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許嫁「これからよろしくお願いしますね?」

許嫁「これからよろしくお願いしますね?」

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:19:52.92 ID:w7GtgaGo0
男「そう、ですね……」

許嫁「あの、もしかしてこの婚約、本当はしたくありませんでしたか……?」

男「あっ、そんなわけでは……」アセアセ

許嫁「ふふっ、いいですよ。私だっていやでしたから。 ……名前を知るまでは……」ボソッ

男「えっ?」

許嫁「なんでもないですよ。それではいきましょ?」

男「わかりました」

男「……(唐突すぎるなぁ)」スタスタ


元スレ
許嫁「これからよろしくお願いしますね?」



4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:21:04.68 ID:w7GtgaGo0
―――回想

父「お前に今日は報告があるぞ!」ガハハ

男「なんだよ親父……」

父「お前になんと許嫁ができた!!」

男「はぁっ!?何いって……」

父「おっと、冗談じゃないぞ?……それに相手は美人だし……おまえもよくs」

男「冗談じゃねぇよ!何勝手に……っ」

父「んま、あってみればわかるからな」

男「……」


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:21:33.55 ID:w7GtgaGo0
―――8月2日現在・新居前

男「このマンションですかね?」

許嫁「はい、072号室みたいですけど……」

男「えっ?」

許嫁「ですから072号室みたいですけど」

男「ああ、そう……(オナニーしらないのかな?やっぱりお嬢様だし……)」

許嫁「どうしました?いきましょ?」

男「あ、はい」


7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:22:08.37 ID:w7GtgaGo0
―――072号室前

男「……ここか」

許嫁「あっ、鍵出しますね」ゴソゴソ

男(……美人だけどなぁ。花嫁修業とかもしてるらしいけど……俺なんかと巡り合っちまうなんてな……)

許嫁「……考え事ですか?」


男「えっ!?……ああごめん」

許嫁「……鍵あけますね?」

ガチャ


許嫁「!?…おぉ!すごいですね!広いです……」テクテク

男「…うん、広いね」

許嫁「あの……」

男「ん?……ああ、もうすぐ宅配業者くるはずだから外いってくる!」タッタッタ

許嫁「あっ……いっちゃった」シュン


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:22:47.29 ID:w7GtgaGo0
許嫁「……」

許嫁「はぁ、せっかく会うことができたのに、覚えてないんですものね」

許嫁「昔の事、覚えててほしかったのにぁ……あの約束も……」

許嫁「……とりあえず少し物を整理しておきましょうか」ガサゴソ

許嫁「あっ、忘れるところでしたね……この星の髪飾り……壊れちゃったけど……」ギュ

許嫁「……あなたに気づいてもらえなくても……これからも、ずっと大事にしますからね?」


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:22:51.30 ID:UEPB05bi0
なぜ俺には可愛い許婚がいないんだ


10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:23:34.72 ID:YsM2p+tU0
なんというテンプレ展開


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:23:54.08 ID:w7GtgaGo0
―――外

ヒュウウウ

男「さむっ!」ブルブル

男「……それにしてもさっきは焦って出てきちゃったけどよかったかなぁ」

男「絶対1時間はこないよな……」

男「はぁ、親父も親父だよ。今時政略結婚なんてしないよ……」

男「許嫁さんには悪いけどなぁ……でも我慢はしないほうがいいし……」

男「はぁ……」

ヒュウウウ


12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:24:16.72 ID:w7GtgaGo0
―――30分後

ブロロロロ

男「おっ、きたか。思ったより早かったな」

ガチャ バタン

宅配業者「こんにちはー。えっと……男さんですね?」

男「はい、ではお願いします」

宅配業者「ういっす!おいお前ら!運ぶぞ!」

<ウーイ

ガシャン ガシャン

男「では、こちらへ」

スタスタスタ


13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:24:38.63 ID:w7GtgaGo0
ガチャ

男「許嫁さん、業者さんが来ましたよ」

許嫁「は、はい!わかりました、今いきます」タッタッタッタ

タッタッタ

宅配業者「!」

許嫁「あ、あの、よろしくお願いしますね?」ニコ

宅配業者「!?……はい!!」

<オラー サッサトイレロー

<ウイッス!!

男「あはは……凄いやる気ですねぇ……」

許嫁「はい」


14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:24:59.96 ID:w7GtgaGo0
―――その後

男「ありがとうございましたー」

許嫁「ご苦労様ですっ」

宅配業者「いえいえー、それにしても綺麗なご婦人ですねー。羨ましいですよ」チラッ

男「!?……あはは……」アセアセ

許嫁「?」

宅配業者「それでは失礼します」ガタッ

ブロロロロ

男「……行ったみたいですね」

許嫁「婦人って言われましたよね、嬉しいです」

男「……大人っぽいしな」ボソッ

許嫁「はい?」

男「あっ、なんでもないよ。戻ろう」

許嫁「? わかりました」

スタスタスタ



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:25:24.10 ID:w7GtgaGo0
ガチャ

スタスタスタ

男「ふぅ、何か疲れたなぁ……許嫁さんもそうですよね?」

許嫁「いえ、私は楽しかったです」ニコ

男「っ……」ドキッ

男(時折見せるこの笑顔が辛い……何で俺なんかにこんな顔を……)

