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狐娘「今宵旦那様の床のお相手をさせて戴きます」1/3


狐娘「今宵旦那様の床のお相手をさせて戴きます」



1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:19:49.43 ID:LzHLeXgF0
小太りの男「ひっ…貴様妖怪か…!」

狐娘「はい、私は穢れた妖怪、化け物でございます」

小太りの男「気持ちが悪い!化け物め、わたしに近寄るな!」

狐娘「旦那様」

小太りの男「ひっ」

狐娘「私は貴方様に決して逆らいませぬ」

小太りの男「…」ピク

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:22:14.93 ID:CRSRIyE50
>>1
代行ありがとうございます

狐娘「どうぞお好きに犯してください、私は貴方様の狗でございます」

小太りの男「決して…とな?」

狐娘「はい」

小太りの男「…その言葉に嘘偽りはないか?」

狐娘「ええ、勿論。」

小太りの男「ほう…」

狐娘「…」ニコリ




元スレ
狐娘「今宵旦那様の床のお相手をさせて戴きます」



4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:23:34.91 ID:CRSRIyE50


小太りの男「そうか、“決して”か」ニヤリ

ダァン!ガッ

狐娘「ぐっ…」

小太りの男「ほう、逆らわぬとは真実のようだな」ニタニタ

狐娘「…」ニコ

小太りの男「成る程、よくみれば美しい顔をしている」

スルスル ハラリ

小太りの男「気味の悪い色の目だ。」

ガブッ バシッ

狐娘「…」ニコニコ





7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:25:05.29 ID:CRSRIyE50




男「親方、なんだって女郎屋なんかに?」

親方「お前だって男ばかりの工房に篭っているよりたまには女に触れたいだろう」

男「…俺は女郎はすきではありません」

親方「はあ、お前は陰間茶屋のほうが良かったか?女が嫌いだとは知らなかった。」

男「そんなわけないでしょう!俺は女が好きですよ!」

親方「ならば問題ないだろう、なあに良い女を抱かせてやる」

男「だからそういう問題では…もういいです」


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:26:10.06 ID:CRSRIyE50
親方「お前はどういう女が好みだ?」

男「…全て同じ顔に見えます」

親方「信じられんやつだ」

爺「貴様!わしを愚弄するか!」

男「!?」


10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:27:46.57 ID:CRSRIyE50
さるくらった… ちょっとペースおとす



客引きの少年「旦那、落ち着いてくだせえ」

爺「黙れ!売れっ子でもないのに張り見世にもでられないような妙な女郎を誰が抱くか!」フスー

客引きの少年「いえ、決してそのようなつもりはございやせん。ただ、お金をあまりお持ちでないとのことでしたので、それならと。お勧めさせて頂いたまで。」ヘラヘラ

爺「そのような落ちぶれた女を抱くものか!!」

客引きの少年「それはそれは、大変失礼致しました。」ヘラヘラ

爺「貴様!!」

ザワザワ…


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:28:54.17 ID:CRSRIyE50
男「…おいオッサンよ、その辺にしときな」

爺「!?黙れ、何だ貴様は!」

男「女の前でみっともなく涎だらだらと垂らすもんじゃねえぞ」

爺「黙れ黙れ、若造が!儂に口出しするな!」

ダンッ

男「うるせえんだよ、老い耄れは畳の上で茶でも啜ってろ」

爺「ッ!小僧ッッ!」


13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:30:07.22 ID:CRSRIyE50
親方「はい、そこまでだ。」

