおいでませ」


334 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 11:42:00 ID:Nmfb4fVU

先輩「三人も入らないから。バカやってないで夕飯作るぞー」

友彼女「はーい!」

先輩(……ふぅ。クマさんパンツはバレてねーみたいだな)

女「?」

先輩(捨てちまえば話は早いんだが)

友彼女「おっ、バーモントとジャワ。混ぜるつもりかー?」

先輩(まだ、持ってて良いだろ。……もう少しだけ、な)

先輩「当たり前だ。混ぜるカレー最高!」


335 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:23:43 ID:Nmfb4fVU

女「妹がくる?」

男「うん。今週の金曜に」

女「なんでまた、こんな時期に?」

男「体育祭の振替休日と創立記念日で、四連休らしいんだ」

女「でも、金曜日だけなの?」

男「電車で一時間ほどのところに従姉妹が住んでてね、本命はそっちらしい」

女「ふぅん」

男「そこで、頼みがあるんだけど……」


336 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:24:39 ID:Nmfb4fVU

女「別にいいけど、わたしでいいの?」

男「先輩に頼もうかと思ったけど、あの人あることないこと吹き込むからなぁ」

女「なるほどね。わたしはないことしか吹き込まないもの」

男「ぐっ……信じてるからな」

女「信じてるのなら、態度であらわしてほしいわ」

男「人に言うと書いて信じるなんだよ」

女「あら、ほんとね」

男「とにかく、頼むね」

女「うん。任されました」


337 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:25:35 ID:Nmfb4fVU

女「あ、いたいた」

妹「女さん?」

女「えぇ、よろしくね」

妹「よろしくお願いします」

女「ごめんなさい。お兄さんじゃなくって」

妹「いいですよ。……わかってましたから」

女「バイトだってこと?」

妹「……いいえ。絶対今日、用事をいれるんだろうなって」


338 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:26:46 ID:Nmfb4fVU

女「聞いてもいいかしら。お兄さんと仲悪いの?」

妹「悪くはないですよ。普通の兄妹です」

女「……」

妹「ただ、普通なら妹が兄を避けるところが、あたし達は逆なだけ」

女「あの人が、避けているの?」

妹「……ごめんなさい。こんなしょうもない話」

女「……いいえ。それじゃあ、どこか遊びに行きましょうか。荷物はコインロッカーに入れておいて」

妹「はい。あたし、ここら辺はよく知らないので、案内してくれると助かります」


339 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:28:12 ID:Nmfb4fVU

女「ふふ。お兄さんとは違って、礼儀正しいのね」

妹「反面教師でしたもん。あいつは」

女「うらやましいわ。身近にあんな良い教師がいて」

妹「あ、それ嫌みですね」

女「ふふ。本心よ」




妹「ふわぁ、駅の前にこんな大きいデパートが」

女「ここも都会とは言えないけど、駅周辺はなかなかのものよ」


340 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:29:22 ID:Nmfb4fVU

妹「一人だったら絶対迷っちゃってますね」

女「まずは、お買い物しましょうか」

妹「あ、でも電車で荷物かさばるのもなぁ……」

女「そこはわたしに任せて、ね?」

妹「は、はい」

女「服から見ていく?」

妹「地下は雑貨屋なんですか?」

女「えぇ。かなり広いわよ」


341 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:30:32 ID:Nmfb4fVU

妹「行きたいです!」

女「ふふ。じゃあさっそく」




妹「……なにこれ」

女「おどろいた? ほんとに何でもあるのよ、ここ」

妹「あたし、卒業したらこっちに来ようかな……」

女「それはいいかもね。中途半端な街だけど、ちょうどいい住みやすさよ」

妹「女さんもよく来るんですか?」


342 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:31:26 ID:Nmfb4fVU

女「そうね。特に、誰かへのプレゼントを買うときなんて」

妹「プレゼントかぁ」

女「渡したい人がいるの?」

妹「……どういう意味で、ですか?」

女「もちろん、あっちの意味で」

妹「ひみつ!」

女「ふふ、かわいい」

妹「もー。そういう女さんこそ」


343 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:32:21 ID:Nmfb4fVU

女「わたし?」

妹「あいつとは、どんな関係……」

女「妹ちゃん?」

妹「……なんでもないです。アクセサリーの方に行きましょう!」

女「あ、待って……」




妹「いっぱい買っちゃった」

女「電車代、だいじょうぶ?」
妹「はい。いざとなったらあいつに頼りますから」


344 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:33:46 ID:Nmfb4fVU