許嫁「あの、大丈夫ですか?」オロオロ

男「あ、ああ。……それより荷物取り出そう」

男「……ふっ」

ドシィ

男「これ結構重いな……何入ってるんですか?」

許嫁「あっ!いえ、それは私がやるのでいいですから!ほかのやってくれますか?」アセアセ

男「えっと……はい」

スタスタスタ


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:26:16.93 ID:w7GtgaGo0
ドシッ

男「ふぅ……(それにしても何はいってるんだ?)」チラッ

男「!?―――っ」マッカッカ

男(えー……下着ってあんな重いのかよっ!ってかあれだけ入ってたらそうか)

男(……それにあんな派手なのもあるし)チラッ

許嫁「えっと……」チラッ

許嫁「わっ!……見ないでくださいっ!」バサァ

男「あ」

眼下にたくさんのブラ、ショーツが広がった。
まずい……。

許嫁「キャー!……うえーん!」ガサガサ

必死に下着を集めている。

っと、俺は……手伝わないほうが良いよな……。
許嫁さんには悪いからトイレにでもこもっていよう。

男「あの……トイレいってきますっ!」

許嫁「はっ、はやくいってください!!」ガサガサ


19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:26:56.48 ID:w7GtgaGo0
タッタッタ

ガチャ

男「あぁ、やっちまった……まだ初日なのになぁ……」

男「…………」

許嫁「すみませんっ!終わりましたから出てきてもいいですよー?」

男「はい」ガチャ

よかった、思ってたより機嫌は悪くないみたいだな、というか怒ってないのかな?
まぁ、もし気を損ねられたら親父にも悪いし……。
ってそうだ!親父!あいつに一度電話しなきゃないけないな。

男「あの……すみません。粗相を起こしちゃって……」

許嫁「いえ、気にしてませんからね?大丈夫ですから……」

男「本当すみません。……ところで親父…父親に電話掛けたいので外行ってきます」

許嫁「はい、それでは私を父と母へ連絡を……」

スタスタスタ

ガチャ バタン

男「ふぅ、いきなり同棲しろなんてな……許嫁さんに悪いよ」


22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:27:36.67 ID:w7GtgaGo0
男「とりあえず電話だ」ピッ

プルルルル

ピッ

男「ああ親父?今平気か?」

父『おお男!どうだ?新婚生活は!』ニヤニヤ

電話越しでもわかるくらい嬉しそうだな……絶対ニヤニヤしてるよ。

男「ああ、楽しいよ。……それにしても詳しく教えてくれないか?」

父『あー?何が?』

男「この結婚についてだよ」

父『あー、結婚?いや、もう細かく話しただろ?別にいまさら言うことなんて……』

男「政略結婚なんていまどきしねーだろ。それに許嫁さんは環境に適応するの早すぎじゃねえのか?」

父『いんや、今でもするところはするんだよ。 ……適応って…許嫁さんは花嫁修業がんばったんだから当たり前だろ』

男「はぁ……わかったよ。何も言わないんだろうしな。 じゃあな」

父『おう』ピ゚ッ

男「……何もわからなかったな」


24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:29:00.10 ID:w7GtgaGo0
ガチャ バタン

男「終わりましたよ」

スタスタ

許嫁「お帰りなさい。……と、言うのも微妙なところですね」クスクス

男「ああ、ははは……」

………………………
…………………
……………
………


許嫁「大分片付きましたし、そろそろご飯にしましょうか?」

男「ああ、お願いします……」

許嫁「はい、それでは作って参りますね」スタスタ

男「……気まずい」


25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:29:47.06 ID:w7GtgaGo0
―――夕食前

許嫁「できましたのでダイニングルームへどうぞ」

男「はい」

スタスタ

許嫁「それでは座ってくださいね」

男「! ……あの、さ。これって全部作ったんだよね?」

許嫁「はい?…そうですけど」ストン

男「あ、ああ、ならいいんだけど」ストン

素直に感嘆した。短時間でここまでやれるのは凄い、やはりプロは違う。

ところでテーブルの上には豪勢な料理が所狭しと並んでいる。
誇張ではなく本当にだ。

許嫁「……食べましょうか?」

男「あ、はい。……いただきます」

許嫁「いただきますっ」


29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:31:05.91 ID:w7GtgaGo0
男「……」

どれからとって良いか迷うなぁ……。

許嫁「……食べないんですか?」

男「ああっ、ごめん! 見蕩れてて、さ」

許嫁「……そ、そうですか」

男「それじゃこれを」カチャカチャ

恐る恐る皿に料理を入れる。

許嫁「……」チラッ

男「……パクッ」モグモグ

男「美味しい」

許嫁「! 本当ですか?嬉しいですっ!」ニコニコ

男「はははっ……」モグモグ

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:32:13.69 ID:w7GtgaGo0
男「……ふぅ」

許嫁「それにしても凄いですね。全部食べきるなんて……」

男「へっ!?……駄目だったんですか……?」

許嫁「いえ、違いますよ。本当に男の人ってあんなに食べれるんですね」

男「あ、いや……。今日は少しがんばったかなぁ」

許嫁「えっ!ご、ごめんなさい!気をつけます!」アセアセ

男「いや気にしなくて良いよ。ありがとう」

許嫁「はい、えっと……片付けてきます」スタッ

男「あ、俺も手伝いますよ?」

許嫁「ふふっ、私に任せてくださいね?」ニコ

男「あ、はい……」


34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:33:13.64 ID:w7GtgaGo0
TV「ワーワー ウェヒヒヒヒ」

