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エルフ「早く来なさい、奴隷」 男「へっ」1/2


エルフ「早く来なさい、奴隷」 男「へっ」



1 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 06:43:01.46 ID:nKeoxVQjo

男「――くそっ」

男「なんで俺だけ掃除箇所が多いんだよ!」

エルフ「しっかりやってる?」

男「ご覧の通りだクソ女」

エルフ「正確には売女ね」

男「は? それはなんかのジョークか?」

エルフ「いいえ」


SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1329946981(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)




元スレ
エルフ「早く来なさい、奴隷」 男「へっ」
[SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)@VIPServise掲示板]

男「エルフを買っt エルフ「新しい家ー!」






2 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 06:44:08.58 ID:nKeoxVQjo

エルフ「まあいいわ。それが終わったら食事作ってちょうだい」

男「はあ!? 俺が忙しいのは見りゃわかんだろうが!」

エルフ「ご主人様の命令は絶対でしょ。本当、あなたって奴隷らしくないわよね」

男「昔の知り合いの影響さ」

エルフ「……」

男「チッ! 飯作ってもらえねーくれーでそんな残念顔すんじゃねーよ」

エルフ「……」

男「分かった分かったつくりゃいいんだろーが」

エルフ「……悪いわね」

男「ケッ」



3 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 06:44:46.30 ID:nKeoxVQjo

     ・
     ・
     ・

男「どーぞ」

エルフ「ありがとう」

男「存分にオメシアガリください」

エルフ「おいしそうね」

男(気付くなよ。そのままかっくらえ)

エルフ「おいしそうな石鹸」

男「!」



4 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 06:45:18.10 ID:nKeoxVQjo

エルフ「巧妙に加工してあるわね。ちょっと見にはチーズみたい」

男「チッ」

エルフ「……」

男「ばれちまったからにはしょうがねー。好きに罰でも与えろよ」

エルフ「……」グス

男「あ?」

エルフ「……何でもないわ」

男「泣いてんのかよ。これぐらいの嫌がらせでダセーな」



5 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 06:45:58.71 ID:nKeoxVQjo

エルフ「罰だったわね。これからちょっと出かけるから付き合いなさい」

男「あ? 今は夜だぞ」

エルフ「星が見たいの」

男「勝手に見てこいよ」

エルフ「ここじゃよく見えないから近くの丘まで行きたいのよ」

男「ここらだって結構物騒だぞ」

エルフ「だからあなたに守ってもらうんじゃない。昔みたいに」

男「昔? よくわかんねーが気が乗らねー」

エルフ「わたしが暴漢に襲われてもいいの?」

男「何か問題が? 大体俺だって襲うかもしんねーぞ」

エルフ「あなたにだったらかまわないわ」

男「冗談下手糞。さっさと寝ろ」

エルフ「行くわよ」ガチャ

男「おい!」



6 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 06:46:26.42 ID:nKeoxVQjo

男「……」

  「さっさと来なさい」

男「……チッ! 今行く!」



7 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 06:46:58.54 ID:nKeoxVQjo

エルフ「遅いわよ。早く来なさい、奴隷」

男「へっ」

エルフ「その態度は何?」

男「さあ? なんだろうなあ」

エルフ「そんなこと言ってるともっとひどい罰を与えるわよ」

男「例えばあ?」

エルフ「わたしの性欲処理とかね」

男「綺麗な顔でずいぶんお下劣なことを言いやがる。上等だぜ」

エルフ「売女だもの」

男「やっぱり冗談のセンスがねえな」

エルフ「どうもありがとう」

男「ケッ」



8 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 06:48:01.99 ID:nKeoxVQjo

星の見える丘


エルフ「綺麗ねえ」

男「……」

エルフ「あら、無視?」

男「話しかけんな。俺は今、星を見てるんだ」

エルフ「星が好きなのね。意外」

男「牢屋の天井にゃ星空はなかったからな」

エルフ「……」



9 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 06:48:37.29 ID:nKeoxVQjo

男「それに、昔の知り合いが好きだったんだよ」

エルフ「昔の知り合い。あなたの口からよく聞くけど、誰?」

男「……お前にゃ関係ねえ」

エルフ「……。もしかして、あなたのイイヒト、だった?」

男「……」

エルフ「ねえ、教えてよ」

男「さあな」



10 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 06:49:03.44 ID:nKeoxVQjo