男「邪魔をしないでください、親方!!」

親方「黙れ」ギロリ

男「…ッ」ビク


親方「いや、すまんな爺さん。こいつは俺の弟子でな。よく躾とくよ。」

爺「餓鬼の躾もできんのか、貴様は!」

親方「ああ、ようく言っておく。」ギュ

爺「?…、…!」

爺「わかればいいんだ、わかれば。いいか、ようくだぞ、その餓鬼ようく躾けておけよ。」

親方「へいへい」

スタスタ



14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:32:05.39 ID:CRSRIyE50

男「親方、何だって金なんぞ渡したんですか」

親方「童にゃわからんだろうが、大人にゃ大人のやり方ってモンがある。」

男「んな汚ねぇやり方ッ!」

親方「いいか、男。あのままこの場で暴れまわったとして、てめぇは構わんかもしれねえが、この見世はどうだ。ここまで言えば頭の悪いお前でも分かるだろう。」

男「…っ」グッ

親方「わかったなら帰るぞ。女を抱く金なんぞもう持っちゃいねえ。」

男「…はい」

客引きの少年「ちょいとお待ちを。」



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:32:08.34 ID:IS5QvQsY0
時代劇好きなのか


16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:33:33.40 ID:CRSRIyE50
>>15いや、にわか知識ばかりだ。申し訳ない


男・親方「?」

客引きの少年「先程はありがとうございました。あっしだけではとても対応できやせんでした」ペコ

親方「いや、気にすることはねえ。むしろ弟子が迷惑をかけてすまねぇな」

客引きの少年「とんでもございません。とても助かりました。お礼と言っては何ですが、ウチの見世へ寄っていきやせんか」

親方「あー…ありがてぇ申し出だが、何ぶん金を持っていないのでな。」

客引きの少年「いいえ、勿論お礼でございやすんで、代金はこちらで持たせて頂きやす。」

親方「とは言っても、なあ。」

男「寄っていけば良いじゃないですか。俺は先に戻っています。」



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:35:25.15 ID:CRSRIyE50

客引きの少年「勿論お弟子さんも一緒にどうぞ」

男「いや、俺は…」

親方「…それにしても、先程は如何したんですか?」

客引きの少年「ええ、ちぃとばかし"訳有り"をお勧めしたところ、あの旦那の癪に触れてしまいままして。」

男「……訳有り?」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:36:55.80 ID:CRSRIyE50