男「ははは」

男「……(結構暇だなぁ。風呂もまだだし……手伝わせてももらえないしな)」

男(ヒモってこんな感じなのかな……)

男「…………」


許嫁「男さん、お風呂いいですよー?」

男「ああ、わかりました」


35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:33:57.83 ID:w7GtgaGo0
その後は許嫁さんが風呂に乱入してくるなんて展開はなかったがタオルとか持ってきてないことに気づいた。
しかし確認してみるとおいてあってちょっと驚いた。

ガララ

男「あがりましたー」スタスタ

許嫁「はい、湯加減はいかがでしたか?」

男「ああ、よかったですよ。 それにしてもありがとうございます、下着とか……」

許嫁「あっ、はい……」モゾモゾ

男「それにしてもすみません。俺なんかが先に入っちゃって」

許嫁「いえっ!大黒柱である男さんには先に入って頂かないと……」

男「っ!……はい」

許嫁「あっ……す、すみません。嫌でしたよね……?」

男「いえ、そんなことはないです……」アセアセ

許嫁「……私、お風呂行ってきますっ」スタスタスタ


男「やっぱり気まずい……」


36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:34:22.05 ID:w7GtgaGo0
―――就寝前

許嫁「おやすみなさい、男さん」

男「ああ、おやすみ……」ドキドキ

宅配業者が大きいベッド運んでると思ったらやっぱりこれだもんなー。
許嫁さん一人が寝るって訳じゃなかったし。

許嫁「……すぅ…すぅ……」ギュ

男「……(寝るの早くね?)」チラッ

男「っ!」

可愛い。
端麗な顔立ちだと思ったら幼い面影を残してて……。

あれ……?何握ってるんだろう。

男「……(気にしなくて良いか……それにしても明日からまた仕事なのに寝れないかもしれないな)」


37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:35:18.90 ID:w7GtgaGo0
―――朝

許嫁「男さん?朝ですから起きてください。今日会社あるって聞きましたけど……」

男「えっ!今何時!?」ガサッ

許嫁「えっと、7時40分くらいですね」

男「ほっ……まだ少し大丈夫かな? それにしても寝てたんだ……」

許嫁「はい、それはもうぐっすりと」ニコ

男「あはは……」

許嫁「あの、男さんってどんな仕事してるんですか?」

男「ああ、普通の会社だよ」

許嫁「そうですか」

男「親には悪いけどな」ハハハ

許嫁「そんなことないですよ?」

許嫁「……っと忘れるところでした。朝ごはん作りましたのでどうぞ。朝は軽めのものですが……」

男「ああ、気遣ってくれてありがとう」

許嫁「いえ」


38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:36:00.26 ID:w7GtgaGo0
男「……それではいってきます」

許嫁「いってらっしゃい」ニコ

男「!……」ニヤニヤ

ガチャ

バタン

男「……ニヤニヤしてたのばれたかな。……でもなんか新鮮」スタスタ

男「そういえば許嫁さんにも慣れたなぁ……」スタスタ


40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:36:52.24 ID:w7GtgaGo0
―――会社

同僚「おう!男!お前結婚したらしいじゃん!」

男「ははは、まだしてないって……。それにしても一昨日から一度も連絡なかったよな」

同僚「ああ、お前に悪いと思ってな」ハハハ

男「まあ、ありがとな」

同僚「いいってもんよ!」

チーフ「男くん、おはよう。……とりあえず今後一か月分の予定表作ってくれるか?まだ作ってなくて」

男「ああ、わかりました。……それとほかに急ぎのありますか?」

チーフ「ああ。…あの現場の案件、さっききたんだけどね」スッ

男「はい」スッ

チーフ「そのUSBみればわかると思うけど問題箇所があるみたいだから確認よろしくね」

男「はい」


41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:37:15.87 ID:w7GtgaGo0
―――仕事中

男「……」カタカタカタカタカタ

男「……」カタカタカタカタカタ

男「……ふぅ」

同僚「おう、お疲れさん。コーヒー飲め」ポイッ

男「ありがとな」

同僚「それにしてもお前仕事速いよなぁ、クライアントとの打ち合わせもあるのによくやれるよなー」

男「お前も十分早いじゃないか」

同僚「はは、そういうのは拙速っていうんだよ」

男「それじゃ駄目だろっ!」

ハハハ


44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:37:40.38 ID:w7GtgaGo0
―――17:00

男「ご苦労様」

同僚女「はい、それでは」スタスタ

後輩「失礼します」スタスタ

男「……っと」ガタッ

同僚「…男、駅まで一緒に行こうぜ」

男「ああ」


45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:38:24.49 ID:w7GtgaGo0
スタスタ

同僚「それにしてもいいよなー俺らの会社」

男「なんで?」

同僚「だって定時で帰れるじゃん、会社もブラックじゃないし」

男「まぁそうだな」

同僚「だろだろ?」


46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:39:13.41 ID:w7GtgaGo0
プルルル

