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男「最近現実が二次元に侵略され始めてて困る」女「諦めなよ」2/4


男「最近現実が二次元に侵略され始めてて困る」女「諦めなよ」



53 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[]投稿日:2012/03/06(火) 10:17:44.55 ID:wZBCjrPM0
――――――――帰路

……男くんと一緒に帰るのは初めてね。

会長「お邪魔してるわ」

男「なぜ会長も一緒に」

女「今日は生徒会の仕事がないし、自習室が開いていないからね」

会長「ごめんね、たまたま途中まで帰り道が同じだったから……もしかして邪魔だった?」

男「いや、そうじゃないよ……そうじゃないんだけど……」

女「なんだい、男らしくないな」

男「(お前の所為だ……っ!)」

女「男、見てみなよ。皆に注目されてるよ?」

「……あいつマジかよ」

「ここの2大美少女と一緒に下校とか……[ピーーー]」

「女さんだけじゃ飽き足らず生徒会長までも……!」

「……俺達の永遠のアイドルに何してくれてんだ、明日にでもシメちまうか」

「もう殺っちまおうか」

女「あはは、人気者だねぇ」

男「……ここは有名進学校じゃなかったのか」







元スレ
男「最近現実が二次元に侵略され始めてて困る」女「諦めなよ」
[SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServise掲示板]




54 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[]投稿日:2012/03/06(火) 10:18:27.23 ID:wZBCjrPM0
女「どうせなら3人でしか話せない事話したいよね」

会長「例えば?」

女「たと」

男「今度のテストの事とかかな」

女「……」

会長「あら、男くん真面目にテスト受ける気になったのね」

男「そうだね」

女「でも」

会長「ふふふ、今度こそ負けないから覚悟しなさい!」

男「覚悟しとくよ」

女「ちょっと」

会長「む、随分と余裕そうじゃない、でも負けないから」

男「全然余裕じゃないって」

会長「もう! その全く焦ってない感じがむかつくわ!」

女「ちょ、ちょっと待ってよ!!!」



55 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[]投稿日:2012/03/06(火) 10:18:55.39 ID:wZBCjrPM0
会長「……え?」

男「何?」

女「ええ!? 何その『この子いきなりどうしたのかな』みたいな反応!?」

男「いや、いきなり大声で叫ばれても……ね」

女「いや違うでしょ! そこ反応おかしいって! 冷たすぎるよ!」

会長「……女?」

女「会長まで何なんだ! 私の事いきなり除け者にしちゃってさ!」

会長「今私達が歩いてる道、住宅街だから。
   もうちょっと声のボリューム下げてもらえる?」

女「え……? あ、うん……ごめん」




56 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[]投稿日:2012/03/06(火) 10:19:23.88 ID:wZBCjrPM0
女「くっ……まさか私がツッコミ役にまわるなんて、流石だよ。でも負けないから……!」

会長「女は一体何と戦ってるの?」

男「それでさっきの話の続きだけ」

女が男の話を遮る。

女「じゃあ恋バナでもしようかっ」

男「……いいよ」

会長「ええっ!」カァァ

女「どうした? 顔が赤いよ? 会長」

会長「いや……そういう話は同姓同士でする事じゃ……?」

男「確かにそうだね」

女「大丈夫だよ、典型地味男が一人混ざってても別にどうってことないだろ?」

男「ハハハ」


57 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:21:06.45 ID:wZBCjrPM0
>>53
訂正
「ここの2大美少女と一緒に下校とか……[ピーーー]」
 ↓
「ここの2大美少女と一緒に下校とか……殺す」


58 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:21:56.24 ID:wZBCjrPM0
女、違うわよ。貴方間違ってる。
……男くんがいるのが大問題なのよ!?
どうしてこうなっちゃったの!? 
軽い気持ちで一緒に帰ろうと思っただけなのに……。
だめよ、ここで反論したら余計怪しまれてしまう。

会長「そ、それもそうね……?」

男「そっか」

女「あはは、男は会長認定の地味男だねっ」

会長「えっ!? ち、違うのよ違くないけど違うの! ……あ、あれっ!?」

男「会長、大丈夫か? 落ち着いた方がいい」

会長「わ、私は落ち着きすぎてるぐらいに落ち着いてるわよ!?」

女「……会長」

会長「な、何?」

女「今私達が歩いてる道、住宅街だから。
  もうちょっと声のボリューム下げてもらえる?」

会長「えっ……? ご、ごめんなさい」

……あれ? これって私が悪いの?


59 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:22:30.28 ID:wZBCjrPM0
女「じゃあ言い出した私からいってみようか」

できればこの話題はやめてほしいのだけど……。

会長「女は好きな人とかいるの?」

女「いないよ? 恋愛感情とかの好きには興味ないからね」

会長「そうなんだ……」

女「でも面白いって意味の好きはあるね。そういう意味なら好きな人がたくさんいるよ!」

男「……へぇ」

女「男、女性がそういう話をしてる時は嘘でも興味ありげに話を聞くものだよ?」

男「……へぇ(笑)」

お、男くん……?

