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王様「もう余が魔王倒しに行く」勇者「えっ」1/2


王様「もう余が魔王倒しに行く」勇者「えっ」



1 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/01/28(土) 21:07:53 ID:UFjqOAf2
勇者「そ、そんな王様!」

若王「止めるでない、勇者」

勇者「しかし、あ、危のうございます!」

若王「お前こそ危ないではないか」

勇者「わわ、わたくしは勇者だからいいのですっ!」

若王「はあ…。だめだ、もう余の心は決まった。






サクッと行ってサクッと倒して帰るぞ」







勇者「なんてことだ」




元スレ
王様「もう余が魔王倒しに行く」勇者「えっ」




2 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 21:10:32 ID:UFjqOAf2
【森】
勇者「う、うわあああん!」

男「うるさい」ゴッ

勇者「痛い!酷い!」

男「私が先にこの木陰に居たのに、そこに勝手に突っ込んできて抱きついて、人の読書を妨害したのは誰だ」

勇者「勇者ちゃんです☆」

男「しね」





勇者「ねー男聞いてよー」

男「どうした、また例の上司か」

勇者「そうそう!その上司がさあ~!せっかく俺の掴み取ったデカい仕事横取りしようとすんの!」

男「へえ、公務員なのにそんな事もあるのか。一体どんな仕事なんだ」

勇者「そ、それは内緒!!」

4 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 21:12:47 ID:UFjqOAf2
勇者「とにかくさあ~、俺、自分の存在意義がわからなくなってきてさあ…」

男「それぐらいでか」

勇者「だって若王兄ちゃん強いんだもん!!」

男「?」





男「まあ、また話したい事があったら来い。愚痴ぐらい聞いてやる」

勇者「うん、ありがとう男!」ギュツ

男「……」

勇者「♪」

男「…おい」

勇者「?」

男「お前、誰彼なしにそういう事するなよ?」

勇者「? はーい」


5 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/01/28(土) 21:17:57 ID:UFjqOAf2



【城内】
将軍「勇者様、出立の準備が整いました」

勇者「あー……うん」

将軍「乗り気ではないようで」

若王「乗り気でないなら勇者は留守番でいいよー」

勇者「行く!!行く行く勇者超乗り気!!」


6 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 21:20:15 ID:UFjqOAf2
若王「なんだ残念」

勇者「王…、あの」

若王「今は公の場じゃないから話し方崩して構わないよ、勇者」

勇者「う…、わかったよ若王兄ちゃん」

将軍「若王様、簡単に姫様が勇者になる事を許可なされたと思ったら、今度は若王様ご自身まで魔王退治に行かれるとは。大臣達もあまりの事にひっくり返っておりましたぞ」


若王「だって勇者が心配だしね。勇者は勇者で「勇者になりたい!」って譲らないし、こうするしかないだろ?」

勇者「むー…若王兄ちゃん相変わらずの保護者ヅラ…」

若王「遠縁とはいえ自分の親戚の子を妹のように可愛がって何が悪いんだい?」

勇者「親戚っ子いっぱいいるのに」

若王「みんな可愛いんだよ、僕は」





若王「さて、出立しようか」

将軍「御意に」


7 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 21:26:18 ID:UFjqOAf2
ドカーン ギャー

バシューン ギャー



若王「ふう…この洞窟は一層したな」

将軍「お見事です若王様!!」

勇者「何なのこの早さ」

兵A「俺達なんにもしてねえ!さすが我らが若王!」

勇者「俺もなんにもしてなくて立場なくて困るんだけど」

兵B「さすが若王様!お強い!そしてお美しい!馬上にて剣を振るうその様はまさしく白馬の王子!」

勇者「いや王子じゃなくて王なんだけど」


8 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/01/28(土) 21:27:32 ID:UFjqOAf2
若王「ふう…勇者、無事かい?」

