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後輩「センパイ、今日なに食べたいですか?」 3/4



後輩「センパイ、今日なに食べたいですか?」




124 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/15(火) 23:02:22.21 ID:1fq7WKdEO
男「後輩、後輩。
          ちょっと髪の毛くくってくれないか」

後輩「だいぶ伸びてきましたねぇ。
           散髪行ってきます?」

男「うーん……
          どうにも億劫なんだな」

後輩「じゃあ経費節減も兼ねて、この後輩めがバリバリと」

男「……」

後輩「……」

男「……任せようかな」

後輩「ごめんなさい、堪忍してください。
           自分には無理でした」

男「やれやれ。
          すると、やはりプロに任せるか……
          でもこの時期に切ると寒いしなぁ」

後輩「とりあえずのところ、
           軽く梳いてもらうだけにすればいいのでは?」

男「……そうするしかないのかぁ」

後輩「どうします? 予約とかできますけど」

男「……どうせ暇だし、ちゃきっとやってくるか……」

後輩「了解しました。
           じゃあちょっと電話してみますね」

男「ん。」



元スレ
後輩「センパイ、今日なに食べたいですか?」



125 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/15(火) 23:03:36.11 ID:1fq7WKdEO
男「言われるがまま、髪の毛を切られ弄られ、
          挙げ句にワックスまで買わされてしまった。
          後輩に怒られるかしら……」



ガチャ



後輩「おかえりなさーいっ」どたどた

男「こけるぞ」

後輩「ええええっ」ずざざざ

男「な、なんだ。」

後輩「せ、センパイが外から帰ってきたみたいになってる!」

男「そらまぁ実際そうだしな。」

後輩「うわー、これは貴重だぁ」

男「確かに、よほど寝癖が綺麗に決まった 
          とき以外ではこうはなるまい」

後輩「さすがプロですねぇ」

男「全くだ。」


126 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/15(火) 23:06:41.14 ID:1fq7WKdEO
後輩「うぅ」そわそわ

男「なんだなんだ、一体どうしたってんだ」

後輩「なんだか緊張します……」

男「みかん剥くのに緊張も何もないだろう」

後輩「家の中に知らない人がいるみたいで……」

男「……まぁ俺が風呂に入るまでの辛抱だ。」

後輩「ううぅ……」そわそわそわそわ

男「高校のときたまにこんなんだったろう」

後輩「そうですけど……
           とゆーか、だからなんですけど……」

男「なんじゃそら。
          じゃあもう風呂入ってくるぞ」

後輩「あ……はい」


127 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/15(火) 23:08:51.05 ID:1fq7WKdEO
友「おはよー」

後輩「はよーう」

友「いきなりだけど、今日呑み会来てくれない?」

後輩「呑み会? 友のサークルの?」

友「まぁそんな感じなんだけど……
          ほら、例の先輩が、後輩を誘えってうるさくてさ」

後輩「あー……あぁー、そんな話してたね、確か。」

友「ま、最悪男さんと同棲してるって言えば、
          そんなにしつこくは言われないだろうけどね」

後輩「うーん、同棲……どーせーってどうなんだろ?」

友「だって、同棲でしょ?」

後輩「そうなんだけど……うーん……
           なんかそう言う恋人ちっくなアレじゃないよねぇ」


130 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/15(火) 23:11:19.11 ID:1fq7WKdEO
友「……普通にスルーしてた疑問なんだけどさ。 
        後輩って、男さんのこと、好きじゃないの?」

後輩「嫌いでないのは確かだけどねぇ。 
                多分センパイも…… 
                私のこといわゆる『好き』ではないと思うよ」

友「そうかなぁ」

後輩「そうだよー。 
                多分、きっと。うん。 
                一回振られてるしねー」

友「ええええ」


131 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/15(火) 23:13:36.80 ID:1fq7WKdEO
友「……わかんないもんだねぇ……」