女「……じゃあ今度は男の恋愛事情でも聞かせてもらおうかな!」

女の顔は引きつった笑みを浮かべている。

男「いいよ」


60 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:23:11.87 ID:wZBCjrPM0
女「会長は何か男に質問してみたい事あるのかな?」

会長「えっ」

どうしてそこで私なの!?

会長「……そ、その」

顔赤くなってないかな……?

男「ええ」

会長「す、好きな人とかいたりするの……?」

男「いないね」

女「な、なんだろうね。
  この雰囲気……まるで告白してるみたいだ。私も少しドキドキしてきたよ」

会長「ええっ!? ……もう、女ったら!」

女「あはは、冗談だよ」


61 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:23:38.86 ID:wZBCjrPM0
女「返答が味気ないからもう少し掘り下げて聞いてみようか」

男「いいけど」

女「今までに女性と付き合った事は?」

男「ないよ」

会長「……ないのね」

女「じゃあ、今までに女性を好きになった事は? キスした事はあるかい? 手をつないだ事は?」

会長「そこまで聞くの!?」

男「ないね」

会長「……えっ」

女「本当なのかなソレ」

男「今まで意識していなかったけど、思い起こすとないね」

女「……ぷっ」

女「あはっ、あはははははは! 
  高2にもなって女の子と手をつないだ事もないって残念すぎるよ! 流石は地味男だ!」

会長「ちょ、ちょっと失礼よ」

男「……逆に聞くけど、会長と女はそういう経験ある?」

女「えっ」

会長「えっ」



62 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:24:09.70 ID:wZBCjrPM0
女「ば、馬鹿言うものじゃないね! そんな事ぐらい余裕で経験してるに決まってるじゃないか!
  男みたいな地味君とは違って私達は2次元並みの美少女なんだよ? 余裕だよ余裕! ねぇ会長?」チラッ

会長は無言で目を逸らした。

会長「……」

女「……なんだが暑くなってきたねー。温暖化進んでるんじゃない?」

男「今年は去年より寒いし、今日は冬型の気圧配置だけど」

女「あはは、は……」

会長「ふふ……」

女「……」

会長「……」

男「……」

女「さ、今日はさっさと帰ろうか」

会長「そ、そうねっ」

男「……」


63 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:24:43.10 ID:wZBCjrPM0
――――――――翌日・男自宅

男「……」カチャカチャ

男「……っく、このっ」カチャッカチャカチャ

男「あ……」カチャ…

男「……」

男「……飯でも食うか」

男は窓を一瞥する。

男「曇りじゃなかったのかよ……だりいな」

ガラッ。ポツポツ……ザアアアアアア

男「部屋干しとか……」

ピンポーン

男「……」スタスタ

ドアの覗き穴を覗く。

男「……嘘だろ」

ピンポーン…ピンポンピンポンピンポンピンポーン

男「うぜぇ」ガチャ

女「やぁ男、一日ぶりだね」


64 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:25:09.73 ID:wZBCjrPM0
男「……どちら様でしょうか」

女「見ての通り女だけど」

男「……」

女「んー、それよりもドアのチェーン外してくれないかな? 入れないんだけど」

男「帰れ」ガチャ

女「ちょ、ちょっと待ってよ! 今の私の格好見て何か思わないのかな!?」ガシッ

男「……家が水浸しになってカビが繁殖する」

女「もっと他にあるでしょ!?」

男「そんな格好のお前を家に入れた瞬間に俺は犯罪者確定だ」バタン

女「あっ! でも私は諦めが悪いからね、入れてくれるまでここで待たせてもらうよ!」



65 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:25:41.90 ID:wZBCjrPM0
――――――――1時間後

女「……」フルフル

男「……まだいんのか」ガチャ

男「早く帰れ……そんなもんが俺に通じるわけねぇって事ぐらいわかってんだろ」

女「ふ、ふふん……しょ、勝負はこれからだ……よ」フルフル

男「……付き合ってられん」バタン

女「……」


66 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:26:07.98 ID:wZBCjrPM0
――――――――30分後

男「……そろそろ帰ったか」

ドンドンドン! ドンドンドン!