エルフ「教えなさい」

男「嫌だ」

エルフ「これは命令よ。主人の命令は絶対」

男「チッ! ……そうだよ」

エルフ「聞こえなかったわ。もう一度言って」

男「その歳でもう耳が遠いのか?」

エルフ「いいから」

男「……あいつは」

エルフ「ええ」

男「あいつは俺の……全てだ」



11 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 06:49:45.47 ID:nKeoxVQjo

エルフ「全て?」

男「今の俺は、あいつと過ごした時間でできてる」

エルフ「……」

男「あいつがいなければ俺はとっくに死んでた。だから全て」

エルフ「……」

男「好きだったんだ」

エルフ「もう一度言って」

男「好きだった。いや今も好きだ」

エルフ「……」



12 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 06:50:13.38 ID:nKeoxVQjo

男「もういいか?」

エルフ「いいえ。もう一つだけ」

男「なんだ?」

エルフ「わたしのことは好き?」

男「ボケたか?」

エルフ「聞かせなさい」

男「嫌いだよクソ女」

エルフ「……そう」



13 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 06:50:44.87 ID:nKeoxVQjo

男「分かったらもう黙っとけ。俺は星を見るのに忙しい」

エルフ「罰を与えるわ」

男「あ?」

エルフ「主人の機嫌を損ねたんだから当然でしょ。わたしは疲れたから帰りはおぶっていきなさい」

男「あ゛?」

エルフ「ふふ」

男「ふざけんじゃねえぞクソ女!」

エルフ「あ、流れ星」

男「聞けよ!」



14 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 06:52:18.54 ID:nKeoxVQjo


エルフ「うーん……」ノビ


男「ったく……」


――あの日と同じ、星の綺麗な夜だった




15 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2012/02/23(木) 06:54:39.99 ID:nKeoxVQjo
これは蛇足かもしれない。それでも続けるのは俺のわがままです

21 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2012/02/23(木) 09:58:24.52 ID:FJKioB/0P
前作plz


24 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2012/02/23(木) 11:36:52.64 ID:QFkAa1LIO
>>21
男「エルフを買っt エルフ「新しい家ー!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329888146/


29 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 21:48:04.12 ID:nKeoxVQjo

翌日


エルフ「テキパキお願いね」

男「なんだこの散らかった部屋は!?」

エルフ「散らかってなかったら片付けてもらう必要ないでしょ?」

男「そうじゃねえだろ! 昨日はもっと片付いてた気がするが!?」

エルフ「ちょっといろいろひっかきまわしてたらね」

男「……昨日俺が嫌がらせしたのをまだ根に持ってるのか?」

エルフ「違うわ。イライラしてたけど」

男「違わねーじゃねえか!」



30 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 21:48:39.92 ID:nKeoxVQjo

男「この性悪女が!」

エルフ「あなたと一緒にしないで」

男「ああん!?」

白髪「朝から騒がしいな。仲がよすぎだろうよ」

男「ん? ……お前か」

エルフ「あら、そっちは終わったの?」

白髪「はいご主人。きちんと綺麗にしておきましたよ」

エルフ「あなたはしっかりしてるわね。それに比べて……」

男「んだよ!?」



31 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 21:49:07.72 ID:nKeoxVQjo

エルフ「はぁ……」

白髪「まあまあご主人。俺もこいつを手伝いますから」

エルフ「本当? 助かるわ」

白髪「はは。ご主人に気に入ってもらえるならなんでもしますよ」

エルフ「あらうれしいこと言うわね」

男「……」ムッ

エルフ「どうしたの?」

男「……何でもねーよ!」

白髪「おやおや」



32 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 21:49:45.77 ID:nKeoxVQjo