後輩「ねー。」

友「……まぁそれで、呑み会はどうするの?」

後輩「うん、いーよ。行くよ。」

友「……誘っておいてあれだけど、……
          やめておいた方がいいような気がしてきた」

後輩「えー。なんでよう。」

友「結構がっつく先輩だからねぇ。
          男さんと違ってさ。」

後輩「んん……
           まぁ、友が近くにいればだいじょうぶでしょ」

友「せ、責任重大だなぁ」

後輩「好き、嫌い、好き、ねぇ」

友「ただがっついてるだけとかもあるんだから」

後輩「うーん。難しい。」

133 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/15(火) 23:15:46.48 ID:1fq7WKdEO
後輩「と言うわけで、もうちょっとしたら
           友と呑み会行ってきますねー」

男「おう。いってらー」

友「……」

後輩「いまお茶出すから、友は休んどいてね。
           センパイは金柑湯の方がいいですか?」

友「あ、うん、おかまいなく」

男「そうしてくれー」

後輩「はーい。ちょっと待っててくださいねー」とてとて


134 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/15(火) 23:21:47.37 ID:1fq7WKdEO
男「さすが後輩、相変わらずもてるなぁ」

友「相変わらず、ですか?」

男「相変わらず、だ。
          ああ言う面倒見のよさは、なかなか怖い」

友「……あー……」

男「勘違いしたアホから順に轟沈だな。」

友「……失礼を承知でいいですか?」

男「どーぞどーぞ」

友「男さんって、後輩のこと……
          その、どう思ってます?」

男「うーむ。
          まぁ嫌いではないのは確かだな。」

友「……」

男「だがまぁ、あれだ。
          後輩も俺のことをいわゆる『好き』ではないだろうな。」

友「!……それは、何でですか?」


男「一回振られてるからさ。」


友「……あれっ? ええっ?」

男「ん?」



後輩「あったかーいお茶と金柑湯ですよー」とてとて


135 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/15(火) 23:23:49.54 ID:1fq7WKdEO
男「お、きたきた。
          このすっぱ甘いのがいいんだよな」

後輩「甘ずっぱい、じゃないんですね」

男「先にすっぱさがくるだろ?」

後輩「ですねー。さすがセンパイ」

男「うー、すっぱ甘い」ずずずっ


友「……」


後輩「友? どしたの?」

友「あ、い、いや……
          ちょっとしたミステリーにぶち当たってね……
          もう何がなにやら……」

後輩「ふーん?」ずずっ

男「いやはや、あったまるなぁ」ずずずっ

136 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/15(火) 23:24:23.03 ID:sInZuaTR0 

        先輩のキャラが尊敬に値するように描かれてから面白くなってきたな 
        つか俺も一回、なんでもできるけどなんもしない最強ニートなキャラを考えたけど


        あまりになんもしなくて動かせないから諦めたんだが……そうか、ヒモという手が…… 
        ともあれしえん


138 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/15(火) 23:49:35.70 ID:1fq7WKdEO
友「あ、あの……」

男「ん?」

後輩「なーに?」

友「非常に余計なお世話だと思うんですが……」

男「どーぞどーぞ」

後輩「どーぞどーぞ」

友「もし、後輩が誰かと付き合う…… 
             なんてことになったらですね、 
          ……男さんは、どうするんですか?」

男「ん、そうだな。どうしようか」

後輩「どうしましょうか?」

男「とりあえず、友ちゃんの家に退避するとか」

友「なっ、なっ!」

男「いや、冗談だけどさ。
          まぁここにはいれないからなぁ」

友「……ですよね。」

142 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 00:01:28.67 ID:/SG5130IO
男「後輩、どうしたもんかな?」

後輩「センパイがついに自炊するときがっ」

男「面倒だなぁ……面倒だけど、仕方無いなぁ」

後輩「頑張ってくださいね」

男「ま、なんとかな。」

後輩「ふぁい、おー」



友「……、……」
145 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 00:04:39.36 ID:/SG5130IO
後輩「じゃあそろそろ行きますか」

友「う、うん。 
            けどこのあのね、後輩、今からでもやめられるよ?」

後輩「だいじょうぶだいじょうぶ、遅刻したら悪いよ」

友「え、あ、うん……」ちらっ


男「いってらー。お土産よろしくー」ひらひら


後輩「なははー
           いってきまーす」

友「あっ……」



……バタン。




男「……さて。」


146 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 00:06:47.66 ID:/SG5130IO
友「あ、あんなこと言っちゃってよかったの?」