男「……は?」スタスタ

男「何」ガチャ

隣のおばさん「あんた何やってんのよ!!」

男「なっ……」

女「……」ニヤリ

隣のおばさん「こんな可愛い子を外にほっぽりだして! それでもあんた男なの!?」

男「いや……これには事情が」

隣のおばさん「事情も何もないでしょ! さっさと家にいれてあげなさいよ!」

男「……すいません」



67 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:26:34.28 ID:wZBCjrPM0
女「はっはっは、どうやら私の勝ちみたいだね」

男「まじで何がしたいのかわからん」

女「面白そうだったからね、来ちゃった☆」

男「全部それで済ませようとすんじゃねぇ! 帰れ!」

女「えー、無理だよ」

男「……は?」

女「家出しちゃったからね」

男「はぁ!?」

女「勿論本気じゃないよ? プチ家出ってヤツかな」


68 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:27:00.82 ID:wZBCjrPM0
男「関係ねぇのに一々巻き込みやがって……」ゴシゴシ

女「私に目をつけられちゃったからね~」

男「最悪だ」ゴシゴシ

女「あっ、そこ強くこすりすぎだよ。もう少しやさしくして?」

男「拭いてんのは床だ!」

女「あはは、男もツッコミ役が板についてきたよね」

男「……」ゴシゴシ

女「あ、お腹すいたから何か作ってよ」

男「……話そらそうとしてんじゃねぇぞ」

男はのそりと立ち上がり、女を見据える。

女「そんなつもりないんだけどなぁ」

男「ここに来たからには何か理由があるんじゃねぇのか」


69 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:27:26.48 ID:wZBCjrPM0
女「ふふ、随分と疑われてるね」

男「お前だからな」

女「酷い理由だねぇ。でも本当に理由なんてないんだ」

男「嘗めてんのか」ギロッ

女「おっとと、早まらないでくれよっ」

男「……家出先に俺ん所を選ぶ意味がわからん、会長の所に行け。今すぐ行け」

女「しつこいなぁ、なんとなく来ちゃったんだからしょうがないでしょ。
  家出してからゲーセン行って、宿探してたら『あ、近くに男の家あったなぁ』ってね」

男「……」

女「本当……なんだよ」

暫しの沈黙の後、男はわしわしと頭を掻いた。

男「仮にそうだとしてもだ……ただの知り合いの男の家に理由もなく上がりこむって有り得ねえだろ」

女「……じゃあ」

男「あ?」

女「私と付き合ってみる?」


70 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:27:55.48 ID:wZBCjrPM0
男「何言ってんだ?」

女「……だよね、真面目なリアクション来てちょっと困っちゃったよ」

男「だるいな、お前」

女「1日ぐらい泊めてくれたっていいじゃないか。どうせ3連休なんだしさー」

男「1日でもお前の為に消費したくない」

女「えー、そうきちゃう? ふふ、そんなに嫌かぁ」

男「……」

女「じゃ、じゃあ」

男「……風呂」

女「え?」

男「風呂入れ、また床拭かなきゃいけなくなるだろうが」バサッ

女「わぷっ……いいの?」

男「ジャージで我慢しろ、それが嫌なら出てけ」スタスタ


71 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:28:29.53 ID:wZBCjrPM0
女「どっか行くのかい?」

男「……いいな、15分だ。それまでに風呂から上がって着替えろ」ガチャ

女「君って意外と……」

男「何だ」

女「紳士なんだね」ニコッ

男「知るか」バタン



72 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:29:57.13 ID:wZBCjrPM0
――――――――30分後・男自宅前


男「……なんで俺はこんな事してんだ」ガチャ

男「……」スタスタ

ジャー……

男「……15分っつっただろ」

きびすを返そうとした男の動きが停止する。
ある物体が視界に入ったからだ。

男「……」

男「……ゴキブリ」

男「どこから……」

男「窓か」ガチャガチャ


73 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:30:18.21 ID:wZBCjrPM0
男「まあ、殺せばいい」

男は無言で洗剤と水が混ぜ始める。

男「こんなもんか」

周囲を見回す。

男「……どこいった」

男の眼が黒虫を捕らえる。

男「……おい、やめろ」

ゴギブリは風呂場に突撃した。


74 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:30:48.16 ID:wZBCjrPM0
男「……嘘だろ」

男「これはまずい、俺が」スタスタ

コンコン。

男「聴こえるか」

ジャ――…キュッ

女「……あ、もう帰ってきてたんだ。ごめん、体冷えてたから長風呂しちゃってたよ」

男「それはもうどうでもいい」

女「え?」


75 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:31:19.99 ID:wZBCjrPM0
男「ゴキブリがそっちに行った」

女「え、……ご、ごめん。もう一度言ってくれるかな?」

男「ゴキブリが、そっちに行った」

女「……ぅぇぇ」

男「問題ないだろ」

女「えっ。ぜっ、全然平気だよ! 私を誰だと思ってるんだい!?」

男「だろうな。俺はまた外出てくるから」スタスタ

女「ちょ、ちょっと待ってよ!
  ゴキブリが暴れたらどうするのさ!? もしもの時の為に男手も必要だと思うよ!?」

男「……っち」

女「ん? 今、なにか言った?」

男「別に」



76 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:31:46.45 ID:wZBCjrPM0
女「男ーいるよね……?」ガチャ