エルフ「じゃあ頼んだわね」

 バタン

男「チッ」

白髪「さっさと終わらせて休もう」

男「たりいぜ」

白髪「真面目にやれよ」

男「こんなんにマジになれっかよ」

白髪「ご主人の命令に逆らうのか?」

男「急いで終わらせろとは言われてねえ」

白髪「まあそうだが」



33 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 21:50:17.18 ID:nKeoxVQjo

白髪「お前はなんでそんなにつんけんしてるかね」ゴシゴシ

男「あんなクソ女に使われてると思うとこうもなるさ」フキフキ

白髪「もっとひどい主人なんていくらでもいるぞ」

男「俺はあの女が! 気に入らないんだ!」

白髪「俺は好きだな。彼女」

男「!?」



34 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 21:50:52.48 ID:nKeoxVQjo

男「お前……?」

白髪「ああ見えて優しいし、俺たち奴隷によくしてくれる」

男「ああ、そういうことか」

白髪「おまけに美人だ。頭もいい」

男「……」

白髪「あー、主従の関係じゃなければなー」

男「……なければ?」

白髪「今頃求婚でもして、上手くいきゃこう、親密にだな……」

男「な、なんだよ?」

白髪「……」

男「おい!」

白髪「プッ、はは。必死すぎ」

男「くっ」



35 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 21:51:18.94 ID:nKeoxVQjo

白髪「心配しなくても彼女、お前が一番のお気に入りだよ」

男「何の心配だ」

白髪「あの目を見りゃわかる。お前に注ぐ視線は一味違う」

男「気持ちわりぃこと言うなよ」

白髪「妬けるな。この、この」

男「やめろ!」



36 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 21:52:00.26 ID:nKeoxVQjo

白髪「真面目にもう一度聞くが、彼女のどこが嫌いなんだよ。具体的に」

男「全部」

白髪「お前、具体的って言葉の意味知ってんのか?」

男「……。昔な」

白髪「ん?」

男「王都にいたんだ」

白髪「王都に?」

男「一応爵位もあった」

白髪「貴族かよ。こりゃたまげたな」

男「今じゃこんなんだがな」

白髪「落ちぶれたな」

男「うるせえ」



37 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 21:52:42.65 ID:nKeoxVQjo

男「で、だ。エルフの奴隷を買ったんだな。当時」

白髪「ほう」

男「おおよそ奴隷っぽくはなかったが。まあそれはいい」

白髪「そいつがどうしたんだ?」

男「俺がなんでそいつを買ったか分かるか?」

白髪「奴隷ねえ。自分が楽をするため。貴族の体面。あとはシモの、だな」

男「全部当たり。だが全部外れだ」

白髪「うん?」



38 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 21:53:14.50 ID:nKeoxVQjo

男「俺はきっと」

白髪「……」

男「きっと……倒れそうだったんだ」

白髪「? よく分からん」

男「俺は母殺しでな。俺を生んで母親は死んだ。それで父親には憎まれてた」

白髪「ふうん?」

男「犬がいたんだ」

白髪「いきなりなんだ?」

男「誰にでも懐く犬だ。そいつを飼ってた。俺にも懐いてた。でも死ぬときは父親のところへ行った」

白髪「ふむ」

男「それと同じだ。俺は、肝心なところで、一人だったから」

白髪「……」



39 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 21:53:41.61 ID:nKeoxVQjo

白髪「孤独を埋めるために?」

男「近い。でも違う。俺は、俺に支配できる小さな存在が欲しかったんだ」

白髪「小さな」

男「俺の、ちっぽけな支配欲を満たせるような、同じくちっぽけな存在」

白髪「ははあ」

男「クズだよ」

白髪「矮小だな」

男「……その通りだ」



40 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/23(木) 21:54:26.01 ID:nKeoxVQjo