客引きの少年「ええ。」

親方「顔が悪いのか」

客引きの少年「いえ、とても美しい姿をしていやす」

親方「我が儘なのか」

客引きの少年「いえいえ、あんな気立ての良いやつぁそうはいやせん」

親方「……とすれば、病気持ちか」

客引きの少年「まさか!至って健康でございやす」

男「…?」

親方「それなのに、訳ありか」

客引きの少年「ええ。」

親方「…ふむ」

男「…?親方、どうしたんですか?」


21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:38:13.03 ID:CRSRIyE50

親方「要は、そいつは見目麗しく、気立てもよくそれでいて健康だが、それ以外に何か問題があるということだ。わかるか?」

男「問題って…」

親方「それも、金の無い客に勧めるほどだ。相当安い金で買われているのだろう、違うか?」



22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:39:12.10 ID:CRSRIyE50

客引きの少年「いいえ、旦那のおっしゃる通りで。」

男「…」

親方「理解できねえって面だな。よくあることだぞ」

男「…」

親方「お前が帰ると言うなら、今日の所は戻るぞ。」

客引きの少年「左様でございやすか……」

男「いや、親方。戻らねえ。」

男「その訳有りの女郎に会わせてくれ。」


25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:40:44.39 ID:CRSRIyE50




ヒタヒタ… ヒタヒタ… ヒタヒタ…


親方「それにしても、よく帰らなかったな。お前女郎は嫌いなんじゃないのか」

男「女郎のことは嫌いですよ。ただ」

親方「なんだ?」

男「自分の体を切り売りして、妥協して媚びへつらってる醜い女の面を拝んでやろうと思いまして。」

男「その根性、俺がたたきなおしてやろうかと」




28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:42:19.35 ID:CRSRIyE50

親方「…」ゴッ

男「い…っ何するんですか!」

親方「まったく、お前は、図体ばかりでかくなってこっちの方はまるで童と変わらんな」

男「俺のどこが童だ!」

親方「図体以外は全てだな。もうお前も二十二だってぇのによ。……その女郎に会ってもてめぇは同じことを言えるか?」

男「は?」

親方「もし気持ちが揺るがず、自分は間違っちゃいなかったと明日になっても言えりゃ、今のは訂正してやらぁな」



29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:45:01.57 ID:CRSRIyE50

男「……意味わかんね」

親方「…いいか。師匠には敬語を使え。てめぇはあくまでも俺の弟子だ。そんな簡単なこともできねぇような半端な野郎を傍らに置いておく理由なんぞねえぞ」ギロッ

男「ッ!」ビクッ

男「…わかっています、申しわけありません」

親方「おう、わかりゃいいんだよ」

ヒタヒタ…ヒタヒタ… …ピタ



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:47:14.00 ID:CRSRIyE50

客引きの少年「では、ここから旦那のことはこの御職付きの禿が案内しやす」

御職付きの禿「……よろしくお願い致します」

親方「じゃあ、後でな」

客引きの「お弟子様はこちらへ。あっしとどうぞ」

男「……随分暗い道だな」

客引きの少年「そのように怪訝な顔をしないでくだせえ、なんせ普通の女郎ではないもんで、座敷持ちとは言えどその座敷はあまり良いもんではないのですよ。ああ、でも清潔は保っているのでご安心を」

男「……はあ」

客引きの少年「この中で待っていやす。どうぞ、ごゆるりと」



31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:49:15.81 ID:CRSRIyE50

シュルシュル… ギシ…

狐娘「…」ペコリ

男「(…この娘か)」

狐娘「今宵、貴方様の床のお相手をさせて頂きます、狐娘と申します」

男「(随分耳が白いな…)」



34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:50:59.44 ID:CRSRIyE50

男「……顔をあげてくれ」

狐娘「はい」スッ

男「!お前、その目……」

狐娘「…」

男「妖怪か……」

狐娘「はい。私は穢れた妖にございます。今宵限り、貴方様に触れることをお許しください。」ユラリ

男「(肌も瞳もとても白い)」

男「(まるで)」

男「(桜のようだ)」


37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:52:43.10 ID:CRSRIyE50
狐娘「…」

男「(よくよく見てみればまだ童じゃないか。表情は大人のようだが、目鼻立ちは子どもそのものだ。)」

男「(体も随分と小さい。きちんと飯を食っているのだろうか)」

男「…今、幾つだ?」

狐娘「はい、十五になります」

男「十五、か…」

狐娘「…旦那様、如何なさったのですか?」

男「いや…何でもない」

狐娘「作用でございますか」

男「(細めた瞳は花弁のようだな。)」

男「美しい目だな」

狐娘「え…」キョトン


38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:54:38.10 ID:CRSRIyE50
男「どうした?」

狐娘「いえ、…その様なことは久々に言われました。」

男「そうなのか」

狐娘「はい、皆私の瞳を見ては気色が悪いと笑います」

男「こんなにも美しいのに。まるで桜のようだ」

狐娘「桜…でございますか?」

男「ああ、桜だ。見たことはあるか?」



39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:56:16.88 ID:CRSRIyE50

狐娘「いえ…きちんと見たことは、一度も」

男「そうなのか?大門の近くにも咲いていたが」

狐娘「外に出るときは妖怪だとばれぬよう目隠しをしていますので」

男「目隠しを?…それでは不便だろう」

狐娘「いいえ、私は狐族ですので大体の位置は匂いで把握できます」

男「…そうか」ス

狐娘「…旦那、様…」


40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 21:58:32.45 ID:CRSRIyE50

男「はは、やめてくれ旦那様なんて。まだ俺は見習いの身なんだ。“男”だ。そう呼んでくれ。」

狐娘「承知しました、男様」

男「うーん……。“様”も敬語もやめてくれないか。なんだがムズ痒くて適わねえ。」

狐娘「…」

男「どうした?」

狐娘「…申し訳ありません」ギュ

男「……いや、いい。無理を言って悪かった」

狐娘「いえ」

男「(無茶を言ったのはこっちだ、何故そんなにも悲しげな顔をする)」



43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:00:29.77 ID:CRSRIyE50
狐娘「お屠蘇は如何です?ご希望なら三味線なども披露いたします。」