男「いる」

女「は、早く着ないと」

カサ……

女「ひっ」

女「ど、どこ……」

カサ、カサカサカサ…カサ

女「う、そ……」

女はゆっくりと後ろの壁を振り返る。

女「……き」

男「来るか」

女「きゃああああああああああああああああ!!(英語)」

ガタッ、ドタドタ。ガラッ。

男「……」

女「……あう(英語)」

女「いやあああああああああ!(英語)」バキッ

男「なんでだっ!?」



77 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:32:14.29 ID:wZBCjrPM0
女「とでも叫ぶと思った?」

男「全力で叫びやがって! なんで俺が殴られなきゃなんねぇんだ!」

女「だって君、乙女の裸見たじゃないか」

男「見てねぇよ! 前もって眼隠してただろ!」

女「それは男としてちょっとなぁ……」

男「てめぇ……」

女「わ、わかった! わかったからその袋を持ったまま近づかないでよ!」

男「……ああ、お前こいつが怖いんだよな」

女「そ、そうだよ! 早く捨てて!」

男「嫌だ、お前に対する抑止力として使える」

女「……君って最低だよね」

男「お前には言われたくねぇ」



78 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:32:42.11 ID:wZBCjrPM0
男「……」ゴシゴシ

女「あはははっ。男、面白い番組やってるよ?」

男「……」ゴシゴシ

女「それよりいい加減お腹すいたんだけど、私お昼食べてないんだよ?」

男「今忙しい。カップ麺でも食ってろ」ゴシゴシ

女「掃除なんか後でいいじゃん」

男「誰の所為だと思ってんだ」ゴシゴシ

女「それはさっき謝っただろ?」

男「……」スタスタ

女「おー、お疲れさん」

女「……」ジー

男「……何見てんだ」

女「いや、晩御飯何作ってくれるのかなぁってさ」



79 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:33:10.12 ID:wZBCjrPM0
男「材料費がもったいない」

女「えー、……男って結構ケチだよね」

男「カップ麺なら食っていいって言ってんだろ」

女「100円の晩ご飯とか悲しすぎるよ!」

男「89円だ」

女「あ、晩御飯代ならもう支払ったじゃないか」

男「は?」

女「私の裸見ただろ? お風呂上りの金髪美少女とか御釣りが返ってくるね」



80 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:33:42.39 ID:wZBCjrPM0
男「……俺は見てねぇ」

女「またまたそんな事言って~、雄が雌の体を見ないわけないじゃん」

男「仮に俺がお前の裸を見たとしても金が足りない」

女「それは私に対する悪口かなぁ!」

男「俺、ロリコンじゃないし」

女「今何て言った何て言ったぁああ!? ロリ!? いや私全然ロリじゃないし! 身長160あるし!」

男「サバ読むな」

女「君が無駄に図体でかいだけだろ!」

男「あと貧乳に興味ない」

女「がっ!? ひ、貧乳じゃないわ! これでもCはあんだぞバーカ!」

男「俺の中ではC以下とか貧乳」

女「っ……! で、でも大きさだけが重要ってわけじゃないじゃないか! 私は美乳だぞ!」

男「貧乳が自動的に美乳になる風潮とかないから」

女「……」ジワッ


81 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:34:17.70 ID:wZBCjrPM0
女「……顔」

男「……」ガチャ

男は冷蔵庫から食材を取り出す。

女「顔はどう!? 顔も女にとっては重要だろ!」

男「へぇ」ジャ―…キュッ…

女「ほぼ毎日私の美貌を見せてあげてるんだから拝見料ちょうだいよ!」

男「じゃあ顔も興味ない」トントントントン

女「じゃあって何!?」



82 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:34:45.32 ID:wZBCjrPM0
男「……飯の話からどこまで飛んでんだ」トントントントン

女「君の所為じゃないか!」

男「あー、うっせぇ。作ってやるからもう喚くな」トントントントン

女「もはやご飯の話だけでは済まされないね! 容姿についてここまで酷く言われたのは初めてだ!」

男「なら飯はいらねぇと」パラパラ

女「いるよ!? 何言ってんの? 馬鹿?」

男「……ガキか」ジャッジャッジャッ



83 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:35:17.02 ID:wZBCjrPM0
女「……美味しい!」

男「へぇ」

女「見た目は貧相だけど味は良いね! この料理の名前何て言うのかな?」

男「カルボナーラ」

女「……」

男「何だ」

女「もうちょっと何かないの? 何とか風とかさ」

男「ない、……ご馳走様」ガタ

女「余ってるのもらってもいいかな?」

男「勝手にしろ」

女「そっか!」

男「今から風呂だが……。部屋、漁るなよ」

女「当たり前だよ、そのくらいの常識は持ってる」



84 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:35:53.45 ID:wZBCjrPM0
――――――――30分後