同僚「お前か?」

男「ああ」スッ

男「!」

同僚「どうした?」

男「あ、なんでもないよ」

同僚「……嫁さん?」

男「へっ!?」ビクッ

男「……ってまだ結婚してないっていってるだろ」

同僚「やっぱりそうか」

男「嵌めやがって……」


47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:39:47.45 ID:w7GtgaGo0
同僚「怒るなって、それより早く帰らないといけないんじゃないか?」

男「ああ」

同僚「お前なんか気だるそうな感じだな」

男「そうか?」

同僚「……確かお前許嫁だっていってたっけ?あまり邪険に扱うなよ?」

男「……そんなんじゃないって」

同僚「ま、わかったけどさ」

スタスタスタ


48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:40:03.18 ID:w7GtgaGo0
同僚「俺あっちだから、それじゃまた明日な」ノシ

男「おう」ノシ


49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:40:26.34 ID:w7GtgaGo0
―――駅前

男(許嫁さん、駅前で待ってるっていったけど……待たせないようにしたいけど……)

改札「ピッ」

スタスタスタ

許嫁「男さんっ!」

男「あっ……」

男「待っててなくてもよかったんですよ?」

許嫁「えっと……迷惑でしたか?」ウルウル

男「へっ!?……違いますよ、手間掛けてもらいたくないだけですから……」

許嫁「よかった……」ホッ

許嫁「……あの、お疲れのところ悪いんですがお買い物手伝ってくれませんか?」

男「ああ、別にいいよ」

許嫁「すみません……」


50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:41:31.25 ID:w7GtgaGo0
―――すーぱー

許嫁「これとこれ……あっ!これも!」ガサゴソ

男「……(ついていけない)」スタスタ

男「あのさ、酒みてきていい?」

許嫁「はい、いいですけど……あまりもってこないように……ですよ?」

男「はい」



52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:42:21.44 ID:w7GtgaGo0
―――酒コーナー

男「うーん、最近飲んでないからなぁ。地酒とかもいいな……。まぁチューハイかな」ゴソッ

男「許嫁さんも飲めるかな……」

男「ごめん、少し遅くなって」ゴソッ

許嫁「…男さん、そんなに買うんですか?」

男「ああ、できれば許嫁さんとも飲みたいなって思ったんですけど……」

許嫁「あっ、そうなんですか?わざわざありがとうございます」

男「……許嫁さん、お酒飲めますか?……わからなかったからチューハイもってきましたけど」

許嫁「はい、上戸というわけでもありませんが好きですよ」

男「それはよかったです」


54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:43:24.43 ID:w7GtgaGo0
ガチャ

男「ただいまー」

許嫁「ただいま」

バタン

許嫁「男さん、今からご飯の準備に入るのでお風呂へどうぞ」

男「あれ、もういいんですか?」

許嫁「はい、セットしておきましたから」

男「ありがとう、それじゃお先するよ」

許嫁「体休めてゆっくりしてきてくださいね」ニコ

男「うん」

スタスタスタ

男「今日は下着とか忘れないようにしないとな」ガサゴソ


55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:43:46.65 ID:w7GtgaGo0
男「……ふぅ、それにしても何だかんだで許嫁さんとも楽に話せるようになったなぁ」

男「でも、一度話し合ってみないとな。……今後のこと」

男「……あがるか」ザバァ

ガラララ

男「あがりましたよー」

許嫁「はい、夕食も準備もできましたから来てくださーい!」

スタスタスタ


56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:44:13.10 ID:d7T7NwWL0
ぬるぽ


58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:45:06.54 ID:w7GtgaGo0
男「……おお、今日も美味しそうですね」

許嫁「ありがとうございます、それでは食べましょうか?」

男「うん」ストン

男・許嫁「「いただきます」」

男「……パクリ……」ゴクン

男「うん、やっぱり美味しいですね」ニコ

許嫁「それはよかったです」ニコ

男「俺煮付け好きなんですよね。それに……この味母さんのに味付けにてるし」パクパク

許嫁「!嬉しいですねっ」


61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:46:00.63 ID:w7GtgaGo0
―――食後

許嫁「あの、肴用意しましたけど飲みますか?」

男「え?ああ、ありがとう、許嫁さんも飲みますか?」

許嫁「はい、頂きます」

男「……それじゃ氷結とかですか?」

許嫁「あ、それでいいですよ?」

男「はい」

男「それじゃ、乾杯ですか?」

許嫁「はい、乾杯です」ニコ

男「それじゃ」カシュ

許嫁「ふっ!」カシュ

男「……ゴク……ゴク……ぷはっ」

許嫁「……ンク……ふぅ」


64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:47:48.06 ID:w7GtgaGo0

男「それにしてもこの肴美味しいですね、ベーコンときのこ炒め」

許嫁「ありがとうございます、でも買ってきたやつですけどチーザもいいですよ?」

男「うん」ゴクゴク

許嫁「……男さん、私……邪魔だったりしますか?」

男「突然なんですか?」

許嫁「いえ、少し気になったので……」

男「ははは。……最初は邪険に扱っちゃって悪かったよ」ゴクゴク

男「でも、生活してみて2日目だけどもう十分慣れたよ?」

許嫁「えへへ、それは嬉しいですね」ニコ


65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:48:14.67 ID:w7GtgaGo0
>>56 ガッ