男「…そうだな、じゃあ酒を貰おう」

狐娘「はい」



男「ふうん…、妖怪なら何か力を持っているのか」

狐娘「はい、満月の夜にしか使うことはできないような微弱なものではありますが」

男「そうか…お前は妖怪の村の出か?」

狐娘「はい、最早一族の誰とも会うことは叶いませんが」

男「それは寂しいだろう」

狐娘「いいえ、こうして男様が来てくださりますもの。寂しくなんてありません」ニッコリ

男「…」グビ



44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:02:55.51 ID:CRSRIyE50


狐娘「どうかいたしましたか?」

男「…お前は本当に美しいのに、寂しげだ」

狐娘「ありがとうございます」ニコ

男「お前を見ていると、数刻前の傲り高ぶった自分を殴り倒してやりたくなる。」

狐娘「如何してです?」

男「お前に説教をたれにきたつもりだった。説教をするなど、よくもまあ言えたものだ。」

狐娘「ふふ、説教をしていただいても結構ですよ」


46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:04:19.17 ID:CRSRIyE50

男「(綺麗な目だ)」

男「(粉を塗っているのかもしれないが、襟元から覗く肌もとても白い)」

男「(…触れてみたい)」

男「(着物の中に隠れた白い肌に。)」

男「(赤い花を散らして、熱で浮かせたい。)」

男「(こいつが寂しいと言うのなら、満たしてやりたい。)」

男「(他の奴らはきっと、妖怪であるこいつを気味悪がって、触れることもなく逃げていったのだろう。こいつの美しさに気づかず、脅えていたのだろう。)」

男「(きっと、こいつは、誰かに抱かれるということを知らない。)」

男「(人の体温はとても心地いいということをこいつは知らない。)」



47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:06:01.99 ID:CRSRIyE50

狐娘「男様、どうなさりました?」コテン

男「ごめん、な」

狐娘「…?」

男「抱きしめても、いいか?」

狐娘「え…?」

男「……駄目か?」

狐娘「……いいえ、私は貴方様の犬。決して逆らいませぬ」

ギュ…

男「…お前は、細いな」



48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:07:52.51 ID:CRSRIyE50

狐娘「…ここに来て、こうして抱きしめられるのは初めてでございます」

男「…そうか、なあ狐娘」

狐娘「はい」

男「人の温もりを知ってくれ。」

男「愛することを知ってくれ。」

男「俺はこの先きっと女郎を抱くことは無いが、愛することを知れば、美しいお前はきっと幸せになれる。」

男「いつか大人になり、良い旦那様と出会い、愛し、抱きしめ、抱かれ、幸せになれる。」

男「寂しさを知るのにお前はまだ子どもすぎる。」

狐娘「…男様はとてもお優しいのですね」ニコ

男「(また、その顔か)」



49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:09:15.15 ID:CRSRIyE50

狐娘「男様…」

男「…」チュ…

狐娘「…」

男「ん…」チュパ、チュ…

狐娘「ふ、んん…」

男「っは…狐娘…」チュ ペロ レロ…

狐娘「んぅ…、ん」

男「…、ッ……」ス…

スルスル…ハラリ



52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:10:08.65 ID:CRSRIyE50
男「狐…、?……!?」