女「あ、……男」

女の表情は心なしか沈んでいる。

男「お前まさか」

女「ご、ごめんよ。こんな事になるとは思ってなくて」

男「何しやがった」

女は男に憐憫の眼差しを向け、口を開いた。

女「……君って、エロ本一冊も持ってないんだねぇ」

男「本気で訴えてやる」



85 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:36:25.83 ID:wZBCjrPM0
女「いやー、正直引くね」

男「……」

女「その歳で一冊も持ってないとかさ。男として終わってるよ」

男「なんで俺がお前から説教たれられなきゃなんねぇんだ!?」

女「本当に一冊も持ってないの?」

男「持ってるに決まってんだろ! 見せてやる」ダッ

女「……見事に引っかかったね」



86 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:37:06.65 ID:wZBCjrPM0
男「おら」バサッ

女「早いね~。どれどれ……」

女の表情が固まる。

男「れっきとしたエロ本だ、女の裸写ってんだろ」

女「これ……医学書……」

女は慈愛に満ちた微笑みを男に見せ、肩に手を置いた。

女「私のエロ本、貸してあげようか?」

男「……」



87 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:37:35.74 ID:wZBCjrPM0
女「女性に興味ないの? ゲイなの?」

男「興味はある」

女「じゃあ何で買わないの?」

男「……」

女「やっぱりゲイなんだね」

男「店員の目が気になって買えなかっただけだ!」

女「……チェリーってレベルじゃないよ」

男「合理的に考えただけだ。わざわざ買いにいく労力が勿体無い」

女「うん……もう、もうわかったから。私が悪かったよ、ごめんね?」

男「……」


88 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:38:08.04 ID:wZBCjrPM0
女「そんなに気を悪くしないでよ。テレビ面白いよ?」

男「……」

女「まぁお茶でも飲んで落ち着きなって」コト

男「いつからここはお前の家になった。いちいち話しかけてくんな」

女「だって暇じゃない」

男「その方がいい」

女「ねぇ、男」

男「何だ」

女「私がプチ家出した理由とか……聞いてみたくない?」

男「ない」

女「ふふっ、だよねぇ」


89 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:38:34.98 ID:wZBCjrPM0
男「もう寝るぞ」

女「大胆だね」

男「そっちじゃねぇ!」

女「……もう寝るの?」

男「いつもならもっと早い」ガラッ

女「健全だね、で私はどこで寝ればいいのかな?」

男「布団出してやるから、そこで寝ろ」バサッ

女「はいはい」

女「……男」

男「ん」

女「おやすみ」ニコ

男「…………ああ」


90 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:39:09.69 ID:wZBCjrPM0
グス…ヒック…

男「……」パチ

女「私は……じゃない」

男「……」ゴロン

女「」ビクッ

女「……起きてるの?」

男「……」

女「そんなわけ、ないよね」

男「……」


91 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:39:35.51 ID:wZBCjrPM0
――――――――翌日


女「……ん」パチ

男「……」ガチャ

女「ん~……おはよう。どこ行ってた?」

男「走ってた」

女「へぇ~。朝早いんだね」

男「お前が遅いだけだ。……朝飯できてる」

女「おおっ! 昨日はあんなに嫌がってたのに何かあったのかい?」

男「昨日みたいに無駄に時間を消費するのはもうたくさんだ」

女「ふふ、素直じゃないなぁ。じゃあお言葉に甘えていただ」

男「その前にその寝癖だらけの髪と寝ぼけた顔をなんとかしろ」

女「えー、男は私の父親かい?」

ぶつぶつ文句を言いながら洗面所に向かう女を横目で見て男は呟いた。

男「……まじで何やってんだ俺」


92 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:40:20.56 ID:wZBCjrPM0
女「美味しかった! ご馳走様!」

男「よし。さっさと着替えて帰れ」

女「やだ」

男「……」

女「私は一日泊めてって言ったんだよ? 一泊二日が普通だよね」

男「付き合ってられるか」ギロッ

女「でも私が今いなくなったら色々大変なんじゃないかなぁ?」



93 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:40:47.65 ID:wZBCjrPM0
男「は?」

ピンポーン

女「お! いいタイミングだね」スタスタ

男「おい、ちょっと待て何」

女「男、一つ教えてあげるよ。……女の恨みは恐ろしいんだ」

女は男の目の前に携帯を突き出した。


【From】会長
【Sub】遊ぼう
――――――――――――――――ー――――――――
 
 そろそろ女の家に着くと思う。


男「」

女「女の家ってどこなのか……もうわかるよね。
  ひ、貧乳の私じゃ不満だろうから会長を呼んであげたんだよ、感謝してほしいね☆」ガチャ

男「」

会長「おはよう、女」ニコ

女「おはよう!」

男「……oh」


94 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:41:18.91 ID:wZBCjrPM0
会長「あれ? 女その格好どうしたの……というか一人暮らし!?」