許嫁「ゴクッ…………はふぅ、美味しかったです」

男「ん?…もう終わりですか?」

許嫁「はい、明日起きれなくなるので……」

男「それじゃ俺も終わりにしようかな」ゴクゴク

許嫁「それがいいです」


66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:48:51.65 ID:w7GtgaGo0
―――就寝前

男「それじゃ、おやすみ」ドキドキ

許嫁「ひあい!」テレテレ

男「あっ、大丈夫ですか……?(ちょっと可愛い)」

許嫁「は、はい。大丈夫です、おやすみなさい……っ」モゾ

男「はい」ドキドキ

男「……(あまりドキドキは取れないな……。でも今日はぐっすりねむれ……)」


67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:49:17.87 ID:w7GtgaGo0
―――数日の時が流れ8月7日

男「おはよう」

許嫁「おはようございます、今日は早いですね?」

男「うん、昨日やり残したことがあってさ、早く出勤しないと」

許嫁「そうなんですか」

男「うん ……ああ、そうだ、許嫁さん」

許嫁「何ですか?」

男「えっと、今後のこと、少し話したいんだけど……まぁ今日じゃなくていいんだけどさ」

許嫁「!……わかりました」

男「……それじゃ行ってくるよ」

許嫁「……」

男「どうしたの?」

許嫁「…………えっ?ああ、すみません」

許嫁「あっ、サンドイッチとお弁当持って行ってください、今持ってきますので……」トタトタ


68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:49:43.77 ID:w7GtgaGo0
タッタッタ

許嫁「どうぞ」スッ

男「ありがとう、それじゃいってきます」

許嫁「いってらっしゃい」

ガチャ バタン


許嫁「話し合い……ですか」


69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:51:35.43 ID:w7GtgaGo0
―――17:00

男「ふぅ……終わった終わった。……さて、帰るか」スタ

同僚「おーい男、一緒に帰ろうぜ?」

男「ああ」

同僚「なぁ少しカラオケいかね?」

男「ちょっとまってくれ……少し連絡するから」

同僚「ああ」

テロリン

男「たぶんいいだろ。……それにしてもカラオケは久しぶりだな」


70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:51:55.18 ID:w7GtgaGo0
―――20:00

男「うーん」

同僚「おうどうしたwwwww?」

男「悪い、今日はもう帰るわ」

同僚「おう、俺も十分楽しんだし早く嫁さんに会いに行って来い」

男「ありがとうな」

スタスタスタ

男「……もう夕食食べたかな?」

スタスタスタ


71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:52:43.42 ID:w7GtgaGo0

ブルルルル

男「ん?電話か?」

許嫁『もしもし、男さんですか?』

男「ああ、それにしても今日は夕食食べれたくてごめん」

許嫁『いえ、大丈夫です。……少し、来てほしいところがあるんですが』

男「何ですか?」

許嫁『あなたの実家の近くの……丘に来てください』

男「丘?……ああ、雑木林抜けたところですか?」

許嫁『はい』

男「でもなんでそんなところ……」

許嫁『……』ブツッ

男「切れた……」

男「許嫁さんが呼び出すなんて……」

男「気にしないほうがいいかな……それより夜も遅くなってきたし早く行かないと」


72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:52:46.87 ID:fuIzv9qJ0
許嫁「いいですよ。早く帰ってきて下さいね」

男「ああ、わかったよ」

許嫁「ちくわ」

男「え?」

許嫁「ちくわちくわちくわちくわちくわちくわちくわちくわ」


73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:52:58.93 ID:w7GtgaGo0
―――駅前

男「何か久しぶりに実家周辺に来た気がする」

男「……というか何で許嫁さんがあそこしってるんだろ……」

男「とりあえずあそこが近道だった気が……」

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:56:46.44 ID:SOzjosGNO
この速さは素晴らしい
内容はそこそこだけど


81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 11:59:34.29 ID:w7GtgaGo0
―――雑木林

タッタッタッタ

男「ここだ、この道だ(懐かしいな。……あの頃は毎日ここに来てたよな……)」

男「……(っ!……あれ、何か思い出せそうな……?)」

男「っと、気にしないでとりあえず許嫁さんに会いに行かなきゃな」

タッタッタッタ

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:00:58.18 ID:yHHy9MXd0
許嫁なんて名前を親につけられてもし許嫁ができなかったらどうするつもりだったんだろう

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:09:02.92 ID:w7GtgaGo0
―――思い出の丘

許嫁「……」

そこに彼女はいた。
無言で空を眺めている。

言いたいことはたくさんあった。どうして呼んだのか、何を告白するのか、不安でしかたなかった。
しかし万感交到り言いたいことはどれも喉の奥でとまった。

男「……」

そのまま彼女に見入るだけでは恥ずかしく、彼女の視線の先を見据える。

男「……!」

俺は久しぶりに見る、俗界を離れた景色に惚けてしまった。

すると、漫ろに自分もその天球から目を離せなくなっていた。

星たちが燃え、光を放っている。
ただ聞くだけではその本質を理解できない星たちの使命、生き様。


94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:10:13.13 ID:w7GtgaGo0
満点の星空の下、二人は佇み、ただただ空を眺めていた。