後輩「ん? なにが?」

友「男さん、出て行くかも、みたいな……」

後輩「あぁー、平気平気。
           前にも言ったけど、ほら、
           センパイはひとりで何でもできちゃうからね。」

友「え、でも……」



後輩「言い方を換えるとねぇ、
           別にセンパイは私がいなくても全然平気なんだよ。
           ……ほんとはね。」



友「……」


147 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 00:09:03.02 ID:/SG5130IO
男「後輩がいない毎日かぁ。
          滅入る気すらしないけど、
          今とどっちが堕落するか見物だな。」 

        うろうろ 
        うろうろ



男「……そうそう、ここは他人のうちだった。
          何という今更。すっかり忘れてた。」 


        うろうろ 
        うろうろ



男「よし、自転車乗ってみよう。
          寒いかなぁ……まぁいいか。
          鍵、鍵っと。」 


        
        ……ガチャリ 
        バタン。

157 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 00:28:03.71 ID:/SG5130IO
後輩「あ、もしかしてここ?」

友「う、うん」

後輩「居酒屋って久しぶりだなー。
           たのもーっ」

友「こんばんわー……」


「お、来た来た!」
「友ちゃん、こっちこっち」
「後輩ちゃんは主賓席へどうぞ!」
「かわいいねぇーその服」
「何かサークル入ってるの?」



友「……はぁ」
159 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 00:30:32.86 ID:/SG5130IO
男「さーて、夜風がいよいよ冷たいな。
          どっちに行こうか?」 


        ザァアアアア……ザワザワ…… 


        男「んん、よし、こっちだ。
          何を食べたいのか胃袋と相談しながらこいで行くかねー」

163 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 00:42:06.72 ID:/SG5130IO 
        男「お、お、いい匂いがすると思ったら、ラーメンかぁ。 
        最近食べて無かったから、これはありかもしれん。 
        よーし、一つ頂くとするかね。たのもーっ」 

        ガラッ 

        「いらっしゃいませー」 

        男「んーと、ここはやはり即決で醤油だな。醤油ー」 

        「醤油いっぱーい」 

        男「元気な店だ」 

        「お冷やどうぞー」 

        男「あ、どうも。 
          ……んん?」 

        「レジかわりまーす」 

        男「……」 

        「ありがとうございましたー」 

        男「……あ、なるほど。
          ちょいと店員さん」 

        「はーい」


164 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 00:45:05.34 ID:/SG5130IO
男「……」 
         「……?」 

        男「や、部長殿。ご機嫌うるわしゅう。」 

        女「……あ、男。」 
   

男「うむ。」 
    

女「まさかの邂逅だわ」

男「いやー、たまげた。」

女「これは参ったわね」

男「まぁ、とりあえず仕事してきなよ」

女「えぇ……そうね。じゃあそうする」

男「んー。」

女「またあとでね」

男「あい。」




男「あーびっくりした。 
        しゃっくり出てきたわ。なぜか。」ひゃっく

186 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 02:55:19.40 ID:/SG5130IO
女「いらっしゃいませー」スッ 
      

  男「ん?」ぺらっ 


        『あと30分ぐらいで上がるから、 
         餃子でも追加注目してなさい』 


        男「し、したたかな人だな相変わらず…… 
          すいませーん、餃子1人前ー」 
       

 女「ありがとうございまーす 
          餃子1皿ーっ」 

        男「腹いっぱいになりそうだ……
          それにしてもよく動くなぁ部長」 



        女「たんと召し上がれ」コトッ 
     

   男「謹んでいただきます。」


187 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 02:56:35.97 ID:/SG5130IO
女「お待たせ」

男「お疲れ様です」

女「高校以来?」

男「そうですな。」

女「もうそんなになるのね」

男「同窓会やらにも全然出てないもんで」

女「私もよ。」

男「ほほう?」

女「ずっと忙しかったの。
          忙しすぎて血反吐を吐いたわ」

男「部長が言うと、冗談に聞こえない」

女「あなた、さては働いてないわね」

男「唐突に千里眼発動するのやめてくださいませんか」

女「労働者の気概が絶無だわ。」

男「さすが、部長はなんでもお見通しだ」


188 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 02:58:14.37 ID:/SG5130IO
女「ふん。
          ほら、後ろ乗って。」ドゥルン、ドゥルルン、ドゥルルルル……