女「まあね!」

会長「へぇ、思ったより狭い部屋借りてるのね」

女「だよね!」

会長「えっ……ええ」

女「さあ上がってってよ」

会長「失礼するわ」スタスタ

男「……」

会長「……」


95 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:41:55.94 ID:wZBCjrPM0
女「あはっ」

会長「誰この人……女と同じジャージ? え? ……ええっ!?」

女「ふふ、手で顔なんか隠しても意味ないと思うけどなぁ」

男「……」

会長「?! 男っ!? えっ、付き合ってた……えっ、同棲!?」

男「……」


96 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:42:24.95 ID:wZBCjrPM0
会長「そんな事があったのね」

女「会長ったらすぐ男の言う事信じるんだから。私との友情はどうなったのかな」

会長「なんだか……お疲れ様」

男「……どうも」

女「会長あっさり状況飲み込みすぎだよ!? 色々突っ込む所あるでしょ!
  寝泊りどうしたの? 風呂は? どうしてこうなったの? とかさ」

会長「女だったら何でも有り得そうな気がして」

男「真理だな」

女「心外だよ!」


97 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:42:56.29 ID:wZBCjrPM0
会長「でもどうして私が呼ばれたの?」

女が会長の背後に回りこむ。

女「それはね。コレだよ!」モミッ

会長「きゃっ」

女の両目が驚きで見開かれる。

女「重い! この形と手触り……Eはある! 本当に同じ人間とは思えないっ!」モミモミ

会長「ちょ、ちょっと女ったら何……って男は何ずっと見てるの!? 止めてよ!」

男「……言いたい事はわかる、女」

女「何さ!」キッ

女の目尻には涙が溜まっている。

男「続けろ」

女「言われなくても続けるよ! なんでこんなに違うんだ……っ!」モミモミ

会長「ちょっと!?」


98 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:43:29.90 ID:wZBCjrPM0
会長「もう! 私はこんな事の為に呼ばれたの!?」

女「いや違うんだ……ちょっとからかおうと思っただけなんだ……だけど……」

女はそこまでで言葉を切り、静かになった。

会長「男もそうよ! ……そんな人だとは思わなかった」

男「会長、1つ重大な事をお前は忘れている」

会長「……何よ」

男「俺は男だ(性別的な意味で)」

会長「だから?」

男「男なら誰だって凝視するだろ。
  目の前にでかい胸が揉まれている光景が晒されてたんだからな、本能だ」

会長「なっ!」カァアアア

男「覗きまで本能の所為にするつもりはない、ただの犯罪だ。
  だが女性の特徴的な部分へ自然と目がいく事に関してはどうしようもない」

会長「男って、悲しい生き物なのね……」


99 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:44:07.72 ID:wZBCjrPM0
男「確かに男の方が本能に流されやすい、だが女にも本能はある。表に出やすいのが男ってだけだ」

会長「そ、それは」

女「あー、駄目駄目。男とマトモに話し合っても勝てないから」

女が復活した。だが声にいつもの調子は戻っていない。

会長「あ」

男「鼻血か、俺には刺激が強すぎたらしい」ツー

女「流石はチェリー君だね……」

男「寝る」

会長「え?」

男「血圧が急激に上昇してる。
  少し体を休めないとマズい。……何かしらやりたいなら女とでも遊んでろ」ボフッ

女「だってさ。さて何をして遊ぼうか?」

会長「切り替え早いわね貴方」



100 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:44:46.80 ID:wZBCjrPM0
女「なんかソワソワしてるね。どうした?」

会長「男の人の家に来たの、初めてだから」

女「あはは、本人はあんな感じだけどね」

男「……」スー

会長「……女は男と付き合ってるの?」

女「ふふ、どうしてそんな事聞くのかな?」

会長「冷静に考えるとやっぱり男の家に泊まりに行くなんておかしいと思うの」

女「だろうね」

会長「知り合ってまだ1年でしょ? 何かあったら大変じゃない」

女「1年じゃないよ?」

会長「え?」

女「ん~、男と私の出会いって結構複雑なんだよね、説明しずらいっていうかさ。
  とにかく家に泊まっても安全ってわかるぐらいの付き合いっていうのかな。まぁ安全とはちょっと違うけど」

会長「やっぱり付き合ってるんじゃないの?」

女「付き合ってないよ?」

会長「よくわからないわね……」



101 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:45:12.40 ID:wZBCjrPM0
男「……」スー