  「終わったかしらー?」

白髪「もうすぐ片付きます」

  「終わったらこっちに来て。クッキーを焼いてみたから味見してほしいの」

白髪「かしこまりました」

男「……」

白髪「行こうぜ」

男「ああ」




49 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/24(金) 21:49:16.34 ID:LDkT64iro

  「こっちに来てお茶の準備を手伝ってもらえるー?」

白髪「言ってくれれば俺たちがやるのにな。ご主人は変わったお人だよ」

男「……」

白髪「お前が行きな」

男「なんでだ」

白髪「いいから行け。ほら」ドン

男「っ……チッ、わーったよ」



50 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/24(金) 21:49:47.15 ID:LDkT64iro

エルフ「あら」

男「なんだよ」

エルフ「ふふ。いえ、何も。ティーカップを出してもらえる?」

男「……あいよ」

エルフ「~♪」

男「機嫌いいな」

エルフ「そうね」

男「何かあったのか?」

エルフ「何気ない幸せってこと」

男「?」

エルフ「ふふ」

男(変な奴)



51 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/24(金) 21:50:18.40 ID:LDkT64iro

男(ティーカップは食器棚の三段目)

男(右にあるのが主人用、左のが俺たち)

男(普通は一緒にしておくことはないんだろうが、こいつは変わってる)

男(ティーカップの装飾やらも、申し訳程度にしか違わない)

男(金持ちのクソどもはこういうくだらないものに金をかけるのが相場なのにな)



52 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/24(金) 21:51:04.72 ID:LDkT64iro

 カチャ カチャ


男(金持ちのクソども、か)

エルフ「~♪」

男(俺はこいつが嫌いだ。見てると昔の俺を思い出すようで)

男(クズだった俺。そして今の惨めな俺)

男(そう変わりがあるわけじゃねえが……やっぱり昔のことっつーのは取り分けて苦いもんだ)

男(こいつと昔の俺が似ているわけじゃない。だが、思い出す。なんでかね)

男「……チッ」

エルフ「……?」

男「なんでもねえよ」

エルフ「そう?」



53 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/24(金) 21:51:46.83 ID:LDkT64iro

エルフ「ティーカップは持ったわね。じゃあ行きましょうか」ツカツカ

男「……」

エルフ「~♪」

男(……食器棚の下の引き出し)

男(銀のナイフ)

男「……」

男(殺せる)



54 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/24(金) 21:53:21.63 ID:LDkT64iro

エルフ「~♪」

男(あいつはこっちに背を向け、油断しきってる)

男(エルフ。人間よりは長命。だが、たかが十数年分ほど)

男(すげえ力なんかは使えない。おとぎ話だ。頑丈さも人間とそう変わらない)

男(……殺せる)

エルフ「~♪」

男(……。そうだ。いつだってそうだ)

男(お前、いつだってそうやって俺に隙を見せてるんだろうが。わざと!)

エルフ「? どうかした? 早く来なさいよ」

男(どうせ俺たちには殺せない。そう思ってんだろ。たかだか少し大きい程度の村だしな。隠し通せない)

男(そういう余裕も気に食わねえんだよ! このクソ女が!)

男「ケッ……別に」

エルフ「そう?」



55 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/24(金) 21:54:16.42 ID:LDkT64iro

白髪「お、準備はできましたか」

エルフ「お待たせ。それじゃあ一休みしましょうか」

男「……」

白髪「どうした? お前も座れよ」

男「……ああ」

白髪「……俺は、お前の味方だよ」ボソ

男「え……?」

白髪「……」

男「お前……」

エルフ「?」

男(……)

男「いや。別に」

エルフ「そう?」

白髪「ご主人の作ったクッキーはまだですか? こっちは楽しみで楽しみで」

エルフ「あらごめんなさいね。はい。感想はちゃんと聞かせるのよ?」



61 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/25(土) 22:24:57.53 ID:Scu1pnbZo

     ・
     ・
     ・

 ――ザザー……ン

(……ここは?)

 ――サラサラ……

(風……一面の花。そして海。抜けるように青い空……)

(俺は、ここを知っている?)

  『……さい』

(……声? 誰だ?)