女「あら、いい考えね。じゃあお昼はわたしがおごってあげる」

妹「え、そんな! わるいですよ、おごりなんて」

女「いいの。わたしがしたいんだから、付き合って?」

妹「そんな言われ方したら、断れませんよ……」

女「ふふ。お兄さんの数倍素直ね」

妹「あ、それはよく言われます!」

女「聞かせてくれる? あの人のこと」

妹「うーん、でも話すほどのことがないですよ。あいつには」


345 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:34:27 ID:Nmfb4fVU

女「それは、話せないんじゃなくて?」

妹「……もしかして女さんって、あいつのか」

女「ちがうわ」

妹「……」

女「でも、わたしと出会う前のあの人のことを少しでも知りたいの」

妹「くだらない話でいいなら、いくらでも」

女「大好物よ。四階にフードコートがあるの」

妹「じゃあ、そこで」


346 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:35:21 ID:Nmfb4fVU

妹「……で、中学のときは尾崎豊にハマってて、卒業式の夜ですよ」

女「まさか……」

妹「校舎の窓ガラスを壊そうとしたんです」

女「あいたたた……」

妹「しかも、遠くから石を投げて」

女「ふふ、なにそれ。それで?」

妹「案の定、強化ガラスでして……」

女「割れなかったんだ?」


347 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:36:44 ID:Nmfb4fVU

妹「はい。脱兎のごとく逃げたらしいんですけど、それを同級生に見られてて」

女「……それは、恥ずかしいわね」

妹「高校生にもなると、不良の真似事もやめたみたいなんですけどね」

女「ちょっとあの人の評価が下がったかも」

妹「下がる余地があったんですね」

女「あなたと同じくらい、慕ってるわよ? 別の感情かもしれないけど」

妹「ちょ、直球ですね」


348 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:37:31 ID:Nmfb4fVU

女「女は度胸よ」

妹「胸が行方不明です」

女「……」

妹「へへ。あたしは別に、あいつのこと慕ってないですもんねー」

女「……なんとなく、あなたたちは兄妹だなって思ったわ」

妹「反対ですよね?」

女「360度反対ね」

妹「おんなじじゃないですか!」

女「おんなじって言いたいの」


349 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:38:38 ID:Nmfb4fVU

妹「そういえば、今日何時に帰るって言ってました?」

女「16時だったかしら」

妹「そっかぁ。……良かったら、連れて行ってくれませんか?」

女「構わないけど、会っていくの?」

妹「会って、言ってやりたいことがあるんです。渡したいものも」

女「それは、プレゼント?」

妹「……ううん。落とし物を届けに行くだけです」

女「……わかった。連れて行くわ」


350 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:39:30 ID:Nmfb4fVU

妹「お願いします」

女「さぁ、そろそろ次に行きましょ」

妹「次は服が見たいです!」

女「ここのお店、どこも高いわよ?」

妹「だいじょうぶ、領収書きりますから」

女「宛名は?」

妹「もちろん、あいつで」

女「かわいそうに。火の車ね」


351 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:40:41 ID:Nmfb4fVU

妹「せっかく免許があるんですから、車の一台くらい持ってないと、です」

女「ふふ。物は言い様かしら」



女「そろそろね。行く?」

妹「はい。バスですか?」

女「うん。でもその前に……」

妹「宅急便?」

女「荷物、送りましょ」


352 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:41:53 ID:Nmfb4fVU

妹「なるほど……」

女「領収書がたまる一方ね」

妹「妹の特権です」

女「ほんとにうらやましいわ」



女「こんにちわ」

男「ノックくらいしようね」

女「呼び鈴くらいつけなさい」

男「ムリ言うなよ。……って」


353 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:43:44 ID:Nmfb4fVU

妹「……久しぶり」

男「……あぁ、うん。久しぶり」

妹「元気だった?」

男「まぁ、それなりにね」

妹「……」チラ

女「……わたしはもう帰るわ。あとは兄妹水入らずで」

男「今日はありがとう」

妹「お世話になりました」


354 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:45:05 ID:Nmfb4fVU

女「いいえ、楽しかったもの」

妹「メール、しますね」

女「待ってるわ。じゃあね」



男「お茶でも出そうか」

妹「水入らず、って女さんも言ったでしょ」

男「はいはい。で、どうしたの?」

妹「顔を見に来たの」

男「そういうのはいいよ」


355 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:46:32 ID:Nmfb4fVU