男「……(そういや今日は旧暦の七夕だったっけ。天の川、夏の大三角かぁ……)」

男「……(あれ……?何か……)」

許嫁「……」

そこで静寂を打ち切ったのは彼女だった。

許嫁「男さん……?星、綺麗ですよね」

横目でそっと彼女を見やる。
彼女は小さく微笑んでいる。だけど、なにか虚しさを感じる。

男「ああ……」

どうしてここに呼んだのか、考えることすら忘れていた。


95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:10:48.87 ID:w7GtgaGo0
ふと、視線を瞳へと向ける。

許嫁「……?」

その瞳をみて、ドキッとした。
その瞳をみたとき、どこか儚げで懐かしいものを呼び起こすような、そんな気がしたからだ。
でも、その最奥にはそんな物を一切感じさせない強い何かが見えた。

男「……あれ?」

そして、同時に俺は思い出していた。
昔―――自分がまだ小学生のころに同じ瞳をみたことを。


96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:12:04.05 ID:w7GtgaGo0
―――回想

俺は小学2年のころよく星を見に、小高い丘に来ていた。
夜、星を見るために。

天体観測は自他共に認めることができるとても良い趣味だと思う。

が、星をみるきっかけになったのは一年の夏、親が買った天体望遠鏡だ。
馬鹿でかい、十万もするような望遠鏡。

最初は仕方なく見てやろうと思った。いつもどおりすぐ飽きるだろうから。

しかし、星星の吸い込まれるような輝きに俺は惹かれた。
1年の頃は戌の刻、ずっと望遠鏡で星を眺めていた。


98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:12:36.39 ID:w7GtgaGo0
しかし2年の夏、3時間では飽き足らず、もっと見ていたい!と、我侭を親に言った。

するとこんな言葉が返ってきた。
「近くにある丘にいってごらん。肉眼でも……望遠鏡がなくても綺麗に見えるから」

思っていた言葉とはかけ離れていて、少し苛立ちを感じた。
でも、行ってみる価値はありそう。そんな気になって夜、丘を目指して歩いた。


99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:13:12.24 ID:w7GtgaGo0
肌寒い夏の夜。風が体を纏う。
だが、子供は風の子という言葉がある。
寒さは感じなかった。

男「はぁ……はぁ……」テクテク

丘への道というのは薄暗い、長い長い雑木林だった。
自分は物怖じしない、そう思っていたがやはり怖い。
普通親同伴だろう……。心の中で親を責めた。

そして戻りたいという気持ち、綺麗な星を見てみたいという気持ちが入り乱れ葛藤が起きた。


100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:14:02.72 ID:w7GtgaGo0
葛藤の末、勝ったのは星を見たい気持ちだった。
家で見ていたよりも綺麗な星が見れる。……想像するだけでも口が綻ぶんだ。我慢くらいはできる。

スタスタスタ


スウウウウウ

景色が広がった。

男「……」ゴクッ

思わず息を呑んだ。

目の前には何もない、見ることができるのは上、空だけだ。

空を見上げる。
驚嘆し、腰を抜かしてしまった。

星が眼前で荒れ狂っていた。
望遠鏡で見た景色とはまったく違う、夢を見ているような錯覚に陥った。


男「(東京の、都心で見ることができるんだ……この澄んだ空を)」
子供ながらにそんなことを思いながら、心の中でここを教えてくれた親に感謝した。

その後、息をするのも忘れ、ただ空を眺めていた。

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:15:16.11 ID:w7GtgaGo0

それからというもの、俺は週の半分はそこに向かった。
流石に雨が降った日は見にいかなかったが……。


104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:15:47.51 ID:w7GtgaGo0
ある日、いつものように丘へ行った。
すると、先客がいるではないか。

自分より一回りほど小さい女の子のようだった。
話しかけるのは気恥ずかしかったから俺はそそくさと帰ろうとした。

しかし、俺の気配に気づいたようで彼女はこちらを向く。
彼女は吃驚したようだった。
状況を確認するため少し考えて、その後笑顔で一礼された。

小さいのに礼儀がなってるな と、関心しながらこちらも一礼をする。


106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:16:20.83 ID:w7GtgaGo0
男「……」

?「……」

何もしゃべらないのも気まずく、話を切り出す。

男「こんにちは!……えっと、君も星を見に来たの?」

?「は、はいっ!」

ひどくうろたえている。
顔がほんのり朱色に染まっていくのがわかる。

男「ねぇ、いっしょに見ない?」

?「え……?」

男「二人でみればきっともっと楽しくみれるよ!だから見よ!」ニコ

?「わ、わかりました……」


107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:17:05.50 ID:w7GtgaGo0
俺は彼女の隣に座り、空を眺めながら言った。

男「ねぇ、あれ何かしってる?」

?「えっと……」

男「んーとね、あれがデネブ!そしてその右にあるのがアルタイル!それで上にあるのがベガだよ!」

指差しながらいった夏の大三角。

?「……デネブ…アルタイル…ベガ……?」

彼女は指を掲げ、覚えるように口ずさみながら俺に確認する。

男「うん!夏の大三角なんだ!」ニコ

?「そうなんだ……」


109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:18:01.80 ID:w7GtgaGo0
彼女はもう一度天を見上げる。