女「ずっと寝てるね。じゃ、そろそろ昼ご飯だから起こそうか」スタスタ

会長「そっとしといた方がいいんじゃない?」

女「まぁ原因は会長にあるし」ニヤ

会長「元々の原因は女でしょ!?」

女「まぁそんな事はおいといてさ、昼ご飯どうする?」

会長「作るしかないんじゃない? でもこの家の物勝手に使ったら……」

女「平気平気! 男の分も作ってあげればきっと怒らないって」ガチャ

会長「本当に平気なの……?」


102 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:45:54.90 ID:wZBCjrPM0
会長「ねぇ、ちょっといい?」

男「……何」

会長「この家の食べ物少し使ってもいい? 駄目だったらいいんだけど」

男「どうでもいい……」ゴロン

会長「これってOKって事よね……? 女ー、OKだって」

女「だから聞く必要なんかないって言ったじゃないか。ほら、エプロン2枚見つけたよ」

会長「女って本当に自由なのね」



103 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:46:21.10 ID:wZBCjrPM0
会長「ちょっと手洗い借りるわ、女はここ使うでしょ?」

女「私の後でいいじゃん」

会長「時間がもったいないから」スタスタ

女「そっか」

会長「……え?」ジャー

会長「これって……男くんがいつも掛けてる」カチャ

辺りを見回す。

会長「……嘘、よね」


104 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:46:52.93 ID:wZBCjrPM0
女「男、起きろー!」ユサユサ

会長「……」

男「……うぜぇ、揺らすな」

女「何さ、せっかく私達が昼ご飯を作ってあげたのに」

男「おい」

女「何?」

男「後片付けは誰がやんだ?」

女「男だけど」

男「……お前らはもう少し丁寧に物を扱うって事を知らねぇのか」

会長「わ、私は違うのよ? 女が色々……」

女「あっ! 全部私の所為にする気かい!?」



105 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:47:25.03 ID:wZBCjrPM0
男「卵焼きか」パク

会長「簡単で申し訳ないのだけど……どう?」

男「他人から評価される事に意味なんかねぇよ」

会長「私には必要なの」

男「美味しい。……これでいいか?」

女「……」

会長「ええ、十分よ」ニコ



106 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:47:53.25 ID:wZBCjrPM0
男「……なんだコレ」

女「卵焼きだけど? 早く食べてみてよ」

男「無理」

女「見た目で判断するのってどうなのかな! 美味しいかもしれないだろ!?」

男は箸で卵焼き一切れを掴む。

男「無理」

女「なんでさ!?」


107 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:48:25.05 ID:wZBCjrPM0
男「重さがおかしい。どんだけ塩入れてんだ」

女「一口ぐらい……食べてくれたって」

男「……」パク

女「どう?」

ガタン。

男「正直料理オンチとかそんなテンプレいらなか……うぐっ!」ダッ

女「そこは不味くても美味しいって言う所だよ!?」

会長「大丈夫?」

男「ごほっ、喉が死ぬ」

女「そんな本気でリアクションされたら困るんだけど……」


108 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:48:56.74 ID:wZBCjrPM0
女「な、なんか気まずいから帰るよ。あと着替えに洗面所使わせてもらったから」ガラッ

会長「えっ」

男「ああ、帰れ」

女「また明後日かな? じゃ!」バタン

会長「ちょっと!?」

会長「……」

男「結局俺が洗い物すんのか」

会長「私も手伝ってもいい?」

男「助かる」


女「……」スタスタ

女は誰に言うわけでもなく、ぽつりと呟いた。

女「気まぐれもここまでかな。これ以上は……無理だよ」



109 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:49:26.22 ID:wZBCjrPM0
会長「男、1つ聞いてもいい?」

男「ああ」

会長「洗面所にあった眼鏡について、と言えばわかる?」

男「よくわかったな、他人の眼鏡の見た目なんか」

会長「えっ、そ、それは男の眼鏡が……そう、特徴的だったのよ!」

男「あれは伊達眼鏡だからな」

会長「へぇ……でもどうして隠そうとしないの?」

男「お前が俺の家に来た時点で諦めてる。どうせ隠そうとしてもバレんだろ」

会長「あはは。それで……男」

男「何だ」

会長「貴方の事はどう呼べばいい? 男? 男くん?」

男「男、でいい」

会長「……わかった」ニコ



110 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:49:56.70 ID:wZBCjrPM0
会長「でもどうして自分の見た目を隠そうとするの?」

男「……」

会長「あ、言いたくないなら別にいいんだけど」

男「この地域周辺だと面が割れてる。だから面倒、それだけ」

会長「もしバレたら?」

男「退学、良くて停学か」

会長「それって」

男「もうここまできたら隠しても変わらんし、教えてやる」

会長「……」

男「この辺で最底辺の中学と言えばどこかわかるか」

会長「ええ、名前ぐらいは聞いた事あるけど」

男「そこで頭張ってたのが俺」



111 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:50:26.56 ID:wZBCjrPM0
会長「嘘でしょ……?」