妹「……これ」

男「……」

妹「やっぱりもらえない、って。あの人のお父さんから」

男「……そっか」

妹「それだけ?」

男「なんて言えばいいんだ?」
妹「知らない。自分で考えなよ」

男「我が妹ながら、手厳しいなぁ」


356 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:47:18 ID:Nmfb4fVU

妹「やっぱ慣れない。その喋り方」

男「あはは、ごめんな」

妹「……あの人は、そんな乾いた笑い方はしない」

男「……」

妹「あの人を貶めるようなまねはやめて」

男「……ごめん」

妹「……またね」ヒラヒラ

男「あぁ、また」ヒラヒラ


357 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/28(土) 21:48:50 ID:Nmfb4fVU


男「スカイブルー。空の青、か」クイッ

――『あの空の向こうには、天国があるんだって』

男「……いるのか? そこに」

――『私が、死んだら』

男「見てくれてるか、俺を」

――『そこから男くんを、見守っているからね』

男「――幼馴染」

幼馴染『あなたを、信じています』


男「……俺は、もう」


358 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 20:09:53 ID:WP2w4Kak

友「おい、ドラえもんのスリーサイズを知ってるか?」

男「興味ないよ」

友「知ってるか、って聞いてるんだよ!」

男「し、知らない」

友「129.3」

男「え?」

友「129.3なんだ。全てがな」


359 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 20:10:43 ID:WP2w4Kak

男「……あっそ」

友「おい、反応薄いぞ」

男「別にそれくらいあっていいでしょ、ロボットなんだから」

友「バカ、バスト100超えって男の夢じゃねーか」

男「チェストって言えよ……」

友「そこでだ。見ろ、あいつら」


360 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 20:11:27 ID:WP2w4Kak

友彼女「?」タプン

先輩「あん?」プルン

女「……」ツルン

友「俺の彼女は文句なしだ」

男「……」

友「あの双丘の絶頂からは絶景が見えるだろーな」

男「……」

友「姉御は及第点」


361 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 20:12:10 ID:WP2w4Kak

男「……」

友「人によっちゃ絶好だな」

男「……」

友「女は絶望的」

男「……」

友「絶海の孤島の断崖絶壁だ、あれは」

男「……」


362 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 20:13:43 ID:WP2w4Kak

友「おい、なに絶句してんだ?」

男「いや、もう君は絶体絶命だと思って」

友「……絶対にチクんなよ」

男「絶交したい……」




友「ん、女から電話だ……。もしもし?」

女『わたし女ちゃん。今あの人の家にいるの』プツン

友「……言いやがったな、あいつ」


363 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:29:13 ID:WP2w4Kak

男「お祭り?」

女「うん、夏祭り」

男「あー、もうそんな時期かぁ」

女「早いわね、ほんとに」

男「行くの?」

女「わたしとあなたと先輩さんで、ね」

男「決まってるのかよ……。友くんたちは?」

女「二人で行くんだって。邪魔したら悪いわ」


364 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:29:57 ID:WP2w4Kak

男「あはは、そうだよね。いつ?」

女「今日」

男「え?」

女「夕方頃にあなたのアパート集合だから」

男「急すぎるだろ……」

女「わたしは絶壁なんでしょ?」

男「だ、だからそれは友くんが……」

女「ふん。刮目するといいわ」

男「……?」


365 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:30:46 ID:WP2w4Kak

女「今夜は絶壁に花が咲くからね」

男「……もしかして、浴衣着てくるの?」

女「心配しなくても、あなたは普段着でいいわよ」

男「いや、うん。楽しみにしてる」

女「両手に花、ね」

男「今夜は空にも花が咲くって言うのに……」

女「あら、造花なんかに目を奪われたら許さないから。ね?」

男「花火がメインだろ……」


366 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:31:34 ID:WP2w4Kak

女「今夜の主役はわたし」

男「先輩は?」

女「助演女優」

男「俺は?」

女「たった一人の観客よ。見惚れてなさい」

男「あはは、贅沢な舞台だなぁ」

女「いいの。一世一代なんだから」


367 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:32:22 ID:bfrsvMIY
プロポーズみたいなセリフじゃないか