男「部長殿、そこにわたくしめの自転車がですね」

女「後で取りにくればいいでしょ。
          さっさとヘルメット被る。」

男「なんとまぁ、たくましくなられたもんだ」

女「せいぜいしがみついてなさい。」

男「へいへい」


189 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 02:59:46.98 ID:/SG5130IO
ドゥルルル、ルルルン、ブスン……



女「到着。」

男「途中で車体が45度まで傾いた時は死ぬかと」

女「あなたが後ろに乗ってたの忘れてたわ。」

男「だから自転車の方がいいんだ。
          人間の温かみがあって……」

女「ふーん。
          あなた女の子の家にいたわね。」

男「だからほんとそう言うのやめてくださいってば」

女「ま、いいわ。
          こっちよ」

男「やれやれ……」
191 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 03:01:15.68 ID:/SG5130IO
女「ただいま、っと」ガチャリ

男「うわっ、なんだこのカオスは」

女「散らかってるから気を付けてね」

男「見ればわかるっての。」

女「そこに座ってて」

男「よくこんな本やら服やらだらけの
          ベッドで安眠できるもんだ」

女「紅茶? コーヒー?」

男「金柑湯……と言いたいところだが、コーヒーで。」

女「わかったわ」

男「ふむ。
          部長殿、部長殿。」

女「なあに?」

男「さては失恋しましたな。」

女「……食えないやつね。」

男「食わせて貰う側ですから。」
193 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 03:02:59.33 ID:/SG5130IO
女「ご明察よ。
          ……あなたにはそんな話ばかりしてる気がするわ」

男「俺もそんな話ばっかりされてる気がしますな。」

女「コーヒーはやめてお酒にしましょうか」カチャ、

男「もう一回バイク運転してもらうんだから、
          アルコールは無しだ」

女「……嫌な人。」

男「お代官さまほどでは」

女「はぁ」こてん

男「……高校のときは、俺の肩に頭を預けるなんて 
            死んでもしなかっただろ」

女「私のいい匂いをつけてあげるわ」

男「嫌な人だ。」


194 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 03:05:24.16 ID:/SG5130IO
女「何年か路頭に迷って途方に暮れて、
          結局ここに戻って来ちゃったって感じね……」

男「渡り鳥みたいだな」

女「渡り鳥……うまいこと言うわね」

男「タフなところも、自分で指針を持ってるところも、
          高校のときからそのまんまだ」

女「飛ぶのに疲れて陸に降りると、いつもそこにあなたがいるわ」

男「俺みたいな唐変木じゃなくても、
          もっと留まりやすい木は他にいくらでもあるだろうに」

女「……」

196 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 03:06:06.86 ID:/SG5130IO
男「まだ楽器吹いてるのか?」

女「ううん。もう触ってもない」

男「そうか。」なでなで

女「……温かい……」

男「生ぬるいの間違いだろう。
          このコーヒーみたいだな」

女「あなた猫舌なんだから、ちょうどいいぐらいでしょ。
          それ、おいしい?」



男「まあまあだ。」


197 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 03:07:27.96 ID:/SG5130IO
女「じゃあ、これでお別れね。」

男「大袈裟に言うもんだ。
          じゃあな。」

女「……待っ――――」

男「トロンボーン。また吹いて聴かせてくれよ」チリンチリーン




女「――――……聴きに来てよ。いつでも。」




チリン、チリーン……


198 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 03:08:26.03 ID:/SG5130IO
男「さーて、すっかり遅くなったわけだが……」



キキィーっ



男「部屋に明かりが点いてない。
          まだ帰って来てないのか。
          確か、もう言ってる間に終電だな。
          よいしょっと」ガチャッ、……




男「……まぁ、いいか。」

241 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 13:53:12.37 ID:/SG5130IO
男「うおっ! びっくりしたぁ」

友「お、男さん……っ」ガタッ

男「なんだなんだ。 
          こんなところでしゃがみこんでたら風邪ひくぞ」

友「後輩が……っ……」

男「まぁ待て待て、とりあえず家に入ろう。
          寒くてかなわんぜ。」ガチャリ

友「……」

男「それで、どうしたって?」

友「……後輩が……」

男「そういえば後輩が居ないな。」

友「かなり酔ってて……お手洗いに行かせたら、
          いつの間にか先輩もいなくなってて……」

男「ほほう。」
244 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 13:54:40.87 ID:/SG5130IO
        友「二人で抜けてたみたいで……
          ……連絡もつかなくて……っ!」