狐娘「…男様?」

男「これは、」

狐娘「…申し訳ありません、醜い体で」

男「誰にこんな酷い傷を…」

狐娘「私は化け物ですから、仕方の無いことです」

男「客か…?」

狐娘「私が化け物であるが故です。」

男「妖怪だからと非人道的に犯されていたというのか…?」



54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:12:12.41 ID:CRSRIyE50

狐娘「如何なさいました?木戸様」ニコ

男「どうしたもこうしたも…」

狐娘「お好きに犯してください。お好きに使ってください。私には、狐娘にはそれしか生きる道はありませぬ」ニコニコ

男「お前は、人が温かいということを知らないのでは、なく」

男「だから愛することを知らないのではなく」

男「妖怪だから、と乱暴にされ、それを当然として受け入れていたのか…?」



55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:13:35.45 ID:CRSRIyE50

狐娘「……木戸様、如何なさったのですか」

男「如何って…」

狐娘「泣きそうです」

男「(泣きそう?)」

男「(俺が?)」

男「(本当に泣きたいのは俺ではないだろう)」

男「(泣きたいのに泣くことすら許されないなんて)」

男「(もしも、こいつの身体に気づかなかったら)」

男「(俺は、他の男と同じように好き勝手にこいつを犯していたのだ。)」

男「(一人善がりで、こいつの傷を更に増やすところだったのだ。)」

男「…すまない」


57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:14:57.10 ID:CRSRIyE50

狐娘「何が、です?」

男「無理矢理、抱こうとした」

狐「いいえ、それが私の存在意義です」

男「そんなことない!」

男「お前が、お前の存在意義がわからないなら、それが必要なら、俺が見つけてやる!」

狐娘「…?」キョトン

男「…、また来るぜ。だから今日は口づけまでだ」

狐娘「…?良いのですか?」

男「俺を他の野郎と一緒にするな。性に溺れちゃいねえ」

狐娘「…」

男「正直女郎屋もあまり好きじゃあない。だが、お前にはもう一度会いたい」

男「見ていろ、お前の存在意義を見つけてみせるから」

狐娘「…お待ちしております。」ニコ




59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:20:36.78 ID:CRSRIyE50





男「(とは言ったものの)」

男「(職人見習いもどきの俺に女郎屋に頻繁に通う金などあるはずもない)」

男「(見世が開く前に裏に回りこんで窓からこっそりにただ話をするだけ)」

男「(…普通に考えれば最低の客だ)」

男「(それなのにあいつは、いつも笑って俺の話を聞いてくれる)」

男「…あいつの存在意義を見つけるどころか、俺があいつに会いたいと思っていては世話もないな……っと、ここか」

男「おい、狐娘。居るか」コンコン


61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:22:01.37 ID:CRSRIyE50
スッ…