男「嘘つく意味あんのか」

会長「男があんな人達と一緒だなんて、そんなの有り得ない」

男「お前の感覚ではそうか」

会長「でもっ」

男「簡単に説明してやる」

男は静かに会長を見据える。

会長「……わかった」


112 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:50:57.58 ID:wZBCjrPM0
男「中学での俺は今みたいに髪を黒く染めたり眼鏡を掛けたりもしてなかった。
  見た目は完璧に外人だ、……目を付けられるのは当然だろうな」

女「どうしてそんな中学に入ったの?」

男「学費が一番安かったからだ」

女「それだけ?」

男「日本では最終学歴が最重要らしいからな、ならその過程はどうでもいい。
  別に中学や高校には行かなくても良かったが、俺には一般教養が必要だった」

女「行かなくてもいいって……どういう事?」

男「簡潔に説明すると言った筈だ」

女「……」

男「目を付けられた俺は周りの輩から一年間様々な妨害を受けた。
  別に普通に生活できれば構わなかったが、流石に支障が出るようになってな」

自分の過去を語る男の眼は冷たい。

男「障害を除去する事に決めた」


113 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:51:36.87 ID:wZBCjrPM0
男「除去するにも肉体的に劣っていたから体を鍛えた、そして格闘技を覚えた。
  そうして一年が過ぎた頃、俺は行動を起こした」

男「やはり格闘技を覚えたからといって簡単に除去する事はできなかった。
  複数相手には負ける事もしばしばあった、場の数を踏んでいないってヤツだろうな」

会長「……」

男「俺に刃向かってくる輩は二度と障害にならないように徹底的に叩き潰した。
  もちろん骨や内蔵には気をつかっていたが、そんな生活を延々と半年続けた」

男の言葉には感情が篭っていない。

男「ようやく俺にとって障害となる輩はいなくなった」



114 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:52:10.02 ID:wZBCjrPM0
会長「貴方……」

男「中学時代を振り返って俺はこう思った、最底辺の学校に行くと支障が出やすい。
  だから高校はこの周辺で最も学力の高い所を選んだ」

男の顔に微かな感情の変化が滲む。

男「どうやら俺はまた失態を犯したみたいだがな。
  今の高校を選んだ所為で女と出くわしてしまった、あいつは今までの中で最も厄介な障害だ」

会長「……」



115 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:52:52.32 ID:wZBCjrPM0
会長「もう少し質問してもいいかな」

男「ああ」

会長「高校で私が困っている時に、何度も手伝ってくれたのはどうして?」

男「授業が円滑に進まないからだ」

会長「……そう」

男「お前が同じクラスの女達から妨害を受けているのは知っている。
  だが何かしてやるつもりはない、そこまで俺にとって障害になっていないからな」

会長「……」



116 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:53:33.35 ID:wZBCjrPM0
男「それにそんな面倒な事をする必要がない」

会長「どういう事?」

男「お前はそんなくだらない事に屈しない」

会長「え?」

男「クラスの女共はおそらく嫉妬しているだけ。
  自分が何をしてもお前に勝てないからな、自分の努力不足を都合の良い対象になすりつけているだけだ」

会長「……男」

男「何だ」

会長「それって遠回しに私の事を励ましてくれてるの?」

男は顔をしかめた。

男「違う、事実だ」

会長「やっぱり……男は男なのね」

男「何を言ってんのかさっぱり理解できん」



117 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:54:08.29 ID:wZBCjrPM0
会長「でもどうしてそんな事話してくれたの?」

男「口止め料だ」

会長「ふふ、そう。……じゃあそろそろ私も帰るわ」

男「帰れ」

会長「酷いわね、私は女に騙されてここに来たのに」

男「最近ロクな事おこらんからな、また何か起こるかもしれねぇだろ」

会長「そう? 私にとっては最近面白い事ばかり起きてるけど」

男「……お前、女に似てるな」

会長「どこが?」

男「いちいち首突っ込んでくる所が」

会長は愉快そうに頬をゆるめる。

会長「女に少し感化されちゃったのかもね?」



118 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/03/06(火) 10:54:36.26 ID:wZBCjrPM0
会長「今日は色々な事が起きすぎて頭が混乱しそう。整理しなきゃ」スタスタ

会長「……メールが届いてる」ピッ


【From】女
【Sub】ごめんね
――――――――――――――――――――――――

 私が呼んだのにいきなり出て行っちゃってごめんよ?
 この埋め合わせはきっとするからさ。


会長「ふふ、女ったら」

足を止め、男の家の方角を眺める。

会長「……男の事、何も知らなかったんだなぁ」



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[ 2012/03/06 21:21 ] 男「」or女「」 | TB(0) | CM(0)
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