男「ありゃー」

友「それで、どうしたらいいかわかんなくて、
          ここに来たんですけど、男さんは居ないし、
          連絡先も知らないし……」

男「あー、俺携帯持ってないからなぁ。」

友「もう……どうしたらいいか……」ぐすっぐすっ

男「ふーむ。
          しかし……どうしようもないよなぁそれ」

友「……」

男「まぁ後輩もいい大人なんだし?
          少なくとも友ちゃんが責任を感じるところじゃないさ」

友「で、でも……」

男「明日になったら帰ってくるだろうし、

  それまでに向こうから連絡があるかもだし、
          今日のところは……ここに泊まる?
          うちに帰る?」

友「……ここにいても、いいですか?」

男「俺は家主じゃないけど、
          家主たる後輩なら『いいですよー』って言うだろうなぁ」

友「ありがとう……ございます……」

男「とりあえず、落ち着くまで休みなよ。
          コーヒー……いや、あえての金柑湯だ。」

247 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 13:56:31.73 ID:/SG5130IO
男「うーん、すっぱ甘い」ずずっ

友「……」

男「紅茶は難しいな」

]「後輩に、」

男「ん?」

友「後輩に、言っておいたんです。
          いざとなったら、男さんと同棲してるって言え、って」

男「ふむ。」

友「そしたら、
          さすがにしつこくは言ってこないだろう、って……」

男「なるほど。」

友「でも、後輩は、何も言わなかったんです。
          私と呑んでて機嫌がよくなると、
          よく高校のときの話……男さんの話をしてくれるのに」

男「だいぶ美化されてるだろうなぁ」

友「……全然、そんな話もせずに、ただ頷いてばっかり……」

男「結構おしゃべりなあいつにしては珍しい」
249 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 13:58:14.97 ID:/SG5130IO
友「私がっ!
          私が悪いんです……後輩を誘ったから……っ」

男「呑み会に?
          いや、そこまで言い出したらなぁ」

友「……後輩……」

男「よし、とりあえず友ちゃんは
          横になっといた方がいいな。
          顔、青いぜ?」

友「……うっ……」ガタッ

男「おっとっとっと、トイレはあっちだ」

友「……っ」ドタドタドタ




男「大変だなぁ、学生さんは。」
256 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 14:25:34.24 ID:/SG5130IO
友「うぅ……すみません……」ドロドロ

男「へーきへーき。
          口洗って、横になってらそのうち楽になるさ」

友「……」

男「連絡来たら俺が取るから、ちょっと寝た方がいい」

友「わ、私もっ」

男「何かあったらちゃんと起こすから、 
          とりあえず今は寝てなさいな。」

友「……はい」

男「うむ。 
          毛布だけで寒くない?」

友「だいじょうぶ、です……」

男「じゃ、おやすみなさい」

友「おやすみ、なさい……」





男「こういうのの扱いは、俺より部長の方がうまいからなぁ。
          部長殿ならどうするのやら。」


257 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 14:26:49.40 ID:/SG5130IO
友「……すぅ……すぅ……」

男「三時半」



ヒュウウウゥ

ガタッ……ガタッ……



男「杏仁豆腐……はもうないのか」

友「……すぅ……ん……」


男「風、強いな」


258 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 14:28:21.63 ID:/SG5130IO

 
~♪
~♪
~♪


男「うわっびっくりしたっ 
        友ちゃんの携帯か」

友「う……ん……こっ後輩っ」ガバッ

男「ほい、パス」ひょい

友「もしもし、もしもしっ?
 

後輩? 今どこっ? 