狐娘「いらっしゃいませ、男様」

男「おう、お前いつも居るな。外にはでないのか?」

狐娘「私の容貌では目立ちすぎますゆえ」

男「ああ、以前にも外に出るときは目隠しをしなければならないと言っていたな」

狐娘「はい」

男「でも、勿体無いな」

狐娘「何がですか?」

男「外は美しいもので溢れているのに、お前はそれを見ることが出来ない」

狐娘「しかし木戸様が来てくださりますので寂しいことなどありませぬ」

男「……嬉しいことを言うな、お前は」

男「(けれど、やはりどこか…寂しそうだ。どうすればもっと楽しげに笑ってくれるのだろう)」


63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:23:30.53 ID:CRSRIyE50

男「…そうだ良いことを思いついた。今度お前にも、外の物を持ってきてやる。」

狐娘「外の物ですか?」

男「おう、町に溢れる美しい物の中から更に選び、飛びきり美しいものを見せてやろう」

狐娘「本当ですか?…嬉しい」

男「楽しみにしていろ。春は美しいものに溢れているから」

狐娘「はい。…男様、今日は何時まで居られるのですか?」

男「ああ、あまり長くは居られねえ。親方の目を盗んで抜け出してきてんだ。バレたらやばいからな」

狐娘「そんな、無理をしてまで会いに来てくれなくとも良いのですよ、十分幸せです」

男「いいんだ、俺が会いたいから来ているだけだ」

狐娘「…ありがとうございます」


64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:25:32.64 ID:CRSRIyE50

男「…そういえばお前は、他の遊女とは髪型が違うのだな。遊女とは幾つものきらびやかな簪を刺しているものだろう」

狐娘「ああ…、みっともないでしょう?私には髪結いがいないのです。自分では上手く結えなくて、結局この髪型になってしまったのです」

男「そうなのか…、いやしかしせめて額だけでも出したらどうだ?」

狐娘「…」

男「(また、その顔…)」ズキ

男「…すまない」

狐娘「何も謝ることなんてございませんよ、男様は本当にお優しい方」

男「(こいつの目を見て最初に過ったのは確かに桜だった)」

男「(しかし寂しげで冷たい雰囲気は桜よりも雪に近い気もする)」


65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:25:40.70 ID:J0Zc12wu0
狐娘←この文字列だけでそうとうそそるしえん


66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:27:15.67 ID:CRSRIyE50
男「…冬は、すきか」

狐娘「冬…、はあまり好きではありません。」

男「そうなのか、雪がきれいなのに」

狐娘「ええ、雪は美しいと思います。…寒いのが苦手なのです。」

男「お前にはきっと白い雪がよく似合うよ」

狐娘「寒さに耐え忍ぶ切なさや、温もりのない寒空に投げ出されることが怖いのです」

男「…桜」

狐娘「?」

男「いや…、まるで桜のようだと思ってな」


67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:29:11.45 ID:CRSRIyE50

狐娘「桜?私がですか?」

男「ああ、孤独に怯え暖かい春を待つだなんてまるで桜だ」

狐娘「桜は孤独なのですか?」

男「いや、俺の今暮らしている村のはずれに、大きな桜の木が立っているんだ。」

男「そこは冬になるととても雪が深くなる。村人達は誰も近寄らないんだ」

狐娘「それは、寂しいですね。」

男「その桜は、春に雪を降らす」

狐娘「……雪を?」

男「純白の花をつけるんだ」


68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:30:24.26 ID:CRSRIyE50
狐「桜は淡い薄紅と聞いておりましたが…白い花弁だなんて」

男「俺達はその桜を“雪桜”と呼んでいる。冬に耐え、暖かい雪を降らす姿は強く、美しい」

狐娘「あたたかい、雪…」

男「それから、その桜にはちょっとした伝説があってだな」

狐娘「伝説?」

男「その桜の樹齢は、もう千年以上になる。」

狐娘「…」

男「雪桜は、今まで見てきた、その人“千年分の悲しみ”を呑み込む変わりにその人へ自分の持つ“千年分の幸せ”を与えるそうだ。」



69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:32:22.78 ID:CRSRIyE50

狐娘「…素敵ですね」

男「まあ伝説だからな、信憑性には欠けるだろう。」

狐娘「そうでしょうか、素敵ではないですか。千年分の幸せだなんて。」クスクス

男「“千年分の幸せ”を信じるか?」

狐娘「ええ、もし本当なら素敵だと思います」

男「…なら今度持ってきてやる」

狐娘「ふふ、ありがとうございます。ですが大樹を持ってくるだなんて無理でございます。」

男「流石に俺はも其処まではできねえよ。枝を持ってくる。もうすぐ剪定のはずだ。その時に」

狐娘「……本当ですか?」

男「約束する」ニカッ

狐娘「楽しみにしています」フワッ


71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:34:07.34 ID:CRSRIyE50




狐娘「(最近、少し風変わりな客が付いた。)」

狐娘「(初めて訪れた時は強引に触れられた。)」

狐娘「(いつもの様に、乱暴に抱かれるのだろうと思った。)」

狐娘「(しかし彼はあたしの身体を見た途端に動きを止め、言葉を詰まらせて目には涙を溜めた。)」

狐娘「(とても変わったひとだ)」

――男『美しい目だな』

狐娘「(あたしを褒めて優しい口付けをくれる。)」

狐娘「(まるで宝物に触れるように優しくあたしに触れてくれる。)」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:36:16.12 ID:CRSRIyE50