  『早く――来なさい』

(お前は……誰だ?)

     ・
     ・
     ・



62 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/25(土) 22:26:01.38 ID:Scu1pnbZo

 チュンチュン……

男「……」

男「夢……」

男(綺麗な、場所だった。この世とは思えないくらい)

男(俺はあそこを知っている……懐かしい場所? 記憶の底の……)

男「……分からねえ、な」

 ガチャ

白髪「おい、起きろ。ご主人がお呼びだ」

男「……おう」



63 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/25(土) 22:26:40.35 ID:Scu1pnbZo

エルフ「お使いを頼むわね」

白髪「はい」

男「ふわぁ……」

白髪「おい」

男「へいへい、すみませんねーっと」

エルフ「あなたには罰が必要ね。お使いが終わったらわたしの部屋に来なさい」

男「うげっ。とうとう性欲処理か?」

エルフ「ふふ。なんでしょうね」

男「すんげぇーい楽しみだ」ケッ

白髪「はは、相変わらず仲がよろしいことで」



64 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/25(土) 22:27:13.13 ID:Scu1pnbZo

白髪「それで、何が入用で?」

エルフ「小麦を数袋。野菜と肉。これは日持ちがするもの。多めにね。それから水とヤギの乳」

男「多いな……」

エルフ「それからお菓子作り用に果物」

男「まだあるのかよ」

エルフ「もっと加える?」

男「やめろよ」

白髪「こいつとふざけ合いたいのは分かりますがね。それに巻き込まれる身にもなってくださいよ」

エルフ「あらごめんなさいね。楽しくて」

男「このクソ女が……」

エルフ「ふふ」



65 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/25(土) 22:27:49.54 ID:Scu1pnbZo

エルフ「それじゃあお願いね」

     ・
     ・
     ・

村の中


白髪「さて。いい天気だな」

男「ああ」

白髪「村の空気もいつも通り。いい日に散策許可をもらったよ」

男「うん?」

白髪「気付いてないのか? ご主人が俺たちを使いにだすのは息抜きの意味もあるんだぞ」

男「あいつが気を利かせてるってのか?」

白髪「多分な」

男「ありえねえよ」

白髪「ご主人は変わったお人なんだよ」

男「それでもありえねえ」

白髪「そうか」



66 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/25(土) 22:28:33.59 ID:Scu1pnbZo

エルフ小商人「――ほいよ、これで全部だ。確かめとけ」

白髪「どうも」

エルフ小商人「あの方にはよろしく言っといてくれよ。長は別にいるとはいえあの方が事実上の村のトップだからな」

白髪「分かった」

     ・
     ・
     ・

男「……気に入らねえな」

白髪「何がだ?」

男「この村じゃ誰もがあいつの機嫌をうかがってる」

白髪「ひねくれてるな。あれは慕われてるって言うんだ」

男「どうだかねえ。だったらわざわざトップが云々なんて言わねえだろ」

白髪「ひねくれてるな」

男「それぐらいじゃなきゃ生きてこれなかったんだよ」

白髪「それでもあれは慕われてるんだよ」

男「なんで言い切れんだ」

白髪「……」

白髪「俺の恋人がそうだったからな」

男「あ?」



67 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/25(土) 22:29:35.85 ID:Scu1pnbZo

白髪「昔の話だ。いい機会だから話しておこうと思う」

男「……?」

白髪「昨日お前の話を聞かせてもらったからな。せっかくだしこっちも知っておいてほしいんだよ。俺のことをな。いいか?」

男「話せよ」

白髪「俺はお前とは反対だ。西方にある村の、いち住民にすぎなかった」

男「へえ」

白髪「当時、俺には恋人がいた。村長の娘。秘密の仲でな。いろいろと苦労はしたが、それはまあどうでもいい」

男「……」

白髪「彼女は次期村長となる男に嫁いでそれを支えることを決められていた。
   だが彼女自身が長の器でな。村民にとても慕われてたんだ」

男「ほう」

白髪「ご主人とよく似ていた。姿が、じゃなくて気品とでもいえばいいのか、そんなものが」

男「気品、ねえ……」

白髪「まあ、そういうわけでだ。俺はご主人の慕われ具合がよく分かるんだよ」



68 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/25(土) 22:30:16.92 ID:Scu1pnbZo

男「……その恋人は今どうしてるんだ?」

白髪「死んだよ」

男「え……?」

白髪「エルフの反乱で、そのときに」

男「……」

白髪「好きだったのにな。あんなに」

男「……」

白髪「……重いな。荷物」

男「……なあ」

 ガサガサ!