        ……うん、うん、 


        わかった、うん、だいじょうぶ 


        うん、いいから、それはあとで、 


        ……うん、じゃあ切るね、うん」ピッ


男「ふむ、五時過ぎが。」

友「後輩が、迎えに来てほしいって……!」

260 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 14:29:44.69 ID:/SG5130IO
男「どこらへん?」

友「私の下宿からもうちょっと行ったところです!」

男「んじゃ、自転車でいくか。 
        よーし、ナビよろしく」

友「はいっ」

男「それにしても寒い」

友「後輩、多分外で待ってる……」

男「ありそうな話だ。飛ばそうか。」

友「後輩……っ」

男「運転下手だから、先に謝っておこう」 


        チリンチリーン、……

265 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 14:48:07.01 ID:/SG5130IO
友「あ、ここでちょっと止まってください!」

男「ん」

友「自分の自転車取ってきますっ」

男「お、了解した」

友「すぐ来ますからっ」ダッ


男「ふー、ちょっと汗かいたな。
          風が涼しい」


266 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 14:49:12.57 ID:/SG5130lO
友「そこ左です!」

男「あいよ」

友「あとはまっすぐ……あっ」

男「ん……あれかな」

友「後輩ーっ」

男「やほー」 


        キキィーッ 




        後輩「おはようございます、センパイ。
           おはよ、友。

           心配かけてごめんなさい。」

269 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 14:50:15.42 ID:/SG5130IO
友「い、いいよ、今はそんなのっ」

男「うむ。
          とにかく家に帰ろう。」

友「それか、私の家でとりあえず――――」

後輩「友、ごめんね。
           ちょっとセンパイとおはなししたいの。
           あとで絶対ちゃんと説明するから……
           一回、ふたりで家に帰らせて?」

友「……うん、わかった。」

後輩「ありがと、友」

友「男さん、……後輩をよろしくおねがいします」

男「承った。 
             じゃあ後輩、後ろ乗ってくれ」

後輩「はい、センパイ」


友「……風邪、気をつけて。ふたりとも……」

男「うむ。」

後輩「はーい。 
                また、あとでね」 



        チリンチリーン……

271 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 14:51:32.76 ID:/SG5130IO

 
男「……」

後輩「……」

男「……」

後輩「……」

男「……」

後輩「センパイ」

男「ん?」

後輩「……センパイ。」

男「おう」

後輩「……」

男「……」

後輩「……呼んでみただけです」

男「そうかい。 
             振り落とされるなよ」

後輩「……はい。」ギュッ
280 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 15:33:32.27 ID:/SG5130IO
ガチャッ



男「ただいまー」

後輩「ただいま、です」

男「ふー。意外とふたり乗りでもなんとかなるもんだ」

後輩「ですね。
           センパイの運転、優しかったです」

男「そりゃどうも」

後輩「じゃあ……とりあえず、朝ご飯にしましょうか」

男「うむ。
          考えてみれば腹が減っていた。」

後輩「すぐ準備しますから、ちょっと待っててくださいね」

男「手伝おう」

後輩「……おねがいします」


281 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 15:34:33.80 ID:/SG5130IO
後輩「やっぱり、ふたりでやると早いですね」

男「って言っても、
          俺は目玉焼きとソーセージ焼いただけだけどな」

後輩「センパイの料理って、食べるのはじめてですね」

男「大袈裟だな。」

後輩「……おいしそう。」

男「そうか? ちょっと焼きすぎたが」

後輩「食器、出しますね」

男「おう。」

後輩「ちょうどパンもできたみたいですよ」

男「実に手際のよい朝ご飯だ。」

後輩「ですね。」


282 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 15:35:35.75 ID:/SG5130IO
男「いただきます」

後輩「いただきまーす」

男「……やはり、いまいちだな」もぐもぐ

後輩「いえいえ、おいしいですよ」はむはむ

男「そう言えばさ」

後輩「はい」

男「昔、部室にコーヒーメーカーあったよな」

後輩「あぁ、ありましたね。
           部長さんとセンパイがよく
           『どっちがうまく淹れられるか』
           なんて、顧問の先生に味利きしてもらってました」

男「懐かしいなぁ」

後輩「私も部長さんに淹れ方教えてもらったんですよ」

男「……どうりで、部長殿と同じ味なわけだ」

後輩「そうなんですか?」

男「うむ。」


283 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 15:36:18.95 ID:/SG5130IO
後輩「もう、すっかり楽器にも触ってませんね」

男「そうだな。」

後輩「また、あの頃に戻ってみたいです」

男「……そうだな。」

後輩「やっぱり、同窓会、来ませんか?」

男「……考えておこう」

後輩「楽しみにしてますね。」


284 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 15:37:02.13 ID:/SG5130IO
男「ごーち」