勇者「うん…お疲れ」

兵A「さすが若王様汗を拭うその様もお美しい!」

兵C「ああ!輝かしい御髪!!まるで大理石で作られた彫刻のようなかんばせ!天使の如き麗し 勇者「うるせえええええええ!!」


9 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 21:29:53 ID:UFjqOAf2
 

勇者「どうせ俺なんかより若王兄ちゃんの方が美形だよ!キラッキラキンパだよ!睫毛バッサバッサだよ!」

男「お前は可愛いと思うが」

勇者「えっ、うっ、嘘だ!!! 虚偽だ!!!」

男「はあ……、ほら膝に来い、泣くな」

勇者「泣いてねーし!!べっ別にこれは悔し涙なんかじゃないんだからね!」ヨジヨジ

男「お前は相当コンプレックスを抱いているんだな」

勇者「!」

男「その仕事を志願したのもそのためなのだろう?」

勇者「う…」

男「有能な遠縁の親戚……わからなくもないが」


10 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 21:33:53 ID:UFjqOAf2
男「お前は女だろう?あちらは男だ。そこまで気にする事ではないと思うが」

勇者「……」

男「はあ…」

勇者「……」

男「…まあ、そう簡単にはいかんか」

勇者「…………男」

男「む?」

勇者「ありがとう、そろそろ帰る」

男「ああ、そうか。気をつけてな」

勇者「うん。ありがとう、ちょっと元気なった。ばいばい」シュンッ




男「あれだけ高度な魔法が使えて、自信がないとは……。若王とやらはどれだけ有能な男なんだ」


11 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 21:35:28 ID:ihg2XBLY
こういうの好きだ


12 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 21:48:06 ID:UFjqOAf2
>>11 あばばばばありがとうございます!!




魔物「人間め!覚悟!」
ザシュッ

魔物「ギャー!!!!」

魔物B「お、おのれ!」
ザンッ

魔物B「ぎゃあああああ!!!」



若王「さあ、次へ行こうか」クルリ

勇者「へーい」

将軍「若王様、情報によればこの先、上級魔物の住処が……。こいつらのせいで近隣の村々は多大な被害を受けてる模様です」

若王「そう。じゃあ一層してこうか。 勇者」

勇者「はーい」


13 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 21:53:31 ID:UFjqOAf2
兵C「ゆ、勇者様の防壁魔法…お美しい」コソッ

兵D「あの、お年にしてはお若く見える要望も可愛らしい…」ひそひそ



若王「勇者、魔法学校でも成績優秀で、それだけ魔法つかえるのになんで魔法使いじゃなくて勇者志願したんだい?」

勇者「Σハッ!!」




兵C「アホの子かわええ!!」

兵D「アホの子かわええ!!」

兵E「アホの子かわええ!!」
将軍「てめえら…」


14 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/01/28(土) 21:57:37 ID:UFjqOAf2
将軍「そこに並べええ!!!!」

兵卒「ひいい~!!!」



勇者「ん?何かアホの子とか聞こえたんだけど」

若王「あはは、空耳じゃないのかい?」

勇者「うん、そーだね!!」




勇者「部下達に悪口言われてる気がする」

男「気のせいだ」

勇者「気のせい違うし!」

男「気がする、だけだろう?」

勇者「だってアホの子とか聞こえてきたもん!!」

男「ははは何が違うんだ」

勇者「殺ーす!!」


15 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 22:10:37 ID:UFjqOAf2
勇者「俺もキンパに生まれたかった」

男「綺麗な黒髪じゃないか」

勇者「若干茶色入ってるし、クルクル天パだけどね」

男「そこが可愛いと思うぞ、子犬みたいで」

勇者「!!  わんわんお!」

男「よーしハウス」

勇者「泣いた」


16 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 22:16:43 ID:UFjqOAf2
魔物の群れが現れた!!
若王の斬る攻撃!!
魔物の群れは全滅した!!