男・白髪「!」

兎「……」ピョコ



69 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/25(土) 22:30:44.07 ID:Scu1pnbZo

白髪「兎か。今年は多いらしい」

男「……」

白髪「ちょっと獲ってくか。ご主人もきっと喜ぶ」

男「なあ」

白髪「どうした?」

男「……」

白髪「ん?」

男「なんでも、ない」

白髪「そうか」



70 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/25(土) 22:31:19.57 ID:Scu1pnbZo

夜 エルフの屋敷


 ガチャ

男「入るぜ」

エルフ「……」

男「なんだ、化粧でもしてたのか? 姿見なんか見つめて」

エルフ「ねえ」

男「ん?」

エルフ「わたしって……そんなに変わったかしら?」

男「は?」

エルフ「昔には戻れない。そういうことよね……」

男「何のことだ?」

エルフ「いいえ。何でもないわ」

男「……?」

エルフ「何でも、ないの」



71 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/25(土) 22:32:34.27 ID:Scu1pnbZo

 ――あいつはそうつぶやくと、赤く染まる窓の外に顔を向けた

 ――あるいはこちらから顔をそむけたようとしたのかもしれなかった

 ――その背中に、苦しげな何かを感じ、俺もまた目をそらした

男「……」

 ――その視線が部屋の壁の絵画に引っかかって止まる

男「……」

 ――花に満ちた丘から臨む海と、どこまでも広がる青い空の風景。風の流れに触れられそうなほどに現実味があった

男「……」

 ――日が暮れる



72 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2012/02/25(土) 22:33:25.60 ID:Scu1pnbZo
つづく


73 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2012/02/25(土) 22:33:55.98 ID:fVg6QQ2IO
はよ!!!!


74 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2012/02/25(土) 22:39:32.67 ID:Scu1pnbZo
明日は多めにするってことで手を打ってもらえると助かります


75 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]投稿日:2012/02/25(土) 22:51:36.01 ID:/DIGZ3rb0
男はどっかで気がついているけど認めたくないからあんな感じなんだろうな・・・


76 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]投稿日:2012/02/25(土) 22:54:38.30 ID:VvJeWfWqo
よか


77 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2012/02/26(日) 00:25:39.97 ID:JUFsz9HSo
よかよか


78 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2012/02/26(日) 00:37:31.04 ID:A0oMlzB1o
続編ktkr



79 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2012/02/26(日) 00:59:30.02 ID:4SMkdSA70
乙~
興奮が止まらない・・・ 続きが気になるぜww


80 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]投稿日:2012/02/26(日) 01:42:35.32 ID:1vh2surSO



81 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 17:31:59.42 ID:QPO9Wkwao

     ・
     ・
     ・

 ――ザザー……ン

  『風が気持ちいーねー』

(ああ。そうだな)

  『海もきれい! 広ーい!』

(はは……)

  『お花で首飾り作ってみたよ』

(似合ってるよ)

  『はい。あなたの分』

(ありがとう)

  『ねえねえ』

(ん?)