368 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:32:23 ID:WP2w4Kak

男「うわぁ。人、多いね」

女「はぐれないようにしてね」

男「こっちのセリフ」

女「じゃあ、次に言うべき言葉もわかってるわよね?」

男「……俺は観客なんだろ?」

女「先輩さんがいないんだもの。代役はあなたよ」

男「……手、つなごうか。はぐれないように」

女「……はい」


369 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:33:11 ID:WP2w4Kak

男「し、しかし先輩の用事ってなんなんだろうね」

女「さぁね。バイトではないようだけど」

男「またハメようとしてない?」

女「信用ないのね、わたしって」

男「前科があるからね……」

女「安心して。今日はただのデートよ」

男「デートですか」

女「不満?」

男「ううん、認めるよ」


370 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:34:04 ID:WP2w4Kak

女「ちゃんとゴムも持ってきてるから」

男「ポニーテール、かわいいね」

女「……もう。からかいにくい人」

男「さんざん鍛えられたんだよ、君に」

女「ふふ、わたしに?」

男「……いや、いろんな人から」


371 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:34:59 ID:WP2w4Kak

女「でも、良かったでしょ?」

男「そうだね。すごくあたたかい」

女「よろしい」

男「さぁ、焼きそば食べよう!」

女「まずはかき氷よ!」

男「なんで?」

女「暑いから。手汗、ごめんね?」

男「……恥ずかしいこと言うなよ」


372 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:36:09 ID:WP2w4Kak

女「何にする?」

男「俺はブルーハワイがいいな」

女「わたしはイチゴでいいわ」

男「好きなの? イチゴ」シャクシャク

女「ううん。でも、あまり目立たないでしょ?」シャクシャク

男「なにが?」

女「舌の色」

男「なるほど。女の子って大変だね」シャクシャク

女「焼きそばもたこ焼きも、青海苔があるからあまり食べないのよ」シャクシャク


373 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:37:01 ID:WP2w4Kak

男「えー、もったいない。せっかくのお祭りなのに」

女「そんなに食べたいの?」

男「うん。青海苔抜いてもらおうよ」

女「いいのかしら……」

男「屋台だからね。気前よくやってくれるよ」

女「ねぇ、ベーってして?」

男「や、やだよ。恥ずかしい」

女「ふふ。青い舌のあなたも素敵よ」

男「口説き文句としてはダメだろ、それ……」


374 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:37:53 ID:WP2w4Kak

女「良さがわからないなんて。まだまだ青いわね、あなた」

男「あ、今見えた。ピンク」

女「……」

男「あはは、似合ってるよ?」

女「ほっぺたまでピンク色になりそう……」

男「さぁ、焼きそばを食べにいこう」

女「ずいぶん推すわね」

男「焼きそば食べたらもう帰ってもいいくらいだよ」

女「そんなこと言わないの。クレープもリンゴ飴も食べなきゃ。ね?」


375 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:39:03 ID:WP2w4Kak

女「ばったり友たちに会ったりしてね」

男「その時は手離すからね」

女「わたしが離さないわ。やっと三つ目を手に入れたんだもの」

男「まぁ、こんなに人が多いなら会わないでしょ」

女「電話してみましょうか」

男「ダメだから」

女「そんなに二人きりがいいの? しかたない子ね」

男「な、なんか今日はぐいぐい来るね」

女「女は度よ」

男「胸は?」


376 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:39:54 ID:WP2w4Kak

女「今後に期待」

男「……少なくとも、不毛の大地ではなかったよ」

女「花はちゃんと咲いたかしら?」

男「うん、すごく似合ってる」

女「きれい?」

男「和風美人、ってかんじ」

女「ふふん。もっと言って」

男「水を得た魚だね」

女「水だけじゃダメよ。花は、愛でなきゃ」

男「……明日には枯れるだろ?」


377 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:40:54 ID:WP2w4Kak

女「枯れてもまた咲くわ」

男「あはは、来年が楽しみ」

女「危ない蜂に吸われないように、守ってね」

男「……クレープの列、長いね」

女「お祭りの屋台では一番手強いわ」

男「なんだっけ。待ち時間も?」

女「デートのうち、ね」

男「今はそう思うことにしよう……」

女「ふふ。それでいいの」


378 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:42:03 ID:WP2w4Kak