狐娘「(彼は、優しくて、とても温かい。)』

狐娘「(彼の話を聞くのがとても好きだ。)」

狐娘「(話を聞きながらその目を見る事が好きだ。)」

狐娘「(真っ黒なのに奥の方は何処か青みを帯びていて、まるで夜空の様だ。)」

狐娘「(真っ直ぐで、優しい方。)」

狐娘「(けれど、時にとても虚しくなる。)」

狐娘「(彼が余りにも優しくて、綺麗で、真っ直ぐで、自分の醜さを思い知らされる様で。)」


77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:39:12.21 ID:CRSRIyE50
「狐娘、居る?」

狐娘「姐さん」

姐女郎「また座敷に籠っているのかい。たまには日に当たらないとだめだよ、気も滅入ってしまうじゃないか」

狐娘「ありがとうございます、でも私が座敷から出れば他の遊女達が嫌な思いをします」

姐女郎「そんなこと言わしゃしないよ、あんたも私の大事な妹分じゃないの」

狐娘「ふふ、私は妖怪ですから…」

姐女郎「…馬鹿ね、あんたはこんなに優しいのに、他の娘たちは気づいちゃいないんだ」

狐娘「優しいのは、姐さんのほうですよ。まるで天女だ」



78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:41:24.21 ID:CRSRIyE50

姐女郎「またそうやって…まあいいよ、桜餅を買ったんだ。お茶にしよう」

狐娘「え…でも」

「姐さん」

狐娘「禿。どうしたんだい?」

禿「あの、亡八が呼んでいたよ」ビクビク

姐女郎「ええ?もう、これからお茶飲もうっていうのに!」

禿「姐さん…早く…」ビクビク

狐娘「…」チラ

禿「ひっ…」ビクッ

姐女郎「……仕方ないね。狐娘、桜餅食べていいよ。」ニッ

狐娘「ありがとうございます。」

姐女郎「もう、あんたはいつまでたってもまるで客に話すみたいに私にも話すね。淋しいよ」

狐娘「…申し訳ありません」

姐女郎「……とっても美味しいんだから、味わって食べな」



79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:43:16.69 ID:CRSRIyE50
スッ パタパタ…