勇者「わーお」

兵達「「お見事にございますぅう!!!!!」」ワッ

勇者「若王兄ちゃ…

 !!」ハッ

中級魔物「ギャーハッハ!!」バサバサ

勇者「ヒッ、こうもり!?でかっ」

若王「……お前が親玉か」

中級魔物「ふははは!私は今までの魔物とは違うぞ!空中からの私の攻撃に耐えられ」ズパアッ

中級魔物「ぎゃああああああ」

兵「岩肌を利用し飛んだぞ!!」
兵「若王様パネエ!!」ワアアア



勇者「……」

勇者「……暇なう」


17 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 22:20:14 ID:UFjqOAf2
 



勇者「男ー」クイクイ

男「こら髪を引っ張るな」

勇者「男の方がよっぽど綺麗な髪をしてるよねー」

男「何を言ってるんだ。一番はその上司じゃなかったのか」

勇者「若王兄ちゃんは別ー。キンパだしー。男はサラッサラの黒髪じゃん。いいなーストレート」サラサラ

男「ふん、羨ましいか」

勇者「はん!それはもう…」

男「ふん……」パラ

勇者「……」サラサラ

男「読書の邪魔をしなければ好きに触れ」

勇者「わーい!!」サラサラサラサラサラサラ


18 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 22:48:57 ID:UFjqOAf2
 


魔物の群れが現れた!
勇者の攻撃!
勇者の攻撃は外れた!
若王の攻撃!
魔物の群れは全滅した!


勇者「ぜえ…はあ…っ」

若王「大丈夫かい?勇者。僕に任せとけばいいのに」

勇者「いや…兄ちゃん……ぜえはあ………俺…レベルあげしたいんだけど……」

若王「ああ…そういえば全然戦わせてなかったね。でも魔王は僕が倒すし、必要ないよ」

勇者「何かがおかしい」


19 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 22:56:41 ID:UFjqOAf2
 


男「お前弱いのか」

勇者「そりゃあまあゴミのように」

男「お前の上司もたいがい過保護だな」

勇者「いやでもさー魔王倒すのって勇者の仕事じゃねえの」

男「確かにな」






勇者「あっ」

男「む?」


20 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 22:57:23 ID:UFjqOAf2

勇者「いっ、今のなし!!」

男「何故だ?」

勇者「えっ、あっ、あの俺おれの仕事…」

男「いやお前の話からいって仕事ってのは勇者だろうと薄々気づいていたぞ」

勇者「!!?」ガーン

男「しかしお前を見ているととても……魔王を倒せそうには見えないからなあ……」

勇者「男まで!酷い!」

男「もう若王にでも任せておけばいいだろう」

勇者「上司まで割れてる!!」


21 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 23:04:54 ID:UFjqOAf2
男「お前は若い娘なんだし、無理に戦いに身を置く事はないだろう?」

勇者「……でも」

男「でも?」

勇者「……」もにょもにょ

男「何か、望みでもあるのか?」
勇者「!  うん!そんなとこ…」

男「そうか…」

勇者「男は望みとか、願い事とか、ないの?」

男「ない。ない、が……」

勇者「?」

男「最近ひとつ出来てしまった………」






.


22 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/01/28(土) 23:15:44 ID:UFjqOAf2
シュンッ
勇者「よっと」

将軍「勇者様!!どちらへ行かれていたのですか!?」

勇者「あっ、ごめん。その…見回りに」

将軍「そのような事、兵に任せればよろしいのに」

勇者「あはは、俺勇者だよ?仕事させてよ~」

将軍「!! も、申し訳ありませぬ!!」バッ

勇者「将軍!? ちょ、土下座はいいから!」

将軍「いえ、勇者様を軽んじるような行為、本当にお許し下さい。我ら、勇者様が姫君であった頃の感覚が抜けませんで…」

勇者「いいよ…当然だし……。……それより俺の事もしかして探してた?」

将軍「はっ、若王様が勇者様を探されていました」

勇者「若王兄ちゃんが? あー、わかった行ってくるー」


23 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 23:18:10 ID:UFjqOAf2
 
【天幕】
勇者「若王兄ちゃん?」

若王「ああ、勇者。入っておいで」

勇者「失礼しまーす」

若王「どこに行ってたんだい?」

勇者「え?おトイレ☆」

若王「全く…、あまり姿を消さないでくれ、ここは国じゃないんだから。危険だろう?」

勇者「はーい」


24 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 23:23:22 ID:UFjqOAf2
若王「勇者、次のダンジョンを超えたら次は魔王城だ」