  『ずっと一緒にいよーね』

(……おう。そうだな)

     ・
     ・
     ・



82 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 17:32:28.71 ID:QPO9Wkwao

 チュンチュン……

男「……また、なんか夢を見たような気がする」

男「……」

男「ふわぁ……」

男(さて、今日もぼちぼちやるか)

男「……?」

男「涙の跡?」ゴシゴシ

男「……どんな夢だったんだか」



83 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 17:33:32.84 ID:QPO9Wkwao

エルフ「出かけるわよ。準備なさい」

白髪「え?」

男「あ?」



92 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:24:10.72 ID:QPO9Wkwao

村の外 街道


エルフ「……」スタスタ

白髪「ご主人、目的地をお聞きしても?」

エルフ「ちょっと遠出よ」

白髪「村の外ですからそりゃそうでしょうけど」

男「言わねえなら俺は帰るぞ」

エルフ「海」

白髪「はい?」

男「……今なんつった?」

エルフ「海よ」

白髪・男「……」



93 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:24:51.48 ID:QPO9Wkwao

白髪「海、ですか?」

男「お前、それどんだけ離れてると思ってんだ?」

エルフ「さあ。どれくらいかしら」

男「お前……!」

白髪「一日二日の距離じゃないですよ?」

エルフ「地図によるとそうらしいわね。でもこの道を真っ直ぐ。迷う心配はないわ」

男「そんな心配してねえよ!」

白髪「どうりで荷物が多いわけだ……」

エルフ「さくさく歩くわよ」

男「おい、待て。待てって!」



94 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:25:55.95 ID:QPO9Wkwao

太陽がだいぶ傾いた頃


エルフ「さくさく歩きなさい」

男「うるせえ。おぶってもらってる奴が文句言うな」

エルフ「白君においてかれてるじゃない」

白髪「代わるかあ?」

男「そうしてもらえると助かる」

エルフ「や」

男「は?」

エルフ「あなたがいいの」

男「……気持ちわりぃこと言うな。いいから降りて自分で歩け」

エルフ「それも、いや」ギュッ

男「お・り・ろ!」

エルフ「い・や!」ギュー!

白髪「やれやれ……」



95 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:26:52.49 ID:QPO9Wkwao

夜 満天の星空の下で


 パチ パチ……

白髪「食事の準備が出来ましたよ」

男「早く来いよクソ女」

エルフ「ありがとうね」

白髪「そこの木で採れた木の実をスープにしてみました」

エルフ「ん。おいしそう」

男「残すなよ」

エルフ「そんな失礼なことしないわ」

男「ならいいが」

エルフ「ふふ。あなたってなんていうか、結構生真面目よね」

男「フン……」



96 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:28:22.43 ID:QPO9Wkwao

エルフ「ご馳走さま」

白髪「片付けは俺たちがしますんで、休んでてください」

エルフ「ありがとう。ちょっと離れるわ」スク

白髪「お前も行ってこい」ヒソヒソ

男「はあ?」

白髪「ここは俺に任せてもらっていいからよ」

男「なんでだよ」

白髪「何でもだ。ほら」ドン

男「っ……またかよっ。チッ!」



97 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:29:27.89 ID:QPO9Wkwao

たき火から離れた暗がり


エルフ「……」

男「お前も大概星が好きだよな」

エルフ「……」

男「おい」

エルフ「あの星みたいに、手の届かない場所ってあるわよね」

男「ん?」

エルフ「叶わない願いも」

男「んん?」

エルフ「何でもないわ」

男「言えよ」

エルフ「え?」

男「お前、いつも俺に何か言いたそうだ。そういうのはウザい。言いたいことがあるならはっきり言え」

エルフ「……」



98 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:30:08.56 ID:QPO9Wkwao

エルフ「好きってね」

男「……?」

エルフ「好きって、残酷。そういうこと」

男「またはぐらかすのか?」

エルフ「仕方ないじゃない」

男「……?」

エルフ「仕方ないじゃない……」

男「……」

男「仕方ない、ね。それは自分の身勝手への言い訳ってやつじゃねえのか?」

エルフ「……そう、かもね。いえ、その通りよ」

男「なら」

エルフ「でも、わたしは待つの。ずっと」

男「……」

エルフ「だから。好きって、残酷なのよ」



99 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:30:45.60 ID:QPO9Wkwao



白髪「……」

白髪「……」クス

白髪「確かに、な」

白髪「……ああ、星がきれいだ」

白髪「あの星のように、届かないものはある。俺にも。そして誰にでも」

白髪「……」

白髪「くそったれだ」ペッ



100 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:31:24.20 ID:QPO9Wkwao

     ・
     ・
     ・

 ――ザザー……ン

  『ずっと一緒だよ』

  『ずっと……』

(……)