後輩「ごちそうさまでした。」

男「洗い物は俺に任せろ」

後輩「……じゃあ、今日は、おねがいしますね」

男「おう。
          泥船に乗ったつもりでくつろいでろ」

後輩「なはは」


285 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 15:37:59.37 ID:/SG5130IO
男「後輩、ちょっと手見せてくれ」

後輩「はい」スッ

男「……あんまり荒れてないな」

後輩「昔から、水には強いんですよ」

男「そりゃよかった。」

後輩「センパイの手、きれいですよね」

男「よく言われる。」

後輩「うらやましいなぁ」

男「働いてないからだろう」
287 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 15:39:52.51 ID:/SG5130IO
後輩「ね、センパイ」

男「ん?」

後輩「頭、なでてもらっていいですか」

男「そこに座れ」

後輩「はい」

男「ん」なでなで

後輩「……」

男「やわらかいな」なでなで

後輩「……抱きしめてもらっても」

男「うむ」ギュッ

後輩「……」

男「あったかいな」ギュウ……

後輩「……」

男「ちょっとは落ち着いたか?」

後輩「……センパイは、なんでもできますね。
           魔法みたいです」

男「やりたいことしかやらんけどな。」
290 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 15:45:24.20 ID:/SG5130IO
後輩「じゃあ、友のところ行ってきますね」

男「おう。」

後輩「……なにも聞かないんですか?」

男「聞いてほしいのか?」

後輩「……センパイ、」

男「なんだ」

後輩「ありがとうございました」ぺこり

男「どういたしまして」ひらひら

後輩「行って来ます」

男「いってらー。」



……バタン。




男「……さてと。
          片付けるか」

305 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 16:14:23.01 ID:/SG5130IO
女「……! 男じゃない」

男「今晩和、部長殿」

女「……振られた、ってわけじゃなさそうね」

男「どっちかっていうと、娘を嫁に送り出した気分だ。
          どこの馬の骨だか知らんが。」

女「そう。難儀なものね」

男「うむ。難儀なものだ」

女「難儀なもの同士、くっついてみるのもいいんじゃない?」

男「一方的な寄生だろう?」

女「いいえ、共生よ。」


男「やどかりとイソギンチャクか」

女「やどかり……ふふ、うまいこと言うわね」

男「まぁな。」

女「飽きるまで、あなたの好きにさせてあげるわ」

男「毒針仕込みのイソギンチャクさんは
          さすが言うことが違う」


306 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 16:15:44.29 ID:/SG5130IO
ガチャリ



後輩「ただいまかえりましたー」





……バタン。





後輩「……」ぺらっ


307 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 16:16:45.96 ID:/SG5130IO
『後輩へ



         長い間お世話になりました。
         誠に勝手ながら、センパイは引退します。
         後輩がいてのセンパイなので。 
         では、友ちゃんにもよろしくです。 



                                                         男より』

313 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 16:21:01.88 ID:/SG5130IO
後輩「……センパイは、ずっとずっと、
   センパイですよ。」 



クシャ 



後輩「……私は……センパイの、後輩ですから……っ……」 






男「なぁ部長殿」 

女「なあに?」 


男「できのいい後輩を持つと、センパイの面目が立たんな」


426 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2009/12/16(水) 19:10:11.96 ID:v/g5PqkqO
        後輩は何故黙っていたんだろうね 

        抱かれた後輩?はサークルの先輩と付き合うことになった 
        後輩は彼氏が出来て先輩の後輩で居ることが出来なくなった 
        
        心情は置いといて先輩は出ていった 
        後輩はいつまでも先輩の後輩で居たかった 

        はて 
        何で合コンの席で黙って居たのだろう 
        後輩が食われたのは自己責任だが 
        何故黙っている必要があったんだろう。友に気を使った? 

        まぁ、展開が無理矢理気味なのが気になったが 
        いくつかキチンと解決するべき伏線があるんで完結はさせて欲しいな 
        (すれ違い告白とか後輩に何があったか)
 

       
>>1の頭で脳内補完してしまってないか考えて欲しい



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[ 2012/02/16 22:55 ] 先輩「」or後輩「」 | TB(0) | CM(0)
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