勇者「うわ。もうそんな進んでんの」

若王「一個師団連れてるからね。やはり魔王退治には勇者含む手練れ数人よりも、適切な人数の兵卒と、余裕ある資金が効果的のようだ」

勇者「あとスーパーチートな主人公一名もだね!」

若王「これならば、勇者制度を見直す議会を開けるかもしれない」

勇者「ふへ?」


25 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 23:25:18 ID:UFjqOAf2
若王「元々古くからある勇者制度は欠陥だらけだ。成功率も低いし、時間が大変かかる。何より資金面の上で圧倒的に不利な体制だ。昔の国家の金をかけずに楽に魔王退治したいという思惑が見えすいてる。そのせいで何人の人間が犠牲になった事か」

勇者「は、はあ」

若王「でももう大丈夫だ。魔王を倒した暁には、勇者制度を見直し、廃止する。勇者、君も勇者をやめて、姫に戻るんだ」

勇者「!!」


26 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 23:27:11 ID:UFjqOAf2
勇者「やめてよ!」

若王「勇者」

勇者「姫なんて俺の他にもいっぱいいるじゃん!!何で俺がまた姫に…!!せっかく、」

若王「せっかく勇者になれたのに?」

勇者「……」

若王「でも勇者、君が勇者になりたかったのは、姫が嫌だったからじゃないよね」

勇者「……ぁ」








若王「君が嫌だったのは、僕との婚約だろう?」

勇者「……」


27 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 23:32:27 ID:UFjqOAf2
 



若王「勇者になれば婚約は破棄出来るからね。わかってたよ、君が勇者を志願した時から」

勇者「……」

若王「僕が即位する前から決まってた婚約だ、そう簡単には変えがたいが……、勇者が望むのならば、婚約を白紙にしよう。無理強いは僕もしたくない。だから、姫に戻ってくれ。婚約の事はなかった事のままで、もう一度、第13王女へ」

勇者「……」


28 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 23:35:47 ID:UFjqOAf2
 

【森】
男「なるほど婚約者だったのか……」

勇者「……」

男「勇者、ふせるな、ほら顔をあげろ」

勇者「……おとこ」ふえっ

男「なるほどな、わかったよ。お前のコンプレックスはそこから来ていたんだな」ナデナデ

勇者 コクリ

男「しかし……いい条件なんじゃないか?お前は婚約が嫌だったんだろう?」

勇者「そうだけど…」

男「ん? もしかしてお前、…本当は若王の事が「違う!!!」

男「うおっ」ドサッ




勇者「違うもん……!」


29 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/28(土) 23:52:15 ID:UFjqOAf2
 
男「……」

勇者「……」ぐすっ



男「おい」

勇者「……ん」




男「押し倒されるのは趣味じゃないんだが…」

勇者「!!」バッ

勇者「ごご、ごめん!!」

男「はあ……」ポリポリ

勇者「~~」



.


30 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/29(日) 00:00:38 ID:.2x1AHqI
勇者「お、男」

男「む?何だ?」

勇者「おれはっ……、……~~」



勇者「な、何でもない………」

男「?」

勇者「っ、…じゃ、じゃーね!!」
シュンッ


33 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/29(日) 11:23:11 ID:Cx8lcZew
>勇者「違うもん……!」

なにこの勇者かわいい


34 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/01/29(日) 23:44:06 ID:.2x1AHqI
【陣営】
兵卒「朝飯だーー!」

兵卒「早く配れー!」
ワイワイ


勇者 ぼー…

兵ABC「勇者様!!おはようございます!!」

勇者「あ、うん、おはよー」

兵A「勇者様もご朝食ですか!?」

勇者「うん」

兵B「失礼しました!!どうぞごゆっくり!!」

勇者「うん、ありがとー」


35 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/29(日) 23:45:55 ID:.2x1AHqI
 