     ・
     ・
     ・



101 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:32:13.23 ID:QPO9Wkwao

翌日 夕方 村の中


男(で、結局今朝には引き返し始めて、ついさっき帰宅完了。今は白と分担して言い付かった用事を足してる)

男(あいつは何がしたかったんだか。まあ現実問題海に行くのなんて相当だからこれでいいんだけどよ)

男(海……届かない場所、か)

男「ん?」



白髪「――」

 「――」



男「白のやつ……誰と話してるんだ?」



102 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:32:50.18 ID:QPO9Wkwao

 「では手筈通りに。頼んだぞ――」ザッ

白髪「……ああ」

男「おい」

白髪「ん? ああ、お前か」

男「今のは?」

白髪「長んとこのだ」

男「奴隷か。何の話を?」

白髪「いや。お互いきついな、とかそんなことを」

男「……」

白髪「……」

男「おい」

白髪「行こうぜ。ご主人が待ってる」

男「誤魔化すなよ。何を考えてる」

白髪「……」

男「言えよ」

白髪「先、行くぞ」スタスタ

男「待てよ」

白髪「……」スタスタ

男「……チッ!」



103 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:33:16.83 ID:QPO9Wkwao

屋敷


男「……」ガチャ

エルフ「おかえりなさい」カチャカチャ

男「何してんだ?」

エルフ「あなたたちが出払ってたから、久しぶりに家事をね」

男「手伝う」

エルフ「へえ……自分からなんて珍しいわね。じゃあ食器の整理をお願い」

男「ああ」



104 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:33:59.00 ID:QPO9Wkwao

 カチャカチャ


男「……」

男「……!」

男(銀のナイフ)

男「……。なあ」

エルフ「何?」ゴソゴソ

男「俺はあんたに昔のことはそれなりに話したよな」

エルフ「少しだけね」

男「だが俺はあんたのことを、実はよく知らない」

エルフ「……」

男「聞いていいか。あんたのこと」

エルフ「……どういう風の吹きまわし?」

男「自分でもわかんねえ」

エルフ「そう……」



105 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:34:31.63 ID:QPO9Wkwao

エルフ「……」

男「言いたくないか?」

エルフ「それは」

男「無理にとは言わない。だが、お前も言いたいんじゃねえかと思ってな」

エルフ「……」

男「……」

エルフ「……そうね。思えば、あまりにも虫がよすぎるのかも。甘えが過ぎているのかも」

男「……」

エルフ「……」スー ハー

男「……」



106 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:36:38.14 ID:QPO9Wkwao

 ――夕日が窓から差し込んでいた

 ――それを背後から浴び、一度あいつは目を閉じた

 ――覚悟のための一拍。空白を置いて、まぶたを開く

 ――透明な視線が俺に触れた

 ――俺の知っている少女と、よく似た眼差しだった

エルフ「わたしは――」


 ドバタン! ザザザ!


男「!?」



107 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:37:29.71 ID:QPO9Wkwao

  「抵抗はするな! ゆっくりとその場に膝をつけ!」

エルフ「っ……!」

男「誰だ!」サッ

  「……同胞か。お前の味方だ」

男(人間……? 奴隷か?)

男「どうやってここまで来た?」

「俺が鍵を開けた」

男「白……?」

白髪「……」

男「なんで……いや、何が!?」

白髪「これは俺たちの逆襲だよ」

男「は?」

白髪「小さな小さな、しっぺ返しだ」

男「何を言って……」

白髪「なあ。俺も思うんだよ」



108 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]投稿日:2012/02/26(日) 21:38:05.68 ID:QPO9Wkwao


「好きって、残酷だよな」





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