男「花火まで、あと30分くらいかな」

女「そうね。そろそろ行きましょ」

男「ん、どこに?」

女「花火がよく見えるところ」

男「……?」




男「ここって……」

女「大学の部室棟の屋上よ」

男「よ、よく鍵を持ってたね」


379 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:42:57 ID:WP2w4Kak

女「天文部の権限で、ね」

男「なるほど。……すごくいい眺めだ」

女「おまけに二人きり。特等席よ」

男「あはは。その格好、ここではだいぶ浮くね」

女「そうかしら?」

男「ぷっ。学校の怪談ってかんじ」

女「あら、まさに花子さんなわけね」


380 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:44:27 ID:WP2w4Kak

男「こんなにかわいい花子さんだったら、もっと流行ってただろうね」

女「なんて言ってる、あなたの後ろ……」

男「だまされないから……」

ヒュウゥゥゥ・・・・ドンッ!

男「! うっわぁ!」

女「タイミングばっちりね!」

男「……やられた」

女「ふふ。すねてないで、ほら、とってもきれいよ」

男「……ほんとだね」


381 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:45:34 ID:WP2w4Kak

女「次のセリフ、覚えてる?」

男「……君のほうが、きれいだよ」

女「うん、よくできました」

男「本心だったりするんだけど、ね」

女「うん?」

男「いや、花を愛でるのも悪くないなーって」

女「ふふ。でしょ?」

男「……うん」


382 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:47:39 ID:WP2w4Kak

男「祭りのあとの雰囲気って、好きかも」

女「わたしも。……人、少ないわね」

男「バスルートじゃないし、駅も反対だから」

女「……」

男「……」

女「……あ、河川敷」

男「降りてみる?」

女「うん。川沿いに歩きましょ」

男「気をつけてね、足元」


383 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:48:31 ID:WP2w4Kak

女「だいじょうぶよ、このくらい。あなたも、ほら」

男「はいはい」


女「ねぇ、まだ舞台は続いているのかしら」

男「さぁ。あまり台本読まなかったから」

女「じゃあここからさきは、アドリブでお願いね?」

男「ここからさき?」

女「わたしが主演女優」

男「……」

女「あなたが主演男優」


384 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:49:57 ID:WP2w4Kak

男「……」

女「内容は、ラブストーリー」

男「……!」

女「……結末は、もう決まってるみたいだけど。ね?」

男「……ハッピーエンド?」

女「わたしにとっては、バッドエンド」クルッ

男「……」

女「……わたしは、あなたが好きです」

男「……うん」


385 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:50:55 ID:WP2w4Kak

女「わたしと、付き合ってください」

男「俺も、君が好きだ」

女「……気の利いたアドリブね」

男「茶化すなよ。……でも、俺は」

女「うん、わかってる」

男「……聞いてくれ」

女「ううん、わかってるの」

男「……」


386 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:51:55 ID:WP2w4Kak

女「ごめんなさい。あふれだしちゃったから」

男「怖いんだ」

女「なにが?」

男「あいつは俺に、信じてるって言ってくれたけど」

女「それを、裏切ってしまいそうだから?」

男「……うん」

女「……信じるって、そういうことなのかしら」

男「わからない。わからないけど」

女「裏切るって、どういうことなのかしら」ポロ


387 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:52:39 ID:WP2w4Kak

男「……」

女「ごめんなさい。困るわよね、いきなりこんな」ポロポロ

男「いや、俺は」

女「ふふ。先に帰るわ。泣き顔、不細工だから」

男「……」

女「また、ね」ヒラヒラ

男「……」


388 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/04/29(日) 22:54:06 ID:WP2w4Kak



男「……信じるって、どういうことなんだろう」

男「俺はお前を裏切っているのか?」

男「……なんで、あと一歩が踏み出せないのかな」

男「決まってる。俺は蜂でも蝶でもなく、ただの弱虫だから」

男「あはは。俺にとってもバッドエンドじゃないか」


男「……幼馴染」

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[ 2012/04/30 16:40 ] 男「」or女「」 | TB(0) | CM(0)
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