将軍「これは…勇者様、おはようございます」ザッ

勇者「んぐ、おはよう、将軍」もぐもぐ

将軍「ご朝食…ですか? わざわざ天幕を出られてお食べになるられているとは」

勇者「うん。一応そういうようにしてるんだけど、何かやっぱり違うんだよねー。まあ、俺が小娘なのも、仕方ないのかもだけど」

将軍「そのような事は……、ああ………、申し訳ございません。この私もそこまでお気遣い頂けていた事を知りませなんだ」

勇者「いいよ。俺実際たいした事出来てないから。……だって、結果、これだし」

将軍「ふむ、確かにこのテーブルクロスや食器類は些か戦地には不向きでありますね」

勇者「うんもう正直ばっかみたいだよ。普通、旅と言ったら、こんなお貴族様の食事なんて有り得ないはずじゃん」

将軍「ははは、ならば、若王様にそう申し上げれば良いでしょうに」

勇者「それが出来たら、俺は今頃もう食べれないのにこの食物どもを胃に詰め込む作業なんてしてないよ」

将軍「はははは!」

勇者「くっ…豚化が進む………」
.


36 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/01/29(日) 23:54:08 ID:.2x1AHqI
将軍「――若王様に内緒で、勇者様の食事を一般兵卒と同じ物にするようにと、命じておきましょう」ヒソ

勇者「ありがとう……助かる」
将軍「いいえ。…兵士達の事をお気遣い頂き、ありがとうございます」








男「お前太ったか?」

勇者「やっぱり!!!!!!!」


37 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/01/29(日) 23:59:57 ID:.2x1AHqI
 
勇者「しにたい……」

男「まあ、待て。少し重くなった程度だ、1キロといったところだろう」

勇者「いやでもやっぱりおかしいよ!!何で旅して肥えてんの!?ねえ!勇者の旅じゃねえよ!」

男「それはな…お前をぶくぶく太らせ、食べてしまうためなのさああ!!」

勇者「いやあああヘンゼルとグレーテルぅうううう!!」

男「冗談はさて置きだな」

勇者「ふんっふんっ」

男「おい腹筋をやめろ、聞け」

勇者「うんっ?」



40 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/02/02(木) 23:05:58 ID:9xU.cq/k
男「最近諸国が荒れてるらしい」

勇者「え」

男「王の不在がバレているんじゃないのか?」

勇者「まさか……、王子兄ちゃんや、近衛大臣だって残して来ているのに…」

男「未だ若王に反発する勢力が残っているんだろう。今回の魔界征伐もそのためなのだろ」

勇者「確かに、そうだけど…。なんで、若王兄ちゃんは、王宮から不穏分子を追い出さないんだろう…」

男「一網打尽にするため、だろうな。こういう時、みすみす敵を懐から出してはならん」


41 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/02/02(木) 23:09:07 ID:9xU.cq/k
勇者「ふうん」

男「お前には難しい話かもしれんがな」

勇者「ぐ」

男「まあ、良い機会だ。城の中をついでに覗いてから帰れ、心配だろう」

勇者「あ、うん、そーだね。そうするよ」

男「ああ」


.


42 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[sage]投稿日:2012/02/02(木) 23:16:13 ID:9xU.cq/k
―ザアア…

勇者「……ねえ」

男「なんだ」

勇者「…男の望みって、なに」



―ザアア…

男「…」

勇者「…」

男「私の、望みか」

勇者「うん」


43 名前:以下、名無しが深夜にお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 23:18:17 ID:9xU.cq/k
男「それをいうならば、お前の望みは?」

勇者「え。……えっと」

男「言えないのか」

勇者「……」

男「…そうだな、お前が」

勇者 ドキリ

男「お前が、次、私と会った時に、……教えてやってもよい」
勇者「……え」

男「……」

勇者「じゃ、じゃあ………俺も」

男「む」

勇者「俺も………。次、会った時……」

男「……そうか」



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