狐娘「寂しい、なんてそんなこと言われたって」

狐娘「ここは遊廓で、あたしは股を開く化け物。」

狐娘「ただ気味悪いだけの存在じゃないか。」

狐娘「こんなことを言えば、優しい姐さんは怒るかな」

狐娘「…ごめんなさい」

コツコツ

男「俺だ、開けてくれ」

狐娘「はい、ただいま」

ス…




81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:45:01.74 ID:CRSRIyE50

狐娘「いらっしゃいませ、男様」

男「今、平気か?」ニカ

狐娘「ええ、まだ見世の始まるまで時間があります」

男「よかった。はい、これ」

狐娘「……花?」

男「それが、先日言っていた雪桜だ。」

狐娘「あ…っ」

男「よく似合うよ」

狐娘「でも、この枝」

男「心配するな、今朝剪定があって、地に落ちていたものを拾ってきたんだ」

狐娘「そう…凄い、桜だなんて初めて見た」

男「よろこんでくれてよかった」

狐娘「ありがとうございます。部屋の坪に飾りますね」



82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:47:22.06 ID:CRSRIyE50

男「いつか大樹でも見せてやりたいな」

狐娘「いえ、これで十分でございます、とても綺麗」

男「いや…、いつか見せてやる。楽しみにしてろ」

狐娘「ふふ…楽しみにしていますね」

男「ああ。じゃあ、またな」

狐娘「もう行ってしまうのですか?」

男「ああ。親方に掃除しとけって言われてたんだ」

狐娘「…無理して今日来てくださらなくても良かったのですよ?」

男「違う違う、早くお前に見せてやりたかったんだ。じゃあな」

ザッザッ…

…ス

「ふふ…、桜餅の色とは全然違う。」クスクス



84 名前:>>82の最後は狐娘です[]投稿日:2012/02/02(木) 22:49:14.95 ID:CRSRIyE50




狐娘「んぅ、ふ…」

細身の客「歯など立てたら、どうなるかわかっているな?」ハァハァ

狐娘「…ん、ん」

細身の客「うっ…」ドピュ

狐娘「んんッ!ぅ…」ゴクン…

細身の男「枝のような体だな、すぐに折れてしまいそうだ」ナデナデ

狐娘「ああ、旦那様…ッ」フルフル

細身の男「感じているのか、妖怪」ガリッ

狐娘「いたっ、ふぁっ、あぁ…やめ、」

細身の男「は…ッ、黙れ気色悪い。人間の女の様な声をあげるな」ニヤニヤ

狐娘「ん…っそれ、やあ…」



85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:51:07.23 ID:CRSRIyE50

細身の男「これが良いのか?ん?」

狐娘「あッ、ああ、旦那様、旦那様ッ」

細身の男「ふっ…私が憎いか化け物」

狐娘「やッ…、そんなこと、あ、あぁッ」

細身の男「ふ、本当にお前は気持ち悪いな」ガブッ

狐娘「いた、やめ…っあぁ…」

細身の男「“やめろ”?笑わせてくれる。化け物風情が人間に逆らうな、そんなに悦がっている癖に」

狐娘「あっ」

細身の男「…本当に気味の悪い目だ。」

狐娘「あぁ、あ、ぃや、ん」


88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:53:20.09 ID:CRSRIyE50
狐娘「(身体の中で暴れる細くて短い指。)」

狐娘「ああっ、やあ、ああ…、ぁあっ」

細身の男「ふっ、…淫獣め」

狐娘「あああぁっ!や、あぁあッ!」ビクン

――――男『よろこんでくれてよかった』

狐娘「…っ!」

――――男『お前は本当に美しいのに』

狐娘「(…桜)」

狐娘「(きれい…)」

狐娘「(男様…)」

狐娘「…こ、さま…」ポロポロ

狐娘「(……いたい…)」ポロポロ


90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:55:05.65 ID:CRSRIyE50




男「ううん…やはり簪よりも髪紐のほうが似合いそうだが…」

男「…いまいち、これといったもんがないな」

男「…」ハア

友「どれも気に入りませんか?」

男「ああ…」

友「ならば作ってみてはいかがです?」

男「作る?」


91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:57:09.57 ID:CRSRIyE50

友「ええ、その娘に似合いそうな髪紐を貴方が作ればいいではありませんか」

男「でも…」

友「縫製の手伝いくらいならしますよ。」

男「それはありがたいが…」

友「一度やってみなさい。売りに出すわけではないのですから」

男「それもそうだな…」



92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 22:59:02.32 ID:CRSRIyE50



男「白い浴衣、白い浴衣…あ、あった」

男「…」パチン

男「…」シュルシュル

男「…」チョキチョキ

男「やはり、桜の柄にしたいな」チョキチョキ

男「書けるのか、この手で…」ハァ


95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 23:01:19.66 ID:CRSRIyE50





男「…できたのか?」

友「ええ、どうぞ」

男「おお、流石友だな。とても綺麗に仕上がってる。…でも」

友「何です?」

男「やはり絵は酷いな…」

友「…よくやったほうでしょう。その手なら」

男「…」

友「そんな顔をするんじゃありません。きっと喜んでくれますよ」

男「だといいが…」



96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]投稿日:2012/02/02(木) 23:02:56.14 ID:CRSRIyE50

友「素敵ではありませんか、桜柄の髪紐だなんて」

男「…」

友「早く渡してきなさい。そろそろ時間でしょう」

男「…ああ」ギュ

友「…あれは、母子でしょうか。ほほえましいですね」

男「手なんて暫く繋いでいないな」

友「?…あの二人、何故目隠しを…?」

男「さあ…?」


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