男「それでねー。七夕のひこ星、おりひめってわかる?」

?「はい……」

男「さっきいったあれ!ベガがおりひめぼし、アルタイルがひこ星なんだってー。二人は一年に一度しか会えないみたいだけど……」

?「かなしいですね……」

男「うん。……でも会うことができるんだから二人はうれしいと思うよ!」

?「私は……」

男「うん?」

?「お兄ちゃんが……天国にいって……だから会えないから……」シュン

今にも泣きそうだ。何か言葉を……。

―――思い切って口に出した。


111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:18:29.67 ID:w7GtgaGo0
男「ねえ、悲しいんだったらさ!僕が君のお兄ちゃんになるよ!」ニコ

?「え……?」

男「僕が、君のお兄ちゃんの代わりになって毎日会いにいくよ!」

?「ほんと……?」

男「うん!毎日ここにいるからいつでもおいでよ!」ニコ

?「うんっ!」ニコ



それから俺は毎日丘に向かった。
勿論星を見ることも楽しみだったということもある。
が、それ以上に彼女―――自分にとっての妹のようなこの子と話をするのがとても楽しかったから。

それから一月がたった。


112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:19:00.61 ID:w7GtgaGo0
―――8月7日

いつものように嬉々として丘へと向かった。
今日はあの子にこの髪飾りをプレゼントするんだ、と。
しかし、空気がどんよりして何か胸騒ぎがした。

丘へ到着。
彼女はいつものように星を眺めていた。

さっき感じた胸騒ぎは杞憂だったと思い、ほっと一息する。

?「……」チラッ

?「……男くん」

目が合った。
何か物憂げで、儚げで守ってあげたいような瞳だった。

男「んー?」

?「……聞いてほしくないけど、聞いてほしいです……」

空気が張り詰めた。
今から何をいうかわからなかったが、動悸で冷や汗が出てくる。


114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:19:58.28 ID:w7GtgaGo0
男「……何?」

?「私、もうここにいれないかもしれないです」

男「え?」

?「お父さんとお母さんが……外国にいくって……だから着いてきなさいって言われて……」

男「そう、なんだ」

?「本当はいきたくないけど……遠くだから、会えないかもしれないから……」

男「……いいよ。やくそくは守れないけど……お父さんたちは大事な『家族』なんだよ!」

?「違うよ!男くんは……私のお兄ちゃんだよ?だから同じ『家族』だよ……?」

男「……ごめんね?でも、でも!天の川……二人は会えるんだよ?だから僕たちも絶対会えるからさ!」ニコ

?「……うぐっ……は、い……ぐすっ……」


115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:20:52.59 ID:w7GtgaGo0
男「……そうだ!……これ、星のかみかざりなんだけど……持っててよ!僕たち二人、忘れないようにっ……」サッ

?「……はいっ……ひっく……うう……」スッ

男「でも、さ……わすれないって自信があるからいうけど……もし会っても自分から名乗らないことにしようよ」

?「どうして、です、かぁ……?」グスッ

男「忘れてた方には取っておきのバツを与えちゃうんだよ!」

?「……なんですかそれ……えへへ……」

男「心配しなくても君の事を忘れるなんてないよ……っ。もう一度会えるからっ!絶対に忘れないからね!君の事っ!」


117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:21:20.75 ID:w7GtgaGo0
―――現在

繋がった。
そうか、そうだったのか。あの時別れを惜しんだ彼女は―――許嫁だったのか?

言われてみればそうだ。清廉な髪、整った顔立ち、和やかな雰囲気。どこか面影がある。
どうして気づく事ができなかったのだろうか。
彼女ははじめから気づいていた、俺が誰かということを。
俺は名前を聞いても、一緒に生活をしても気づくことができなかったのに。


考えてみればそうだ。
親に許嫁として出向かわされた。
陰鬱な気持ちになるのは必然だろう。

でも、それがなかった。


118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:21:41.37 ID:w7GtgaGo0
男「……いい、なずけ?」

許嫁「……はい?」

意を決して言葉に出す。

男「君は、あの時、あの時の子だったんだよね?……一緒に星を見た……」

許嫁「!?」

男「気づいてあげられなくてごめんな……?俺……あんなに他人行儀に……」

許嫁「……はいっ……気づいてくれたん、です、か……?」

男「……ああ、忘れるなって言ったのは俺なのに……当の本人が忘れちゃうなんてな……痴呆症かなぁ……」

許嫁「!……でも、よか…ったです……ひっく……うぐっ、うえぇ……」グスッ

緊張がほぐれたかのように泣き出してしまった。
昔もこんなことがあった。
あの頃は別れの涙、でも今は違う。


119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]投稿日:2012/02/25(土) 12:22:34.50 ID:6AWrGz8r0
                アレガ 。
                    / \   アレガデネブアルタイルベガ、君が指さす夏の大三角
                   /    \
                 /       \
           デネブ  。          。 ベガ
                \         / 
                  \       /
                   \      /
                     \   /
                      \ /
               アルタイル   °


120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:22:53.12 ID:w7GtgaGo0
男「……でも、さ。会えたよな?……彦星、織姫のように」

許嫁「……ぐすっ……」コクン

男「泣くなよ」

許嫁「……気づいてくれるなんてぇ……信じてたけど……っ」

男「ごめんな……? それでも今日、七夕の日に思い出せて、お前はどうかわからない。でも俺はロマンチックなんて笑われるかもしれないけど運命何だって思う」

許嫁「……」コクン

許嫁「……男さん、これ」スッ

男「あっ……これって」

許嫁「はい、星の…髪飾りです。あなたがくださった……」

男「それ、やっぱり握ってたのは髪飾りだったんだ……今まで大事に持っててくれたんだよね?」

許嫁「はい」

男「それは嬉しいなぁ……ははは」


122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:23:41.10 ID:w7GtgaGo0
男「……それにしてもこれって、奇跡なのかなぁ?……あの時、流れ星に頼んだ願いが…さ」

許嫁「……?」

男「うん。あの時のこと、思い出したんだ。許嫁が泣きながら帰った後、一対の流れ星が天の川を流れたんだ」

許嫁「それ……」

男「俺はそこでこう願ったんだ」

「『どうか、許嫁ちゃんともう一度会うことができますように』って」

許嫁「……わ、私も……願いました。同じことを……」

男「え?ははっ、そうだったのか。ロマンチックだなぁ……」

許嫁「……はい」


124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:24:17.64 ID:w7GtgaGo0
男「なぁ、ひとつしたいことがあるんだ」

許嫁「何ですか……?」チラッ

チュッ

許嫁「―――っ」

男「……ははっ、いきなりでわるいな」

男「……それでさ……突然だけど」

許嫁「はい?」

男「俺と結婚してくれないか?」

許嫁「もちろんです」ダキッ

男「っ!」

許嫁「これからよろしくお願いしますね?」ニコ

そのとき夜空に一筋の光が流れた。
一対の流れ星が一つになったんだろう。
俺たちのように。

許嫁「これからよろしくお願いしますね?」
The End


129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:25:10.90 ID:w7GtgaGo0
うい、以上で終わりです
一応蛇足になっちゃうかもしれないけど3レス分くらいおまけありまする

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:25:40.92 ID:w7GtgaGo0
おまけ

男「……もういっちゃったのかなぁ……許嫁ちゃん……」チラッ

キラーン キラーン

男「あっ、流れ星!……えっと……」

『どうか、許嫁ちゃんともう一度会うことができますように!!』


 
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:25:58.19 ID:w7GtgaGo0
―――許嫁視点

許嫁「ふぇ……男さぁん……やっぱり悲しいよぉ……ひっく……うぐっ……」スタスタ

許嫁「星の髪飾り……絶対大事にするからぁ……」ギュ

チラッ

キラーン キラーン

許嫁「!?……そうだ!」

『男さんとまた会うことができますように!!』


136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:26:53.69 ID:w7GtgaGo0
以上です
バツゲームのお話とかもあるんだろうけど本当に蛇足だと思うのでなしです

支援ありがとうございました

転載禁止でオナシャス

 

 
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:24:28.34 ID:RPR70wAJ0
__
    ̄ ̄ ̄二二ニ=-
'''''""" ̄ ̄
           -=ニニニニ=-


                          /⌒ヽ   _,,-''"
                       _  ,(^ω^ ) ,-''";  ;,
                         / ,_O_,,-''"'; ', :' ;; ;,'
                     (.゛ー'''", ;,; ' ; ;;  ':  ,'
                   _,,-','", ;: ' ; :, ': ,:    :'  ┼ヽ  -|r‐、. レ |
                _,,-','", ;: ' ; :, ': ,:    :'     d⌒) ./| _ノ  __ノ


126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]投稿日:2012/02/25(土) 12:24:47.61 ID:cB1vNGVi0
乙!
よかった


127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:24:57.63 ID:wI168RnK0
よかった!乙!


128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]投稿日:2012/02/25(土) 12:25:09.71 ID:rrsZ6wqR0
>>124

転載禁止ってかいとけ


130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:25:17.45 ID:L2GeeVvy0



131 名前:忍法帖【Lv=40,xxxPT】[]投稿日:2012/02/25(土) 12:25:29.10 ID:rHuGVBcH0
よかった!!
おつ!


132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:25:32.00 ID:4SXeztJT0
悪口では決してないんだけどなんかラノベっぽいな



134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:25:48.21 ID:LZ2aZxua0
おつおつ



 
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:27:16.03 ID:GVahVuLZ0



138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:27:19.74 ID:BOX6DJi6O
乙なんだよ


139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:27:51.76 ID:SOzjosGNO
おつ


140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:27:52.42 ID:vuA3zhgV0
宅配業者にヤられかける展開かと


141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:27:53.90 ID:8+3RDNMt0
乙乙


142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]投稿日:2012/02/25(土) 12:28:14.84 ID:rrsZ6wqR0
転載されたら訴えろよ
著作権


143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:28:36.01 ID:Qd0F4CUm0
乙カレー


144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:30:06.47 ID:hj7tNjxE0
おつ


145 名前:忍法帖【Lv=22,xxxPT】[sage]投稿日:2012/02/25(土) 12:31:02.66 ID:wdVpdna80
つまらなかった



146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/25(土) 12:31:28.97 ID:4f4NG3nj0




書き終わるのに2週間もかかりました
あっちのほうにも貼りましたが一応こちらにも貼らせて頂きまする
自分が書いたやつだし転載とかきにしなくていいよね
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[ 2012/02/25 19:59 ] 従姉・従妹・許嫁SS | TB(0) | CM(0)
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